Mind Palaceがない代わりに

来年には大学生じゃなくなるのでタイトル改めました。

【🇰🇷韓国観劇記3-2】エポニーヌの帽子が鍵に『レ・ミゼラブル』12/15 S 感想

f:id:yadokarinko:20240121105338j:image

2022年冬、渡韓2本目はレミゼでした〜🇫🇷

作品・公演概要

Les Misérables

原作: Victor Hugo "Les Misérables"ヴィクトル・ユゴーレ・ミゼラブル』)
原案・脚本・フランス語版歌詞: Alain Boublil(アラン・ブーブリル)
音楽・脚本: Claude-Michel Schönberg(クロード・ミシェル・シェーンブルク)
歌詞: Herbert Kretzmer(ハーバート・クレッツマー)
初演: 1980年 パリ(フランス語ver.)
         1985年 ロンドン
         1987年 東京
         2012年 ソウル

Les Misérables (Original 1985 London Cast Recording)

Les Misérables (Original 1985 London Cast Recording)

 

뮤지컬 〈레미제라블〉

劇場: 블루스퀘어 신한카드홀(BLUE SQUARE 新韓カードホール)
公演期間: 2023年11月30日~2024年3月10日
主催: Les Misérables Korea. inc

ロンドンで上演中の公演と同じ演出のレプリカ公演

 

キャスト

f:id:yadokarinko:20240121105411j:image

ジャン・バルジャン: 민우혁(ミン・ウヒョク)
ジャベール: 카이(KAI)
ファンティーヌ: 린아(LINA)
マリウス: 윤은오(ヨン・ウンオ)
コゼット: 이상아(イ・サンア)
エポニーヌ: 김수하(キム・スハ)
アンジョルラス: 김진욱(キム・ジンウク)
グランテール: 신은총(シン・ウンチョン)
ガブローシュ: 최지훈(チェ・ジフン)
テナルディエ: 육현욱(ユク・ヒョンウク)
マダム・テナルディエ: 김영주(キム・ヨンジュ)

+アンサンブル 19名(グランテを上にプリンシパルに混ぜたので18名)
+スウィング 5名

ちょっと待って!!!このキャスト一覧を書いているのが10月末なんですけど(気が早い)、グランテがウンチョンくんで現在、爆沸きしてます!!!!昨年韓国JCSのシモンくんでとっても上手くてロックでパワフルで最高だったお方ですよ。その方のグランテが見られると・・・楽しみすぎるんだがーーーー!!!

(過去の私の自我パート終わり)

キャスケは相互フォロワーの贔屓のウヒョクさんバルジャン、『フランケンシュタイン』の映像で知ってからCDなども聴いているKAIさんのジャベで絞って、あとは他の演目との公演日時の兼ね合いで決めました。エポがお二方とも見たくて困っていたのですが、日時でスハちゃんになりました。

 

チケット購入までのあれこれ

『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』(以下、SOML)のための渡韓が確定していたところにレミゼもやっているということで「絶対に見る」という話になりました。先にSOMLのチケット販売があったので予約して、レミゼのキャスケが出るのを待っていました。が、なかなか出ない。発表があったのは10/16で公演の2ヵ月前でした。チケット発売日時は10/20 14:00。ちょうど私は10/9から10/20まで欧州旅行に行っていて、発売時間は帰りの飛行機の中でした。即完していないことを祈りつつ、成田空港に着陸して降機するまでの待ち時間に「Interpark Global」を開いたところ、まだチケットがありましたので、3階最後列のチケットを取りました。お値段は90000ウォン+手数料の3000ウォン/枚。ブルースクエアの3階席はかなり高さがあって舞台からは結構遠いので、帝国劇場のB席に5000円で座っていた私からすると約9000円はちょっと高いな〜と思いました。どこの国もチケット代の高騰はシビアですね。

 

いざ、劇場へ

この日のマチネはSOMLを斗山アートセンターで観劇していたので、そこから電車で한강진(漢江鎮・ハンガンジン)駅に移動しました。

そしてやってまいりました、ブルースクエア!

f:id:yadokarinko:20240121105519j:image

寒すぎたので駅直結の地下の入口から入ってしまったのですが、チケットの引き取り窓口は地上階ですし、受け取ったついでに外観も撮影しました。2022年秋の初渡韓時、初韓国観劇がブルースクエアでの『エリザベート』だったので、再びこの青い劇場を見て胸が高鳴りました。

f:id:yadokarinko:20240121105617j:image

リトルコゼットのフラッグはもちろんかわいいんですけど、アンジョルラスのビジュアルがこうしてドドーンと貼ってあることにテンションがぶち上りました。かっこいい!!!

f:id:yadokarinko:20240121105655j:image

ちなみに劇場の地下にあるカフェではKAIさんのお誕生日を祝うイベントが開催されていました。まさかのお誕生日公演だったんですね、めでたい。

f:id:yadokarinko:20240121105828j:image

劇場内のデコレーションも素敵でした!でっかい首領!!

f:id:yadokarinko:20240121110131j:image

フォトロケーションは砦と

f:id:yadokarinko:20240121110211j:image

まさかのジャベ橋でした😂 皆さんはオシャレなポーズを取ったりしていたのですが、私たちは手持ちの折り畳み傘を使ってジャベの真似っこをしてみました。撮影のために並んでいるお姉様方に「わぁ〜お!」って言われてめちゃくちゃ恥ずかしかったです😂

f:id:yadokarinko:20240121110338j:image

ミュザンもありましたよ。椅子とテーブルがあったのでここではマリウスごっこもしました。

f:id:yadokarinko:20240121110424j:image

 

感想

特に狙ったわけではないのですが、東京(2021年)→ロンドン(2022年)→ソウル(2023年)と毎年レミゼを見られていて幸せです。今年は帝劇公演に加えてワールドツアー?もあるはずなので楽しみです〜

今回はキャスト感想中心で軽く書き残しておきます。(というのも観劇から4か月ほど経って記憶が曖昧になってしまったので・・・)

まず、ウヒョクバルジャン。「いい男」すぎます。オペラグラスで見た瞬間「え、かっこよ」ってなってしまいました。独白の高音の圧がもう一押しって感じだったので「おや?」とも思ったのですが、Bring Him Homeのファルセットがあまりにも優しくて美しくて心に染みわたりましてすっかり好きになりました。宿屋でのテネ夫妻とのやり取りにスマートさとそれに起因する余裕が見えたのも素敵でした。

KAIジャベはちょっと気品が溢れすぎな感じはありました。歌がとんでもなく上手くてStarsが簡単な曲に聴こえてくるほどなので、その点での満足度は高かったんですけどね。

今回のレミで特にぐっと来たのはスハエポウンオマリウスでした。スハちゃんのエポもまたOn My Ownがすごく簡単な曲に聴こえるくらい、楽曲に対して余裕の歌唱力を持っていて圧倒されました。声質も好き。テナを追い払う場面の気迫も物凄くて、強くてかっこいいエポでした。惚れました。ミュオタになった時期的にスハちゃんのキムが見られなかったのが残念でなりません。

日本のレミゼでは基本的にエポのモンペをしている私なので観劇時にマリウスへの当たりが強くなりがちなのですが、今回はその辺りがフラットになったのか久しぶりに「マリウスってかわいいな~」と思いながら観劇していました。プリュメで柵にサッと乗り上げる姿とかにいちいち心を奪われました。ウンオさん、お顔も可愛くてオペラグラスで追いかけがちでした。

そしてジンウクさんのアンジョも大変かっこよかったのですが、韓国レミはアンジョへのフォーカスが弱めな感じがしました。というよりかグランテールにあんまり焦点が当たらないのでその分アンジョの解釈も深まってこないんですよね。これは私が3階席から見ていて細かい芝居を見られていなかったからかも・・・と思いつつ、今回のグランはガブとの結びつきが強く描かれていてニコイチ感があり、Drink with Meのグランパートでもアンジョにそこまで突っかかっていませんでした。それでも気絶したマリウスの上で最後にハグをして分かり合ったのは確認できたので良かったですが。

アンジョとグランの関係が薄い代わりに砦を支配していたのは「エポの帽子」でした。詳しい順番がちょっとあやふやなのですが、恵みの雨でエポが亡くなったあとグランテが帽子を拾ってガブに渡す(エポに駆け寄ろうとするガブをグランテが押さえていたのも印象的でした。マリウスと二人の世界で幸せそうに笑うエポをそのまま旅立たせようとするグランテの気遣いを感じつつ、実の姉の死に際に駆け寄らせてやりなさいよと思う自分もしました)⇒DWMかガブ死でグランテがアンジョを責めるようにエポの帽子をアンジョの胸に突きつける⇒アンジョがうなだれるマリウスに帽子を渡すという流れがあったように思います。エポの帽子が犠牲の象徴としての役割を果たしているのがわかったので、犠牲者を出してしまったという罪悪感に押しつぶされそうになりながら戦う学生たちが順々に死んでいく姿が見ていてとても辛かったです。レミゼ自体が久しぶりだったこともあり、目の前で学生たちが死んでいくのに耐えられず、心がずたずたになっていく感覚を久しぶりに味わいました。

 

さて、2024-25年の日本版レミゼはどんな砦になるでしょうか。なかなかキャストが発表されないのが気がかりですが楽しみですね!!

 

レミゼ関連】

 

【韓国観劇関連】