WE観劇旅行の締めはレミゼでした。
このあとロンドンからパリに渡って観光して帰ったのですが、そこで新たに出来たフィリピン人の友達に「何見たの?」と聞かれたので、「レミゼとムーランルージュと〜」と答えたら「両方パリじゃん笑笑」と言われたし、そのあと咄嗟に口に出たのもオペラ座で「それもパリじゃん笑笑」って言われたのがめちゃくちゃ面白かったです。ロンドンにいながら意図せずパリに近づいていた😂
チケット購入までのあれこれ
MR!同様にやはり当日になると公式サイトのチケットの価格も下がるようだったので、当日購入することに決めました。
どうせ当日に買うならTKTSを利用するのもありだね〜ということになり、TKTSで売り切れていたら急いで公式サイトで押さえようということに。
12時のオープンに合わせてTKTSを訪れると既に人だかりが。15人くらいが3列に分かれて並んでいました。
時間通りに窓口が開いたのですが、開いた窓口は2つ。3列が合流しながら進むことになって進みにばらつきが出たので同行者がいる場合は分かれて列に並ぶのがいいかもしれません。
混雑していたので売り切れも覚悟しましたが、無事にStalls J列端のチケットを49.5英ポンドでゲット!公式サイトだとその辺りの席は90英ポンドほどしたのでかなりお買い得でした💕
いざ、劇場へ
レミゼが上演されているのはSondheim Theatre。Queen's Theatreと記載されているものもあったのですが、2019年にQueen'sから改名されたらしいです。
劇場内にはソンドハイム御大の写真があったり、レミゼ2012年映画の写真があったり。
ちょうどアロンジョが隠れるんだが~!なぜ!!
座席からの眺めはこんな感じ。
傾斜があまりないので座高ガチャではありましたが、前の人が来なかったので視界良好。それにものすごい八百屋舞台でした。角度がえげつない。
当日のキャスト
バルジャン:Jon Robyns
ジャベール:Richard Carson (Factory Foreman / Combeferre / Fight Captain)
ファンティーヌ:Jessica Joslin (Ensemble)
エポニーヌ:Sha Dessi
マリウス:Harry Apps
コゼット:Charlie Burn
テナルディエ:Gerard Carey
マダムテナルディエ:Josefina Gabrielle
アンジョルラス:Jordan Shaw
グランテール:Connor Jones
ガブローシュ:Max Lester
レミゼもオペラ座同様に液晶タイプのキャストボードがありました。もしかしてマッキントッシュが関わっているところはあるって感じ?
感想
はじめましてのキャストで見るレミゼ楽しすぎますね。新鮮!!とにかくアンジョとグランとガブが良すぎたのでその辺の話が長くなるのと、マリウスが面白すぎて腹筋耐久レースだったのでそのお話がメインになるかと思います。
Jordanアンジョルラス
めちゃくちゃかっこよかった。私は結構、神性が高いアンジョが好きなんですが、そういうアンジョって「声」に特徴があると思うんです。声を張り上げなくても喧騒を切り裂いて静まり返らせることができて、時に冷たささえ感じさせるような滑らかな歌声を持っている。そして一単語一単語よりもメロディが先行するイメージがあります。
対して、ジョーダンアンジョは「言葉」のアンジョルラス。単語の重みをずっしりのせてくるんですね。そうするとすべての台詞と歌が演説になる。学生たちと一緒に観客の私も彼の言葉に心を掴まれましたし、なんだろうな鼓舞されるというか、戦うんだという気持ちにさせられるというか。母国語での上演でもここまでアンジョの言葉に心を掴まれるという経験はしていないのでかなり新鮮な経験でした。
加えて、ジョーダンアンジョはカリスマ性もすごい。熱い心を持ちながらも冷静で、厳しさも見せるけれどとても仲間想いで慕われているのがよくわかる。ストイックで厳しいけれど仲間や後輩から信頼されていて愛されている体育会系のコミュニティの長みたいな印象。今回のABCが体育会っぽかったかというとそんなこともないのですが。
言葉で心を掴む姿や仲間たちとの関係性を見ていて彼のアンジョは英雄的なアンジョルラスだなと思いました。確実に人間ではあるんだけれどあまりにも理想的で現実にはありえないような存在。
あと歌唱面でとても好きだったのが、ガブ死の Let others rise to take our place until the earth is free!~の高音をとんでもない拍数伸ばしてくるところ。8拍くらいいってたと思う!!!
Connorグランテール
帝劇に比べるとかなり劇場の横幅が狭いこともあって、割とセンター寄りにグランがいてくれる嬉しさ。私が下手に座っていても上手にいるグランが良く見えるからありがたい。
コナーグランテかわいかったです~。ABCカフェでめっちゃ踊る。謎のステップを踏んでたわ笑
何よりやばかったのはDWMです。。。。
Drink With Me
まず、Is your life just one more lie?は悲しさが前面に出ていてその時点で泣ける。そのあとアンジョがハグしてくれるんだけれど、Jordanアンジョ、Connorグランの気持ちを全部受け止めてくれてるんですよ。全部わかってるんです。わかってるからっていうハグなんです😭😭😭 そして、グランもアンジョがわかってくれているのをちゃんとわかってるんですよ。思い出しただけで涙目になってしまう🥹見ていて「グランちゃんわかってもらえてるよ、よかったね😭😭😭😭😭」ってなってしまうようなハグでした。
よろよろと上手に向かったグランに後ろからガブが抱きついてくるんですが、もうその時には2人とも失った側の人間って感じがしました。
アンジョを失うとわかっているグランだからこそ唐突にガブまで失ってしまったのがつらくてつらくて。アンジョも比較的早く亡骸をグランに託していてそこもまたよかったな。
そこからのアンジョの崩れ方もものすごくて、完全に頭を地面につけて悔やんでいるのか泣いているのか。Maxガブが全然擦れていない普通のかわいい子どもなのもあり悲壮感が大きかった。そして久しぶりにレミゼを見たこともあってか学生たちが目の前で死んでいくのが堪えました。辛かった😭😭😭
異次元のマリウス
ハリーマリウスのあのクセの強さをどうやって伝えよう~。挙動不審な上に圧が強いからめちゃくちゃ面白かったんですよ。Red & Blackではマリウスが大暴走しすぎてアンジョはどん引き。今まで見たアベセだとグランが盛り上げていくイメージだったけれど、今回はマリウスが勝手に盛り上がっててグランが合いの手を添えるくらいのバランスだった。楽曲全体をハリーマリウスが飲み込んでいた。
プリュメ街あたりも大暴走で、窓に石を投げたあとの動きとかも具体的には何も思い出せないが客席大爆笑だった。Charlieコゼットがおしとやかというよりは好奇心が前に出た演技と歌唱だったことも相まってマリコゼがかなりの変人カップルに見えました。こんなマリコゼみたことない笑 レミゼ見てこんなに笑ったの初めて。ずっと腹筋耐久レースでした。
極めつけはODM。I did not live until today~からのマリコゼ2人のはもりパートでなぜかマリウスが間違った音程で歌い続けるという。あそこってオクターブのはもりだと思うんだがなんで!!!絶妙な不協和音に包まれました。一体なんだったんだ。幕間入った瞬間、友人とODMの音程何事???って盛り上がってしまいました。普段だったら怒っちゃうかもしれないんですけど、もはやずれすぎていて笑えました。
その他いろいろ感想
Jonバルジャンめちゃくちゃかっこいいです。歌声もバチーンと飛んでくるタイプでとても好きでした。すごく強そうなビジュアルなので序盤殴られるところは違和感あった。絶対やり返せる。その点、Richardジャベも体格が良くて声の圧もあるので対決が最高にかっこよかったです。猛獣の戦いという感じでした。BHHの盛り上がりの箇所も素晴らしかったな。
ジャベソロ曲はRichardさんがまさに「話すように歌う」ので、イギリスで演劇見てるぞ~という気分になりました笑 英語の演劇はNTLで見るだけなのですが、シェイクスピア劇の台詞が読まれるときとかって独特のテンポ感というかメロディというかを感じる、私だけかな。。。演劇に明るくないからちょっとわからないんだけれど、そういうのを感じたんですとだけ書いておきます。のちに読み返す私の為に。
今回のエポニーヌ役者さんがあまりベルティングをしないタイプみたいだったのと声量があまりないなという点でOMOは少し物足りなかったです。屋比久ちゃんの歌唱を浴びすぎて耳が肥えてしまったのかもしれない。世界中の人に屋比久エポのすばらしさを知ってほしいから周年コンサートとかに出演してほしい。
それから、出演者の人数が日本版よりも少ないかも?と思いました。舞台のサイズ的に帝劇が広いから増やしているとかなんだろうか。キャストの数を真面目に数えればわかるんですけどね、いつかやります笑
映画も周年コンサートも帝劇版も誰かしらよく知っているキャストがいる状態で鑑賞したので、はじめましてのキャストでレミゼを見られたのがとんでもなく楽しかったです。これからも新しいアンジョルラスにたくさん出会いたい!!!!