【🇰🇷韓国観劇記1-2】ポップスターなユダのスパスタボーナスステージ『ジーザス・クライスト=スーパースター 50周年記念公演』11/12 S 感想

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JCSは楽曲がたまらなく好きで、最も好きなミュージカル作品の1つ。JCSの上演とマイケル・K・リーの出演は、今回の韓国遠征の決め手になりました。演目選択には悩んだのですが、いろんなシーザス、いろんなユダに出会うべく、JCSは2公演見ることにしました。

チケット購入までの紆余曲折はこちらをご覧ください。

いざ、劇場へ

この日のマチネはブルースクエアで『エリザベート』を観劇していました。マチネが14:30開演で、ソワレのJCSが18:30開演。エリザが休憩込みで3時間として、移動時間は調べたところ18分。1時間もあれば移動も余裕だろうとたかを括っていましたが、案外焦りました。というのもInterparkでのチケット購入時の注意書きに「開演時間1時間〜30分前までにチケットを引き換えてください」という文言があるのを見落としていたことに当日になって気がついたからです。

トート役のノ・ミヌさんが千秋楽ということでご挨拶があったり、雨が降ってきて劇場を出るのに時間がかかったり、地下鉄が思ったより混んでいたりと想定外の要素も重なり、BBCHホールのある建物の下に着いたのが開演33分前。ホールがあるのは7〜9階でエレベーターに乗らないといけないのですが、ホール利用者に解放されているのは4機あるうちの2機のみなのでエレベーターの待ち列がかなり伸びていました。「30分前までに受け取れなかったら当日券に回されてしまう、なんてことがあったらどうしよう😱」と冷や汗をかきながら並び、チケット受付がある7階に着いたのが開演27分前。3分ほど過ぎてしまいましたが急いでスクショ画面を片手に「インターパーク」と言うとすぐにチケットをもらえました。よかったー😭😭😭 30分前を過ぎても一応受け取れたのですが、もっと遅くなっても受け取れるのでしょうか🤔 知っている方がいらしたらぜひ教えてください!今後の遠征の参考にしたいです🙇‍♀️

ちなみに、ホールまでは最寄駅の狎鴎亭(압구정、アックジョン)から7分ほど歩きます。大通りから少し中に入ったところにあるので、地図を確認しないと迷子になるかもしれません。

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そんなわけでドタバタしながら到着した光林アートセンターBBCHホール。こちらは「Kwanglim Social Service Center」という建物の7〜9階にありまして、建物の外壁には大きくキリストが描かれています。建物の隣には大きなメソジスト教会があって、おそらく建物自体が教会の関連施設なのかなと思います。

wikiをざっと読んだだけの知識ですが、今作でのキリストの描かれ方は物議を醸していてキリスト教徒の一部からはかなり批判の声が上がったとのこと。そんな作品を教会関連施設で見る、不思議な気分になりました。

実際のところどうなのでしょうか。これだけ作品がヒットしていることを考えれば、特に気にせずに楽しんでいるクリスチャンも多いということだとは思うのですが。知り合いにクリスチャンがいないものでなかなか尋ねてみる機会がありません。今作に出会ってからずっと気になっている問題です。

脱線してしまいました。ホール外のフラッグやエレベータの扉などデコレーションが施されていてテンションが上がります。

当日のキャスト

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ジーザス:イム・テギョン(임태경)

ユダ:ソ・ウングァン(서은광)

マリア:キム・ボギョン(김보경)

ピラト:キム・テハン(김태한)

ヘロデ:ユク・ヒョンウク(육현욱)

カヤパ:イ・ハンミル(이한밀)

アンナス:キム・ミンチョル(김민철)

シモン:シン・ウンチョン(신은총)

ペテロ:キム・ヨンウ(김영우)

 

イム・テギョンさんは、2006年の韓国版上演時にジーザスを演じて以来15年ぶりのジーザスだそうです。

キャスト&キャラクター別感想

テギョンジーザス

人間味が強いジーザスでした。とっても優しそうでみんなから慕われている、ごく普通のおじさんって感じ。そんなジーザスなので、なぜ彼が過酷な運命を背負わされなければならないのか、なぜ彼である必要があったのかという理不尽さが際立っていました。

自分でもよくわからないけれどみんなに求められるから応えてあげないと、みたいなモチベーションで活動していそうで、Hosannaで「won't you die for me?」って言われたときの顔が印象的。知らないうちに群衆によって崖に追い込まれていたことにそのときになってやっと気が付いた様子。そりゃあ群衆を手に負えるわけがないだろうよ。。。と思います。ユダの気持ちがよくわかる。

マリアに対しても割とデレデレしている笑 これについてはユダだけでなく他の使徒たちも不満気で、Everything's Alrightではみんな口々に不平不満を言い合っているような様子でした。

Everything's~やThe Last Supperでのユダとの口論ではかなり当たりが強い。自分の運命をどの時点でどの段階までイムジーザスが認識していたかは定かではないけれど、ユダへの当たりの強さには、どうせ死ぬんだからこれくらいやったっていいだろう、これくらい言ったっていいだろうみたいなヤケクソ感が滲んでいました。そういうところもめちゃくちゃ人間。

パフォーマンス的には、高音があんまり出ないので少し物足りなさもありました。What's the Buzzの第一声のWhy~それなりにきつそうだったので心配していましたがGethsemaneはハイトーンシャウトはないもののかなり壮絶に歌い上げていて良かったです。歌自体はとってもうまい。

ウングァンユダ

この回は開幕から4公演目とかで、ウングァンさんのユダデビュー日だったらしく紙製のチケットホルダー的なものを配っていました。よく見ると顔周りにキラキラが描かれてます。

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序盤は、声量も音圧もあっていい感じだけれどちょっと固いな~と思っていましたがDamned For All Timeあたりからどんどん覚醒。迫力のあるシャウトをかましまくってくれました。ユダ死あたりでは、Gethsemaneの高音シャウトと同じくらいの高さで叫び始めて仰天しました。素晴らしい。

ジーザスとユダで1周りちょっと年齢差があることもあってか、とにかく必死で若さゆえに突っ走ったという印象のあるユダに仕上がっていました。もうちょっと他にジーザスを救う道はあったのでは?と思わされるというか。(まあ実際にはないんですけど)反対に次の日に見たジーユダには、どうしようもなかった、なすすべはなかったという感想を持ちました。同じ話なのに全く違うものを受け取っています。まだまだ未熟者なユダなので、ジーザスになついている犬みたいなところもあり、その点シモンっぽさも感じました🐶。背負っているものがシモンとは比べ物にならないぐらい過酷ではありますが。

そしてそして、今回の公演はスパスタが目玉でした!とっても楽しかったです!!!!

ユダは白い革ジャケット、白パンツで降りてきて、バッグダンサーを引き連れながら踊りまくります。このダンスがかっこいいんですよ!!!!ウングァンさんはBTOBというアイドルグループに所属している方らしく、ダンスのキレ+ブレない歌唱にはそういった背景があるのかもしれません。華やかなパフォーマンスでした!!!!ちなみに今回の公演はカテコの後に本編と同じスパスタがもう一回パフォーマンスされます。JCSは最終的にはジーザスが死んで終わるので後味が悪いとよく言われますが、このスパスタボーナスステージは後味の悪さを良くも悪くも吹っ飛ばしていましたね。

ウンチョンシモン

ユダは歌強いけれど他の役の歌唱が絶妙に刺さらんな。。。と思っていたところに現れたバリバリにロックするシモンくんに心を奪われました。歌がとんでもなくうまい!!!!スパスタと共にシモンナンバーもダンスがしっかりついていて、シモン役者もガッツリ踊りながら歌っていましたがこちらも歌が全くブレないです。シャウトも完璧だったし、素晴らしかったです。もっとたくさん聴きたかった!

それはそうとシモンってどのプロダクションでも可愛らしい方が演じていますよね🐶 やっぱりジーザスに諌められてしょんぼりする役どころってなるとそういう配役になるんですかね。この前見た2000年版のトニー・ヴィンセントさんがかわいかった。

他のキャスト&キャラクター

ボギョンマリアは、ちょっと幼過ぎて好みではなかったです。歌唱、メイク、表情諸々含めやたらきゅるきゅるしていた。かわいいんだけれど私がマリアに求めるものとは何か違うぞとなりましたね。I Don't Know How to Love Himも「初恋なの🥺🥺🌸」みたいな印象で歌詞にある深みがあんまり伝わってこなかったように思う。。。

ピラトとカヤパは、低い音が出きっていない感じでうーんといったところ。やっぱり高音シャウトから超低音までの音域の広さを楽しみたい演目だからそこの配役は頑張ってくれいと思っちゃいました。

ミンチョルさんのアンナスは、声の張りが素晴らしくてよかったです!!!!アンナスって結構な高音かと思うのですが安定していて声質も良くて彼が歌うと気分が上がってくるような歌声でした。ヒョンウクさんのヘロデも歌がうまかったです!言語の壁でアドリブがわからんかったのが悲しい!

演出の記録(印象的だった部分のみ)

シンプルなセットにシンプルな演出。スパスタの演出が1番特殊かなと思います。

主催のBlueStageのインスタのアカウントに少しだけ舞台写真載ってます。まだポップスターなユダの写真は上がっていないので、上がり次第追加したいと思います🌟

https://instagram.com/bluestage_musical?igshid=YmMyMTA2M2Y=

Overture:舞台で見たJCSは21年のオーブでのコンサート版だけなので、Overtureから演者さんが動いて振り付けがついているのは新鮮でした。役人たちが懐中電灯で照らす光を避けながら走る群衆の姿やJSCのポスターを見つける役人、鞭打ちをする人、苦しみ絶望した様子の群衆などが表現されていきます。メインテーマ(という言い方であっているかしら?じゃーんじゃじゃーん、じゃーんじゃじゃーん)のところで舞台奥にジーザスが現れる=絶望する群衆がメシアを見つける、みたいな演出になっています。

Heaven On Their Minds:ユダが出てきて客席に向けて歌うのでコンサートっぽいなと思いました。群衆と何かしているジーザスに対して遠巻きに歌いかけるユダっていう構図が好きなので、演出はあんまり好みではないかも。途中からジーザスたちも出てきたように思う。

This Jesus Must Die:2000年版のような上下する桟橋的なセットがセンターにあり、真ん中にカヤパ、上手にアンナス、下手にプリーストがいる構図。

Hosanna:カヤパたちが上から見下ろす中、ジーザス一向が舞台上に出てくる。ユダは不服そうに見ている。

Simon Zealotes:前奏部分はアクロバット隊が次々に登場。シモンのバックでは信者たちが踊っていてダンスナンバーに仕上がっている。

The Temple:原曲を現代のクラブミュージックのようにアレンジして演奏。赤いネオンの十字架や派手なダンサー、賭け事の道具を持った男たちが出てきたりニセジーザスが出てきて治療をしてたりする。ニセジーザス、本物のジーザスと全く同じ格好だから一瞬、公演中になんらかのトラブルが発生してジーザスが途中交代したのかと思った。びっくりしていたら本物のジーザスが出てきて、小道具をぶん投げまくる。see my eyes〜からは汚れた布を纏った群衆が渦を巻きながら押し寄せて、ジーザスを飲み込んだり、反対に弾き出したりする。

The Last Supper使徒が白い布を持ってきて床に敷いて、最後の晩餐のテーブルのような絵面になる。舞台袖からキャンドルがたくさん出てくる。ワインの入った杯とパン(ナンみたいな形状)が小道具として登場。ジーザスのすぐそばに座ったユダは、パンを渡されるけれどそれをちぎって食べることはできず、隣にいる使徒にそのまま渡す。受け取った使徒はパンを割いて自分の分を取って回す。

King Herod's Song:そのうち写真出るだろうか。。説明が難しい。ヘロデの周りに侍っているメンバーが女だけじゃなく男もいる。みんな脚をすごい出している衣装。髪に花を差している男子もいる。ヘロデの周りはガールズなことが多いから珍しい。ヘロデの造形や踊り方は少々性的マイノリティのステレオタイプを感じなくもないけれど、いかんせんアドリブの内容や歌い方、語尾などがきっちり理解できていないのでどう受け取っておけばいいのかわからない。ヘロデを演じた役者さんのバックグラウンドもわからないし。従来のヘロデから見ると異質ではあることに間違いはないけれど、クィア表象としてどうなのか、そもそもクィア表象としての意識があるのか絶妙にわからなかった。

Judas' Death:セット上手奥の壁についた突起をユダが登って、2階に位置する桟橋のようなところまで上がる。多分命綱的なものは着けていないと思う。かなりの高さで片手を離したり、客席に向かって歌ったりするし、場面的にも熱が入っているから落ちないか心配になる。自殺は自分で縄を持って首を吊ったところに赤いライトで表現。

Trial Before Pilate:鞭打ちはピラトのカウントに合わせて群衆が一人一人ジーザスに飛びかかるような演出で表現。たまに服が引き剥がされていって最後には上裸になる。傷ペイントあり。メインテーマが流れる瞬間に大きな十字架を背負わされる。2000年版みたいなサイズ感の十字架。十字架を引きずりながらジーザスは退場

Superstar:上下する桟橋に乗って白革ジャン、白パンツスタイルのユダが電飾と共に降りてくる。はじめはバックコーラスは女子3人だけれど途中から白い衣装に身を包んだダンサー(男女両方)がたくさん出てきてユダも一緒に踊りながら歌う。完璧に振付が決まっていてユダもきっちり踊るのでポップスターっぽいユダ。シャウトはたくさんする。My Jesus, My superstarって歌うユダ。

Crucifixion〜:しっかりとジーザスが十字架にかけられている。ユダはちらっとその様子を見て退場。マリアが泣き叫んでいるが無音の演技。

Superstarボーナスステージ:カテコが終わるともう1回劇中と全く同じスパスタを披露する。

作品全体の感想

JCSは音楽が最強なのでセットと演出はシンプルでも良いと思うのですが、そうだとすればもう少し歌唱レベルが高くあって欲しいかなというのがこの日の率直な感想です。(翌日のキャストは歌が鬼強でした)バンドも生だったのですがその割にちょっと音色薄っぺらく感じる場面も多かったなと思ったり。。ただウングァンユダのスパスタがとっても楽しくて大いに盛り上がったので終演後の満足感はとんでもなく高かったです。「ユダやばい!!スパスタやばい!!」って騒ぎながら帰路について、ホテルに帰ってからも興奮しすぎてなかなか眠れませんでした!

それからスパスタは別腹なのですが、個人的にこの演目にはあんまり身体表現は必要ないのかもしれないなと思いました。鞭打ちや首吊り、磔刑などはやはり実際に身体表現を伴って演じられることでより一層感情を引き出されると思うけれど、群舞はあんまりいらないかな〜と思いました。動きを揃えたダンスが入ると楽曲の禍々しさを損なってしまうのが勿体無いな〜と。スパスタは別です。ポップスターユダは最高。

 

マイリージーザス回の感想はこれから書きます💪

 

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2022年のアンマスクド

 

【🇰🇷韓国観劇記1-1】エリザベート: 10周年記念公演 11/12 M 感想 & 東宝版との比較も

念願の韓国遠征!念願のブルースクエア!

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遠征の経緯とかチケットの取り方とかは軽くこちらにまとめたので割愛

いざ、劇場へ

地下鉄の漢江鎮 (한강진、ハンガンジン)駅を出てすぐにありました!名前の通り青い!

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劇場の周りには他のミュージカル作品のポスターがあったり、エリザののぼりが飾ってあったりします。

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劇場は、2011年オープンと比較的新しく綺麗な建物でした。お手洗いもトイレットペーパー流せます🧻 JCSのBBCHホールは建物が古いみたいで、流せないタイプでした。

当日のキャスト

憧れのビジュアルキャスボ☺️💕

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エリザベート: オク・ジュヒョン (옥주현)

トート: ノ・ミヌ (노민우)

ルキーニ: パク・ウンテ (박은태)

フランツ: キル・ビョンミン (길병민)

ゾフィー: ジュア (주아)

ルドルフ: イ・ソクジュン (이석준)

 

ちゃぴと和樹さんが出てた韓国観光公社の番組で見て素敵だな〜と思っていたオク・ジュヒョンさんのシシィ、フランケンでアンリ/怪物を演じていて歌唱力がえぐいとのお噂はかねがねだったウンテさんのルキーニ回を選びました。

 

同行者はミュージカルに興味がある人ではなかったので、特にキャスト等前もって伝えたりはしておらず、私自身あまり確認していなかったのですが、当日トート閣下はキャスト誰だ〜?とチェックしていたら、同行者が韓ドラを見て好きだったノ・ミヌさんだとわかりびっくり!とっても喜んでくれたのでよかったです☺️

 

韓国のミュージカルは、日本よりもアイドルの方などミュージカルを主戦場としている俳優さん以外の方の起用が多いのかと思います。トリプル・クワトロキャストのうち1人はアイドルの方〜みたいな。ノ・ミヌさんはTVでも活躍されていた俳優さんですが、ミュージカルに親しみのなかった人が、実際に彼をきっかけにミュージカルの世界に興味を持ってくれたのを目の当たりにしたので、こういった配役も韓国のミュ界が盛り上がっている1つの要因なんだろうなと実感しました。全てのキャストが人気アイドルというわけではなく、トリプル〜クワトロキャストと選択肢があるのでバランスも良いです。

(最近日本で、見たかった作品の主演がミュージカル未経験のアイドルのシングルキャストで、TVでの歌唱を見た感じ信頼はできずチケットを取らなかった=作品に出会えなかったという事例が何作か続いているので、うらやましいな〜と思いました。)

 

私のエリザベート遍歴

感想の中で過去に履修したバージョンの話をするかもしれないので載せときます。

📹 東宝エリザベート』Black ver. (2016)

💿 Elisabeth - Gesamtaufnahme Live - Jubiläumsfassung (2012)

📹 ELISABETH - Konzertante Aufführung 2022

🎭 東宝エリザベート』2022/10/14 S

🎭 東宝エリザベート』2022/10/21 M

※赤字は2022年に見た

まだまだ私はシシィの人生とトートの存在そのものについて自分の中で納得のいく解釈が構築できていないので、感想はぶれぶれになると思います。悪しからず。あと帝劇で見たちゃぴシシィがあまりにもブッ刺さっているのでちゃぴシシィの話はたくさん出ると思います。

キャスト&キャラクター中心感想

ジュヒョンシシィ

幼少期はおっとりふわふわ自分の世界の中で生きているタイプ。パパには甘えているけれど他の人には心を開いていなさそう、というか他者と仲良くなりたいとかも思っていなさそう。空想に耽って一人遊びしている。ちゃぴシシィはわんぱくすぎて周りがついてこないだけで気が合う人がいればぐいぐい仲良くなれそうだけれど、ジュヒョンシシィは引っ込み思案で人見知りかも。ふわふわ漂うニュアンスの自由の中で生きてきたであろうシシィなので「皇后の務め」では、ゾフィーの物言いに対する不満よりもむしろ突然社会に結び付けられることへの衝撃みたいなのものが大きかったです。

表情がとってもかわいいのよ〜おっとりゆったりした表情☺️💓

私だけに」は演出もパフォーマンスも素晴らしかったです😭😭😭

自室の扉の内側で俯きながら歌い始める⇨途中で扉を開け放ってバルコニーへと飛び出す⇨ショールを羽根のように靡かせながらまっさらな盆の上を逆走して歩くという一連の流れがシシィの心の変化とぴったりはまっていて素晴らしい演出です。

ジュヒョンさんの歌唱も、突然今までの生活から変わることを余儀なくされた不安な子ども、空を飛ぶことをふわふわと夢見ていた少女のような歌唱から始まり、徐々に歌声の深みを増していくことでシシィの成長を感じられる構成。ラストの素晴らしいハイトーンとひらひらと舞うショールの美しさが相まって、彼女がただ夢に見るだけでなく本当に飛ぶための力を得たような印象を受けました。高音の音色もふわふわした幼少期シシィの延長線上にある柔らかい音色なんだけれど、音量音圧ともにすごくて会場全体をぶわっと満たすような音で震えました。ジュヒョンシシィの「私だけに」は、彼女の心を押し込めるものからの解放、精神的な自由を手に入れるという文脈が強い気がします。逆に言うとこの時点では身体的な自由は多分想定されていない。その分「Maladie〜最後のチャンス」が効いてくるとも思います。美しい首輪を引き千切って旅に出るんですもんね。

「私だけに」以降のジュヒョンシシィは、行動自体は他のシシィたちと同じではあるんだけれど「我を通す」という感じではないんですよね。幼少期のふわふわシシィからガラッと変わっているわけではないので、最後通告の手紙を書いている姿なんかはまだ幼い子が必死に頑張っているように見えたりもしました。「私が思うままに」というよりは「私のままでいる」ことを目指していると言えばいいのか。。。「私が踊る時」もあんまりドヤドヤしていない。ドレスを広げながらくるくる回ったりしていて幼少期の行動が思い起こされて、やっぱり彼女の勝利の先にあるのは「私のままで生きること」なんだろうなと思いました。

ただ「魂の自由」で突然高笑いした後の自嘲気味な表情も忘れられなくて(純粋にめちゃくちゃ好みの表情してたってのもあるんですけど)。ハンガリーでの成功など強い皇后であることで心の自由を守ろうとしたとしても、勝利によって感じられる自由は一瞬で、真の自由を得るには狂うか飛び降りるかしかないんじゃないか、そうだとすれば今までの戦いは全て無意味なのではないか、そういった虚しさが一瞬の表情に表れていて好きでした。

シシィが行き着いた先とは

それはそうと、やっぱりこの作品はラストをどう解釈すれば良いかで毎度思い悩みます。それは多分、放浪することで身体の自由を得つつも手に入らないように思える「魂の自由」を求め続ける生活と「愛のテーマ」の間に彼女の人生観が見えるパートが少ないからだと思います。ルドルフやフランツとの関係は描かれるけれど、彼女自身の気持ちがよくわかるのは「パパみたいに (リプライズ)」くらい。あの曲の中では彼女の考えは変化しないし。「愛のテーマ」で死を受け入れる決定的なきっかけみたいな場面がないように思います。それでもなんとか自分なりに納得する解釈を考えたいものです。

韓国版はウィーン版と同じで「愛と死の輪舞」にシシィパートがあって、彼女はトートに向かって「私の魂の友人」「私の中にあなたがいる」と歌っています。幼い日のシシィが自分が死と一体であることを自覚していたことを考えると「愛のテーマ」は再び死と一体となることを指していて、それにより彼女は「私のまま」であるところの自由を永遠に手にすることができるのかもしれません。

でも結局のところシシィが求めたものはトートによってしかもたらされないってのはなんか微妙に不満なんですよ私的には。それはトート閣下が人格に寄れば寄るほどだし、ノ・ミヌ閣下は人格感強めなので、ラストの座りの悪さは大きめでした。トート閣下が女性体だったら案外すんなり受け入れられるかもしれないんでちょっと見せてもらっていいですか?YouTubeにジュヒョンさんがトート閣下パート歌ってる「私が踊る時」があるんですよ。。。。

話が脱線していますが、死と一体となることで「私のまま」のシシィに回帰するとすれば、ラストの「私だけに〜/俺だけに〜」は相反するようでいて実のところ同じ意味ってことになるのかもしれません。

ミヌトート閣下

ちょっとビジュアルの話から入らせていただきます。目の下にピンクのラインストーンつけてて、髪にもストーンつけてて、チークが濃いめのピンクでビジュだけ見るとギャル。ギャルピして写真撮ってる姿が容易に想像できます。別に中身はギャルみないんで見た目だけですけども。

EMKのインスタが上げてくれてる写真だと色味がわかりにくいんですが、目元のラインストーンは見えるかと思います。

どんな閣下だったかというと、初恋を拗らせた思春期のボンボンって感じですかね。めちゃくちゃ華奢なので幼く見えるのと、躍起になってシシィの気をひこうとするも当たって砕けてるタイプなのでそう思ったのかもしれません。古川閣下も私が見た2回のうち14日の方は、そんな感じで当たって砕けてはすごすご帰るっていう閣下だったのでその辺は少し近いところもありつつ、ミヌ閣下はより一層必死で余裕がなく、シシィに夢中になっている印象を受けました。最後のダンスのPVがYouTubeに上がってるのでリンク貼っときます。韓国のミュージカル界、版権ものでもOST頻繁に出るしこうやってPV作ってアップしてくれるの手厚くていいですよね。こういう動画があると、興味はあるけれど劇場に行くか迷っているみたいな層を呼び込めるような気がします。

「死」そのものとか冥界の長というよりは、未熟さであったり人間的なものを色濃く感じるトート閣下でした。彼の上に強大な父親なり母親なりがいて本当に冥界を治めているのは親、彼はぶいぶい言わせてる王子って感じ。何言ってるんだろうって自分でも思いますが、後から見たら面白いから残します笑  旧バージョン全く知りませんが、今「愛と死の輪舞」が入っているところは元々「黒い王子」というナンバーだったんですね。「黒い王子」ってワード、ミヌ閣下にぴったり当てはまるので気になります。

ジュヒョンシシィが歳を重ねていっても、ミヌ閣下は全く変わらないし成長しません。どの閣下だってそうなんですけど、ミヌ閣下は幼さが前面に出ている分そこのところが強調されていたように思います。全てを統べる「死」の概念としての雄大さは希薄な閣下なので、先ほど考えた着地点の解釈よりもラブロマンス的に受け取るのがいいかなと思ったんですけど、そうなると成熟したシシィの相手としてはあまりにも幼くてバランスがな〜とは思いました。パフォーマンスは良かったのでバランスの問題ですね。

ちなみに韓国版、閣下の登場シーンはおもしろ演出たくさんでした😂

まず、1番面白かったのが結婚式での天井ターザン。高笑いしているのは日本版と同じなんですけど、天井から何かにぶら下がってぶらんぶらん揺られてるんですよ。演出的には好みなんですけど、実際に揺られている閣下を見ると絶妙に面白くてくすっとしてしまいました。

「エーヤン」で石像の裏から出てきたと思ったら閣下専用エレベーターみたいなので地上階に降りてきたのもかわいかったな。

画像ありました。この足元がスーッと下がって地上階まで運ばれます。

トート役者にはスターを揃えているってのが大きいのかもしれないけれど、閣下のナンバーが終わると毎回ものすごい歓声が上がるので驚きました。みんなヒューヒュー言います。

ウンテルキーニ

ウンテって打つと反射的にアンリって続けてしまいそうになるので、途中で突然アンリの名前が出てきたら「ルキーニ」に読み替えて進んでください。

ビジュアルとか事前に出ていた「ミルク」のPVを見て「いや、ルキーニなのに小綺麗すぎでは??」って思っていたし、実際に見ても綺麗なんですけど、ユーモラスでお茶目なルキを確立していて新たなルキに出会った〜!って感じがしました。全体の感想や場面ごとの感想でも話すと思いますが、韓国版は演出のためか私が見たキャストの組み合わせの関係かはわからないものの「ルキーニpresents『エリザベート』冥界の王子を添えて」っていうのを強調するような作りになっていて、ルキーニが干渉してくる場面が多いんですよね。ただ、ウンテルキには、場を支配しようとしたり、客席に何かを見せつけてやろうみたいな圧はなく、自分が語る物語の中に偏在して茶々を入れるのが楽しいって感じがしました。

それでいて、めちゃくちゃ恋バナに食いついてくる笑笑笑 「やることをやりゃ〜世継ぎができる」みたいなシーン、シシィとフランツが寝室に入ろうとすると、ルキと客たちがぞろぞろ寝室の扉の前まで着いてくるんですけど、そこでのルキは「やだ〜もう〜あっははは〜」みたいな謎テンションで軍人さんたちに絡んだりしていて面白かったです。シシィとフランツの話題になるとキャッキャし始める下世話だけれど爽やかでお茶目かわいい軽めのルキーニ。そして歌がうまい。個人的趣味としてはもっとロックな喉を締める歌い方のルキが好みだったりするんですけど、とにかくうまいので楽しいです。「エーヤン〜私が踊る時」の間のハイトーンも完璧でした。痺れる。「ミルク」のラスト歌い上げもカッコよかったです。

「ミルク」の演出については、東宝版の方が好きです。東宝版はルキがミルク売りに扮していてそれを群衆が追いかけるというところがしっかりしていてわかりやすいのと、韓国版の謎の台車で運ばれるルキの図があんまり魅力的に思えませんでした。。。韓国版のルキはマエストロ的立場を取るので、ルキが群衆を指揮しているようなイメージなのかな?群衆がミルク缶を地面に叩きつけて音を鳴らしながら舞台前方に出てくるところはとても好きです。迫力ありました!

 

ビョンミンフランツは、歌がとってもうまい!!歌声の安定感と相まって思慮深さが前面に出た落ち着いたフランツでした。「計画通り」の前の時点で既にシシィのことが好きになっていそうな陛下で「あなたが側にいれば」での2人はごく普通に愛し合うカップルでした。シシィとフランツの関係はそんなに変わったところはなく、ルドルフとの父子関係の方が印象に残っています。

私は閣下も陛下も振り払って突き進むシシィが好きなので、基本陛下には当たり強いんですが、ウィーン版コンサートを見たら「私だけに(リプライズ)」でフランツが「ich gehör nur dir」って歌っていると知り、ちょっと陛下のことが好きになりました。愚かでかわいい。しかも「悪夢」で、フランツが「彼女に人生を捧げた!」って言ったらトート閣下に「貧相な贈り物だな」って言われてしまうのがまじで最高ですね。

 

場面ごとの感想 (東宝版との比較も)

かなり演出が違うので、なるべく思い出して書き残したいなと思います。印象に残ったところ中心でキャスト感想で既に言及したところは省略。

我ら息絶えし者ども:盆を回しまくる。盆の上に並んだ死者たちが踊りながら回る。全体に奥行きのある舞台をいっぱいに使う場面が多い。閣下はウィーン版のように上手から降りてくる橋?を下ってくる。センターには上からエリザベート肖像画が降りてきて閣下はその前に立って歌う。東宝版の羽根背負って上からゆっくり降りてくるのは絶妙に面白いのでどうかと思うのだが、桟橋方式がしっくりくるわけでもない。

パパみたいに:ここに限らず舞台の奥行きがある分、がらんとしてしまいそうなところを幕を使って仕切ったりちょっとした小道具を出したりすることで解消している。エリザはウィーン版本公演の様子を見たことがないからわからないけれど、がらんとした舞台+映像背景って手法はウィーン再演収録版M!に近い印象。机や扉など小道具の装飾が細かくて重厚感があるので、がらんとした舞台に乗せた時にもおしゃれになる。

ようこそみなさま:野外にテントを出してパーティしている。シシィ(多分代役?)はロープで綱渡りをしていてそこから落下(映像ではなく生身)。閣下がシシィを姫抱きした状態で舞台後方から回る盆に乗って出てくる。パーティの装飾があまり華美ではなく、シシィが田舎出身であることが窺えるのが良い。綱渡りは予想だにしていなかったのでかなりの衝撃だった。

愛と死の輪舞:トートが歌う間は時が止まっている演出。シシィはトートの方に手を伸ばして微笑みかけた状態で固まっている。ここのジュヒョンシシィは天使なのでめちゃくちゃ閣下に共感してしまった。トートがシシィの静止状態を解除すると、シシィの歌唱パートが始まる。東宝版だとシシィバージョンがないのは何故なのだろうか。やはり宝塚版がベースにある(=男役が歌うパートを多くする必要がある)の名残なのか?東宝版だけ見てきた私がラストの解釈がうまくできずに悩み続けてきた1つの要因だと思う。シシィと「死」の関係が現れて重要な歌詞だと思うのだけれど。。ここがないからラブロマンス解釈一択みたいになっちゃうところない?私だけ????

皇帝の義務:戦争への参加について話す時にはフランツが地図を広げて確認してる。執務室の背景にある柱のセットは結婚式の場面でも使われていてその時は盆の上にあるから、最初は背景に、そのあと盆が半回転すると舞台手前側に柱が出てきて、屋内と屋外を隔てるような役割を果たす。「結婚の失敗」は屋外に出てゾフィーとマックスが口論しているような感じ。

計画通り:曲前のフランツとシシィがはじめて出会うシーン、めっちゃ東宝版と違うな〜と思ったのに何してたか忘れた。シシィがなんか投げてた?蛇?わからん、忘れた。思い出せないの悔しいので知っている方コメントください。TwitterでリプかDMでもいいんで。お願いします。「計画通り」はヘレネの衣装がちゃんとかわいいのとケーキ食べたりルキからお茶受け取ろうとするジュヒョンシシィがとってもかわいい。曲終わりだったかな、向かい合って静止するシシィとフランツをルキが人形のように動かして、手を取り合っている形にするっていうシーンがあった。ルキによる人形劇としての『エリザベート

あなたが側にいれば:シシィとフランツが乗る船をルキが漕いでいる。船を停めるための動きにやけにリアリティを持たせて(なんかめっちゃ小刻みにオール使いながら頑張って岸に寄せていってる感出してくる)目立つウンテルキに笑う。ドライアイスを使用していて幻想的な風景。青くて薄暗い景色から徐々にピンク、オレンジの明るく温かみのある景観に変わっていく。この色味の変化には、シシィとフランツの間に愛があることを印象付ける。(まじで14日のちゃぴシシィとかフランツに対して恋愛感情を持っていないので、それに比べるとジュヒョンシシィはフランツのことちゃんと好きかもなと思う。)ちなみに「夜のボート」も同じロケーションで歌われる。

不幸の始まり:ターザンロープでぶらんぶらんするトート閣下😂

最後のダンス:桟橋で降りてくる閣下。上手手前にはフランツもいるけれど固まっている(多分ウィーン版に近い)。ジュヒョンシシィはミヌ閣下を恐れてはいないけれど、何度もフランツの方へ手を伸ばし、彼の元に戻ろうとする。

結婚生活の様子:シシィとフランツが舞台上に設置された小さな劇場の中にマリオネットとして登場する。話している内容は東宝版とおそらく同じですが、手には糸がついていてTDによって動かされる。三色旗の禁止と三色旗ドレスのくだりはなし。3人のハンガリー人は出てくる。ここでもルキーニが『エリザベート』を上演しているというのが強調される。

闇が広がる:シシィが人形として動かされている舞台の前を娘ゾフィーの棺を掲げたTDたちが通り過ぎる。それを見たシシィは腕の糸を外して舞台から飛び出し、フランツも追いかけるように糸を外して舞台から外に飛び出す。手の糸を自分で外すことができるシシィ好きだーーーーー。

退屈しのぎ:カフェの椅子や机に加えて、床に石畳が投影されていて「街角のカフェ」感が出ている。なぜか首元がやたら広く開いたボーダー服で出てくるルキーニ。なんで?😂 上手はシシィの寝室になっていて、彼女はルドルフに関する悪夢を見ている。

ひ弱な皇太子:ってここにある場面であっているかな?ゾフィーと子ルドのシーン。誰にも見つからないようにとキョロキョロしながら、リヒテンシュタインと子ルドが一緒にシシィの部屋に向かおうとしているのが泣けた。しかも、「子どもの養育は〜」が始まる前、シシィは誰かが自分の部屋を訪ねてきたことに浮き足立っている。結局訪ねてきたのはフランツだったからガッカリしているんだけれど、多分リヒテンシュタインと口裏を合わせてルドと会おうとしてたんじゃないかな。リヒテンシュタインとシシィの関係性よき。ちなみにこの時ルドが持っていた船の模型をシシィは「夜のボート」で水に浮かべます。

子どもの養育は〜エリザベート泣かないで:フランツの懇願に対して少し揺らいでいる様子のシシィ。でも決心して手紙を書き、フランツが扉から離れた隙にサッと扉を開けて手紙を外に投げる。フランツが振り向くと手紙だけが落ちていてシシィの顔を見ることはない。東宝版ではフランツはドア前から離れないし、シシィはフランツに直接手紙を押し付けて扉を閉じる。顔も見せないという点では韓国版の方がフランツには堪えるかもしれない。シシィの寝室やルドルフの寝室の場面では、窓から差し込む光を床に投影していてとても美しい。窓本体のセットはないけれどその投影だけでその場面の起きている時間帯と空気感がよくわかる。好き。シシィが寝室に行くと勝手にシシィのベッドに居座っている閣下。人のベッドに土足で乗るんじゃあない!ジュヒョンシシィは閣下に惑わされるというかただ疲れていて朦朧としながらキスしそうになるけれど、「なんてことをしようとしてたんだ!!!」と目を覚まして閣下を追い払う。

皇后の務め(リプライズ):開いた扉の奥に湯船のセットがあってそこにミルクが注がれていく。女官たちとっても楽しそうに張り切って美容グッズの準備をしていてかわいい。リヒテンシュタインなんて浮かれまくりでくるくる回っていたらシシィを探しにきたフランツにぶつかって恥ずかしい恥ずかしいってなる。かわいい。女官たちみんな仲良しそう。

私だけに(リプライズ):ミルク風呂に入っていたであろう部屋から出てくるシシィがセンター、下手にフランツ、上手の壁の鏡の中にトートがいるという構図。シシィは基本的にフランツに向けて歌いかけつつも、時折鏡の中のトートに対しても歌いかけて牽制する。ラストのジュヒョンシシィの高音は最高。ビジュも最高。

キッチュ:2階席だったので客席降り中全く見えない😂 黒マスクしてお土産配ってた。舞台に上がるとマスク外す。噂話にきゃっきゃするおばさまみたいに楽しそうにキッチュを歌うウンテルキ☺️ 

エーヤン:シシィとフランツがお手振りをしているのは舞台を少しだけ坂道状に傾けてあるちょっとした高台であまりかっこよくない。というか民衆と距離が近すぎて少々不自然。三色旗ドレスのジュヒョンシシィ最高。

私が踊る時:あんまりバチバチしていない。ジュヒョンシシィはふわふわくるくる回り始めるし、ミヌ閣下は負け惜しみ感。閣下はTDたちを引き連れて彼らを自らの羽根のように配置して強そうに見せながらシシィに迫り、シシィを後ずさらせるけれどその後のサビでは、生身のシシィに同じように迫られて羽根を従えたまま後ずさることになる。

ママ、何処なの?:だだっ広いベッドに1人で入って窓の外の雷の音に怯える子ルドの元にヘッドボードの後ろからぬっと現れる閣下。子ルドとミヌ閣下2人でいるとシシィを求めているのに構ってもらえない同盟みたいなところある。

この辺から曲順が不安。

皇后の勝利肖像画の描かれた壁や暖炉などゾフィーの部屋のセットが豪華。スキンヘッドの殿方のお歌がめちゃくちゃうまかった。

マダム・ヴォルフのコレクション:娼館が煌びやかで遊園地みたい。電飾がついたメリーゴーランドみたいなのに女の子たちが乗っている。フランツの元に送り込まれるのは、眼鏡をかけて本を読んでいる聡明そうな女性で東宝版のマデレーヌとはだいぶイメージが違う。楽曲後半で男性と娼婦たちがペアで踊るのだけれど、ルキはマダムと組んでいて曲終わり、脚を下から上に向かって触れられていってマダムの手が股に近づいたところで「ひゃっ」って言って股隠すのが動きも表情も全部お茶目かわいかった。下世話な話題になるとすぐきゃっきゃするウンテルキ。でも爽やかなんだよななんだろうな。

Maladie〜最後のチャンス:ジュヒョンシシィはフランツのことをしっかり愛しているので、陛下の裏切りに驚いてかなり動転。閣下に攻め込まれるけれど、すぐに思い直してネックレス引きちぎります。イケコ演出が肌に合わない〜とか日々言っていますが、なんだかんだ東宝版もしっかり好きなんですよ。ただ、ネックレス引きちぎるシーンがないのはまじで理解できないです。。。多分1番分かり合えないポイント。「あなたが側にいれば」で受け取ったネックレスはシシィの身体を宮殿に縛り付ける首輪であって、陛下が彼女を裏切ったことで彼女は首輪を引きちぎる=宮殿を飛び出す権利を得るという重要なシーンだと思うんだが。これをきっかけにシシィの放浪が始まると言えるし。この場面のジュヒョンシシィのハイトーンはとんでもなかったです。ばちばちに決まってました。最高。

父と息子:フランツは臣下にルドを見張るように告げている。東宝版よりもフランツが有能に見える。

Hass:なし

闇が広がる(リプライズ)〜独立運動:閣下とルドが同世代くらいに見えて、閣下は何を言えばルドを煽れるかよくわかっていそう。捕まるのは、フランツの執務室から書類を盗み出そうとしていたところをフランツの指令通りルドを見張っていた人に見つかったため。東宝版だとルドの逮捕劇はダンスシーンなどで抽象的なので、韓国版の方がわかりやすいかなと思う。閣下とルドのダンスバトルみたいなのもなかった。あれは本当に謎。

パパみたいに(リプライズ)〜僕はママの鏡だから:楽曲終わり、梅毒の症状が治まりきっていないのか突然倒れてしまい、女官に支えられて部屋に入る。そこにルドがやってきて歌うけれど、倒れた直後というのもあるし、息子のためとはいえ彼女に病気をよこしたフランツとの中を取り持つっていうのは難しいよなとこの場面におけるシシィの気持ちがようやく私の中でしっくりきた。

悪夢:映像をふんだんに使って盛り上げている。トートからルキーニへのナイフ受け渡しチャレンジはない。ルキ役者が自分の手に隠していたナイフをあたかも受けとたかのように出現させる。ウンテルキは閣下に心酔している様子はない。

愛のテーマ:ジュヒョンシシィ、刺された後も壁にもたれたまま唸っていてとても痛そうだし辛そう。そこに現れて彼女を全ての苦しみから解き放つのは超然たる死であってほしいんだよな。。。。でもミヌ閣下はめちゃくちゃ人間寄りなんよな。やっぱりラストの座りが悪い、バランス的に。ちなみにミヌ閣下はキスの後「なんで?🥺」みたいなきょとんとした顔をしているのでその点でも古川閣下みがあるかもしれない。

 

ここまで読んでくれた方はもうお気づきかと思いますが、私はいつもシシィのことばかり考えて『エリザベート』という作品を見ているので彼女が出てこないシーン、特に2幕後半の解像度がとんでもなく低いんですよね。。。

 

作品全体の感想

何度か書いた通り韓国版エリザは、ルキーニ作・演出の『エリザベート』という作品なんだと思います。

・金色で額縁のように装飾された舞台(額縁からはみ出て客席まで降りてくるのはルキーニのみ)

東宝版よりもルキの出番が多い

・舞台上のキャラクターに好き勝手絡みに行くことが許されているようである

・バートイシュルでシシィとフランツを勝手に人形のように動かす

・「結婚生活の様子」でTDが、人形化されたシシィやフランツ、ゾフィ動かしているが、ルキーニは人形劇の世界には入らない

これらによって、それが強調されています。ウィーンのコンサートでは、ルキーニが途中から語り手の座を超然たる「死」であるところのトート閣下に奪われているように見えたのでだいぶ違った方向性かと思います。東宝版はどちらとも取れるような感じでしょうか。

 

ラストの解釈について、死と一体になること=私のままであり続けること=シシィの求めたこととなると、何のために彼女は人生を送ったんだろうかとも思えてきてしまいます。でもこの前ウィーン版の訳詞を見て愛のテーマのラストが「The world will search in vain for the meaning of my/your life. 」だと知ったんですよ。今の私はまさに彼女の人生に意味を見出そうとしている状況ですし、エリザベートという作品が作られ、観劇されることも彼女の人生の意味を探る行為でそれさえ全て含めて、紛い物なのかもしれません。韓国版ではウィーン版と同じく、カテコでルキーニがキッチュ、トートが最後のダンスをワンフレーズ歌います。持ち曲を歌っているだけと言えばそれまでなのですが、本編が終わった後でキッシュを聴くと、これまで2時間半かけて観劇したエリザベートの物語だって紛い物でしかないのよ〜と言われているようで気分が上がります。

 

リンクをたくさん貼ったとはいえ1万3000字をオーバーしました。私が見返して楽しむことを1番の目的としているのではちゃめちゃな文章ですが、最後まで読んでくださった方は(いるかな?)お付き合いいただきありがとうございます。

 

 

更新中【🇰🇷韓国観劇記-旅行記✈️】やる気がないので手抜きスタイル

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旅行記

文章に起こすのめんどくさかったので全部ツイートしてツリーにぶら下げました〜

 

観劇レポについては真面目に書いていきます💪

ちょうど今月は観劇もないので余裕ある☺️

 

ざっくりのスケジュールはこんな感じ

1日目

広蔵市場

東大門・東大門歴史文化公園周辺の散策

2日目

ブルースクエア周辺の散策

エリザベート 昼公演

JCS 夜公演

3日目

ddp ジャン・ジュリアン展

JCS 昼公演

明洞で買い物

4日目

景福宮チマチョゴリをレンタル

 

プリペイドカード兼交通カード(WOWPASS)

現金はあんまり使わないって聞いてたんですけど、屋台は現金のみだったり、お店でも現金なら値引きしてくれるなんてところもあったりだったので思ったよりは必要かもしれません。

あとは、wowpassっていう外国人観光客専用のプリペイドカードが発行できてそれを使って買い物してました。これのチャージは日本円でもできるけれど、やはり現金でのチャージになるので現金は割とあった方がいいと思います。

 

旅行中便利だったアプリ

翻訳アプリ(Papago)

地下鉄乗り換えアプリ(コネスト韓国地下鉄路線図・乗換検索)

 

こちらも何か思い出したら追記していきまーす

 

 

 

【🇰🇷韓国観劇記-準備編】エリザとJCS観てきました!

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幼馴染のお母さんから8月ごろに「秋に韓国行かない?」と誘われて「見たい演目あるか調べてみる」と返事をした直後にマイケル・K・リーが11月からJCSに出演するとの発表がありまして、渡韓を決めました✈️

 

マイケルリーがジーザス、ラミンがユダを演じた2021年のJCSコンが最高に好きだったので、マイケルリーの本役ジーザスが見たかったんです!!

 

飛行機やホテルの手配

JCSのスタートが11/10開幕で、ちょうどエリザベートが11/13までソウル公演をやっていたので2つの演目が被っている期間を狙って11/11〜14で旅行期間を設定しました。

 

そしたら幼馴染母が、キャンセルもできるからってことですぐに、ホテルを手配してくれました(もともと旅行業界で働いてた人なので素早い)。そのあとに飛行機も(こちらはキャンセルできませんが)手配しちゃいました。旅行会社のパックよりも個別で予約した方が安かったので、旅券とホテルはバラバラで予約しました。

 

飛行機は、行きのチェジュ航空「成田-仁川」便が2万円弱、帰りのpeach「仁川-羽田」も2万円弱でした。

ホテルは、日本語が使える方が安心かなってことで東横インにして3泊で1万5000円くらい。

 

数日後には、仁川空港で受け取れるKT Wi-Fiのレンタル予約も完了。

 

ここまでが9月上旬、このあと燃油サーチャージが高騰して飛行機代も高くなっていったみたいなので安い時期に抑えられてラッキーでした!!、

 

ビザ申請のための韓国大使館来訪予約

もろもろの予約をしていたこの時点では10月末までビザが撤廃されていたので、11月もおそらくビザなし継続だろうとのことでしたが、不安なので大使館でビザを取ることにしました。

 

まずはビザ申請のための大使館来訪予約をする必要がありました。11月の渡航についての来訪予約は9/29 10:00〜でした。ちなみにこの発表があったのは9/16。直前に発表なのがいや。

 

私たちはすでに航空券とホテルを予約してしまいましたが、本当は大使館の予約が取れてから来訪日までに予約を取るのがスタンダードみたいです。予約枠が取れないと渡韓できない可能性が出てくるので。

 

インターネットで予約するのですが、なにやら予約枠はすぐ埋まってしまう激戦らしく、ひやひやしましたが無事来訪予約できました。

事前に予約サイトのアカウントを作っておくのと、自分が来訪する大使館名の韓国語表記を確認しておくのが吉です!!確か全部ハングルだったと思います。

 

結局ビザなし渡航が継続されたので、来訪予約できなくても渡韓できたんですけどね

 

インターパークでミュージカルのチケット購入

大使館への来訪予約ができたので、ミュージカルのチケットを購入することにしました。

 

チケットの取り方は、色んな人のブログを見て学んでInterpark Globalで取ることに決めました。

日本語や英語で購入できるので便利です!

 

ただ、大使館の予約をしたあとで見たら、旅行期間のエリザとJCSマイケルリー回はチケット完売してました😇😇😇

 

落ち込んだのですが、とりあえずジーザスWキャストのイム・テギョンさん回の11/13夜のJCSを購入しました。

 

そのまま、しばらくサイトを見ていたら突如11/12昼のエリザに先ほどまでなかった席が数席出現。見たかったオク・ジュヒョンさんシシィとパク・ウンテさんルキーニ回を予約できました!

11/12 M エリザベート (ウンテルキーニ)

11/13 S JCS (イムジーザス)

 

インターパークは購入したチケットをキャンセルできるため、「戻り」が結構出ます。売り切れの演目もチェックしていれば拾えることが多そうです。

 

また、チケット購入当日はキャンセル料金も手数料を取られずにキャンセルすることができます。その後も公演当日1ヶ月ほど前までは手数料のみ、2週間前くらいまでは400円ほどでキャンセルできるみたいです。

 

その後もチェックを続け、マイケルリージーザス回も確保できたのですが、11/12昼でエリザと被ります。そこで、11/12昼のJCSに加えてキャストは気にせず戻りが出ていた11/11夜のエリザを抑えました。

11/11 S エリザベート

11/12 M エリザベート (ウンテルキーニ)

11/12 M JCS (マイケルリージーザス)

11/12 S JCS (イムジーザス)

12日昼に最も見たい2公演が被ってしまって辛かったのですが、15分後くらいに11/13昼のJCSマイケルリー回が戻ってきたのを確保できました。そのためキープしていたチケットをキャンセルして

11/12 M エリザベート (ウンテルキーニ)

11/12 S JCS (イムジーザス)

11/13 M JCS (マイケルリージーザス)

という形に落ち着きました。

全て予約日にキャンセルを行ったので手数料もキャンセル料もかかりませんでした。

 

チケットは、公演当日の1時間〜30分前を目安に劇場のチケットカウンターで受け取ります。予約時のスクショの画面 (予約番号と自分の名前が入っているもの) を見せたらスムーズに受け取れました!

一応、購入時のクレジットがも持っていた方がいいみたいです。転売防止かな?🤔 私は特にカードは確認されませんでした。

 

ビザ申請

・申請書類

・パスポート

・パスポートのコピー

・住民票 (多分いらなかった)

・航空券とホテルの予約完了書類

これらを持って駐日本国大韓民国大使館に。C-3-9の観光ビザを申請しに行きました。

 

入り口では荷物のX線検査と金属探知機の検査がありました。そのあとは階段でしばらく並んだのち、書類が揃っているかのチェックがあり、通ると窓口のある部屋に通されて、またしばらく待ちます。

申請自体は書類を渡すだけですぐ終わるのですが、結構待つのでトータルで1時間以上かかりました。時間には余裕があった方がいいです。

 

パスポートを預けて、後日取りに来るのかなと思っていましたが、当日パスポートは返されて、ビザは1週間後にネットで受け取って自宅でプリントするようにとのことでした。楽!!

韓国への入国時

ビザかK-ETAの申請

私はビザを取ったので関係なかったのですが、ビザなし渡航の場合にはK-ETAというシステムでオンラインで渡航の申請をする必要があるみたいです。どっちかがないと渡航できないです😱

Q-codeの登録

入国の3日前から登録できる、検疫パス用のQRコード発行システム。パスポート情報とか韓国での滞在先、健康状態を入力します。

事前に登録しておいた方がいい気がするけれど、入力さえすればその場でQRコードが発行されるので、仁川空港でその場で登録している方もいたように思います🤔

入国後のPCR検査は撤廃されていてラッキーでした!

日本への帰国時

Visit Japan Web

・パスポート情報

・健康状態

・ワクチン3回接種の証明書or出国72時間前以内に受けたPCR検査の陰性証明書

・税関の質問状

などを登録します。

こちらはパスポート情報や書類をアップロードすると認証されるまで時間がかかるのと、出発の6時間前までには登録しないといけないので注意が必要です。

ただ、帰国のための手続き時間を短くするためのシステムなので登録を忘れていても大丈夫かと思います。

 

HISがまとめてくれているので、こういうの読むと安心ですね

機内持ち込み荷物のパッキング

3泊4日なので、機内持ち込みサイズ(確か3辺の合計が115cm以内かな)のリュックとショルダーバッグで行くことにしました。

 

国際線は、100ml以下の液体物は1Lの透明な袋にまとめて入れると持ち込めます。クリームやゼリーなども液体物扱いなので注意です。

 

行きのチェジュ航空は、機内持ち込みの上限が10kg、帰りのpeachは7kgでした。

もともとリュックが結構な重さだったので、帰りにはさらに重くなってしまい7kgを超えていないか怪しかったので、まだゆとりのある同行者のリュックに荷物を少し入れさせてもらいました。量ったら6.5kgとギリギリで危なかったです!!

 

準備編はこんなところですかね〜🤔

何か抜けてるのを思い出したら追記します!

連続する最悪の父子関係『ルードヴィヒ〜Beethoven The Piano〜』11/1 S 感想

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韓国発のミュージカルはまだ、日本語版を数作、原語の映像収録版を数作見ただけなんですけど、少人数の演者で感情を煮詰めて膨大な熱量を生み出すような作品が多い気がします。そして私は感情をびったんびったん投げ回される作品が好きなので多分相性が良い☺️

ルードヴィヒでは、感情そのものを投げ回されることはなかったのですが、考えたい要素を膨大なエネルギーで投げつけられるとにかくエネルギッシュな作品で、観劇にもとてもエネルギーを使いました。観劇後はどっと疲れが押し寄せてきました。楽しかったです。

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あらすじ

2018年初演と比較的新しめの作品で、あらすじが読めるサイトが少なそうなので公式サイトから引用しておきます。

残り少ない人生を前に書かれたベートーベンの1通の手紙。そして、その手紙が一人の女性の元へ届く。聴力を失い絶望の中、青年ルードヴィヒが死と向き合っていたまさにその夜。吹きすさぶ嵐の音と共に見知らぬ女性マリーが幼い少年ウォルターを連れて現れる。

マリーは全てが終わったと思っていた彼に、また別の世界の扉を開けて去っていく。新しい世界で、新たな出会いに向き合おうとするルードヴィヒ。

しかしこの全ては、また新たな悲劇の始まりになるが…。

 

ここから感想に入りますが、ネタバレありでストーリーをほとんど書いてしまっているので観劇予定の方はお気をつけください。

作品内容についての感想

父と子の物語

父-ルードヴィヒ-カールの関係

物語の主軸は

・ルードヴィヒと父の関係

・難聴の苦しみからの解放

・ウォルターの死

・ルードヴィヒと甥のカールの関係

声を荒げながら恐怖で人を支配する父の下でピアノの練習をしてきたルードヴィヒは音楽家として成功を収めますが、突如難聴となったことで絶望します。そこに保護者を失ったマリーとウォルターの姉弟が訪れ、「ウォルターは才能があるからピアノを教えてほしい。ベートーベンにピアノを教えてもらえなければ、ウォルターはイギリスの親戚の元へ行かなくてはならないと裁判所の判決が下っている」と告げますが、余裕がないルードヴィヒはその頼みを断ります。結局イギリスに渡ることになったウォルターは海難事故で命を落としてしまい、その事実はルードヴィヒの元を訪れたマリーによって告げられますが、彼は自分のせいではないはずだと主張します。音楽面では、自分の中に既に音楽が「在る」ことに気がついたルードヴィヒは次第に活気を取り戻していきます。

月日が経ち、甥のカールがルードヴィヒを訪れてくると彼はカールに「ウォルター」と間違えて抱き締めます。ルードヴィヒはカールを養子にし、ベートーベンの後継を育てるべく期待の言葉と共にレッスンを施しますが、カールは自分に才能はないと感じており音楽に関わりたくないと思っています。マリーが再び彼の家を訪れ、2人が話をしているのを聞いたカールは自分がウォルターの身代わりとして人生を背負わされていることに気が付きます。カールの気持ちを理解したマリーはルードヴィヒを説得しようと試みますが彼は聞く耳を持たず、ルードヴィヒが第九の完成に歓喜している最中にカールは自殺してしまいます。

(韓国ミュにおけるウォルターには死のイメージしかない。「殺したウォルターの首〜」『フランケンシュタイン』参照)

 

父→ルードヴィヒルードヴィヒ→カールの父子関係の描き方がとても面白い作品です。

父は「もっと早く」「違う」と怒号を浴びせながらルードヴィヒにレッスンを強要したのに対して、ルードヴィヒはカールに期待の言葉をかけ続けることでレッスンを強要します。練習に身が入らない(本当は音楽をやりたくないので)様子のカールを見て「目標がないからスランプに陥ってしまうんだ」と勝手にカールの演奏会を取り付けてきてポスターまで制作させてしまう始末です。

2人の「父」がかけた言葉は正反対でありルードヴィヒは父を反面教師にしたようにも見えますが、結果的に「子」に苦痛をもたらしてしまうのがとても面白いです。

レッスンの強要による苦痛という点ではルードヴィヒとカールの苦しみは似ていますが、カールは音楽に価値を見出さないのに対し、ルードヴィヒにとっては音楽が全てです。今の音楽家ベートーベンを築いたのは強要されたレッスンであることを理解しているため、カールがレッスンから逃れようとする気持ちは彼には全くわかりません。カールは練習をしたくない、ピアノから離れたいという態度を表に出しますが、ルードヴィヒは聞く耳を持たないだけでなく、見てそれを察することもありません。聞く耳を持たない様子が失った聴覚を意識させるのと同時に、目で見る力までも失っているかのように思えてきます。

また、ルードヴィヒはカールをウォルターに重ねるだけでなく、『ベートーベンを継ぐもの』に仕上げようと必死になります。ルードヴィヒがカールを引き取ろうと思ったきっかけはウォルターに対する罪悪感であり、カールの母親が(ルードヴィヒの言い分によれば)だらしのない人であったこともあって、観客の目にはルードヴィヒがカールを保護したように映ります。しかし、彼はカールを養子にし、カールが母親に会うことや自身を「叔父さん」と呼ぶことを嫌がります。段々とルードヴィヒが「子」に「ベートーベン」を継承させようとしているのが浮かび上がってくるのがグロテスクでした。子を成すことによって自分を永遠のものにしようとする気持ち悪さというか、とにかくグロテスクでした。(褒めてます)

3人の演者によりかわるがわる演じられる親子関係

死の間際に手紙を書いたルードヴィヒを福士さん、青年時代のルードヴィヒを中村さん、幼少時代のルードヴィヒを子役の高畑さんが主に演じていて、この配役が入れ替わる瞬間があるのがとても面白いです。冒頭、幼いルードヴィヒ(子役の高畑)が声楽家の父(福士)に怒声を浴びせられながらピアノのレッスンをさせられている場面がありますが、この時を振り返って語っているのは壮年のルードヴィヒ=福士さんなので、一時的に立場が入れ替わり幼いルードヴィヒ(福士)が声楽家の父(高畑)に罵倒されるシーンがあります。こういった仕掛けは舞台ならではだと思うので胸が高鳴りました!

他にも、ルードヴィヒが静けさの中で自身の中にある音楽を見つけるシーンとった、地面に膝をつく青年のルードヴィヒ(中村)と後ろに立つ壮年のルードヴィヒ(福士)の構図をルードヴィヒとカールの対立場面で地に膝をつくカール(福士)と後ろに立つ中年のルードヴィヒ(中村)といったように再現するシーンがあったりします。配役や立場を入れ替えることで異様な父子関係が連鎖している気味の悪さが際立ちます。(好きです)

次世代の音楽家、演技をするピアニスト

やっきになって第2のベートーベンを生み出そうとするルードヴィヒですが、作品終盤に彼の元を訪れるある青年が素晴らしい才を持つことを知り、次世代の音楽は自分の預かり知らぬところで既に生まれていたと案外すんなり認めてしまいます。カールかわいそうすぎるんだが?

ちなみにその青年は、作品の冒頭でルードヴィヒの書いた手紙を修道院にいるマリーに届ける役割をになっています。そしてマリーがルードヴィヒの曲を演奏するよう頼んだため、修道院にあるピアノを演奏し始めます。このピアノは本物で、青年役を演じていた木暮さんがそのままピアニストとしてバンドメンバーに入ります。1人の演者が役者とピアニストを務めるというのは珍しく、とんでもないことが目の前で起きているぞ!?となりました。

うまく説明できているかわからないので、よくわからなかった方は晴香ちゃんのインスタ読んでください↓↓↓

ちなみにこの青年はシューベルトであることが明かされます。観客はシューベルトの演奏でベートーベンの人生を振り返っていたことになるわけです。

マリーという女性の描かれ方

ウォルターと共にルードヴィヒの元を訪れたマリーは建築家になることを夢見ています。当時の社会では女性が建築家になることはほぼ不可能でしたが、彼女はそんな状況においても諦めず夢を追いかけており、ウォルターの死後は男装をして世界中の街を見て周ります。彼女は田舎に住む兄の名義を使って活動しており、博覧会で作品が展示されるなど建築家としての道を着実に歩み始めていて、そんな時にルードヴィヒの家を久しぶりに訪れます。

マリーは女性であるというだけで社会的に認められない世界において、自ら道を切り開いていく逞しい女性として描かれており、女性の姿では1人で旅をすることなど危険で到底できないことや女性の姿では立ち入れない世界があることを非難する心強い存在です。

ルードヴィヒはマリーとの再会を喜びつつも、彼女の来訪がカールの反抗心を高めたことへの怒りからか、マリーが周囲の人を欺いていることを非難します。これに対しマリーは「確かに私は人々を欺いているが、それは私は戦う準備ができているのに馬鹿な男たちがそうではないからだ」と発言します。私はこの場面がとても好きでした。

それなのに、彼女は博覧会に女性の姿で向かい入場することすらできず、建築家としての道を諦めることになります。修道女として次の世代の女性たちに教育を施す立場になり、彼女はその人生に満足しているようでしたが、先の場面が素晴らしかっただけに展開にもやっとしてしまいました。彼女はルードヴィヒの言葉になんて耳を貸す必要はなかった。男装して入場して人々に実力を知らしめてから女であることを明かせばよかったじゃないかと思ってしまいます。。。。父子関係は煮詰めるのに夢中になってマリーの話は少々適当という印象を受けなくはなかったです。

ただこれを書きながら、ルードヴィヒもマリーも自分の世代よりも後の時代を見つめているのは共通しているけれど、ルードヴィヒの行動はグロテスクで、マリーの行動は希望に満ちていることにも気がつきました。その辺りの対比は好きです。

その他、うまく収まらなかった感想

・舞台真ん中の円形の床、盆として回るのは円の輪郭のみで、時折演者が退場するときに歩く歩道のように使われるのがじわじわおもろかったです。あんまり見栄えしてなかったように思った

・ラスト、ルードヴィヒが退場する場面、客席の後方から光が差し込むような照明が綺麗だった

・ラスト、第九で盛り上がった分、ルードヴィヒたちの曲とマリーの曲、静かな曲が2曲連続するのが少し野暮ったい気がした。

キャスト感想

中村倫也さんは舞台で見るのははじめまして。実は実写版アラジンのレカペでサインをいただいたことはあるんですけど笑(ちなみにその時、晴香ちゃんにはサインもらったのに加えて一緒にセルフィーも撮ってもらってるんですよ😳 当時の自分が妬ましい)話が逸れました。映像で見たことある役柄的にふんわりしたイメージがあったのですが、正反対の怒鳴り散らすシーンやカールにレッスンを強要するシーンなどが特に印象に残っています。歌唱も緩やかなメロディの曲ではポップスに寄って聴こえたりたまに声が裏返ったりが気になったのですが、激しい楽曲はかなりの熱量がこもっていて目でも耳でもとても楽しかったです!!

福士さんはスリルミ以来だったのですが、歌がめちゃくちゃ上手くなってらっしゃる!!!!!!!今作は激しい難曲が多い中、どの曲もきっちり歌いこなしていてすごかったです。子どもから壮年まであらゆるキャラクターの演じ分けもさすがです。

そして、晴香ちゃん〜🌟 歌が上手い。いつ見ても上手い。安心と信頼。しかも今回は男装姿まで拝めるなんて〜素敵すぎました。友人と一緒にきゃーきゃー言いながら帰りました。先に書いた通り、マリー周りの展開には納得がいっていないところもあるのですが、それは晴香ちゃんが作り上げたマリーにとても共感できたから生まれてくるのだと思います。ALW作品に出演する晴香ちゃん見たい😭ビューティフル・ゲーム取れますかね・・・頑張ります・・・

 

激しく魅力的な音楽とものすごい熱量に圧倒されっぱなしでした。実は公式サイト先行で買ったチケットが特別手数料など諸々上乗せされた料金だった上に2階席だったので観劇前はちょっと凹んですけど、この作品を生で浴びられてよかったと思います。とっても楽しかったです。

 

晴香ちゃん関連

10月の鑑賞記録 (ミュージカルについてたくさん考えた観劇の秋)

卒論のテーマを考えるべく『ミュージカルの歴史』を読んだことで、作品を見るときにも「ミュージカル」という表現形式そのものへの意識を持つようになりました。卒論のテーマは迷走中です。困った困った🙄

📚 ジョジョの奇妙な冒険 第6部 ストーンオーシャン (1999-2003)

読み終わってしまっったーーーーーー!6部のビジュアルがあまりにも好きで6部アニメから突然ジョジョに飛び込んでいて、漫画は1部2部と並行して6部も読んできました。漫画だとスタンドでのバトルは何が起こっているか分かりにくい部分もありつつ、漫画ならではの絵の楽しさが大きくて1ページ1ページ隅々まで見て大興奮でした。

話自体は大味だけれどそれを補っても有り余る画の強さとキャラクターの魅力に引き込まれました。こんなにメインキャラクター全員を好きな作品は珍しいかも。徐倫ヘアで出かけたいです。

📚 サロメ (平野啓一郎訳)

斬首描写がある作品や生首が出てくる作品が好みなので、そろそろ読まなくてはと思っていたサロメ。戯曲は思ったよりも短くてあっさりしていた。でもやっぱり「首」をほしがるっていうのがたまらなく魅力的で、なぜこんなにも「首」というモチーフが人の心を掻き立てるのか気になります。そんなところに『斬首の光景』という「首」に関する美学の書籍を見つけまして。絶版になっていたのをメルカリで発見して、定価だったので買ってしまいました。定価でもちょっとお高かったし、まだ積んでますが早く読みたい積み本ランキング1位です。

サロメ』の話に戻ると、サロメには男性の理想や欲望を押し付けられているとして批判する見方があると同時に、作品を読んだ女性たちがサロメを自由に生きる新しい時代の女性の象徴として受け入れ愛していたらしく面白いな〜と思いました。

🎭 ブロードウェイミュージカル『キンキーブーツ』10/3 S

公演は素晴らしかったし、KBを見るのは大好きなんですけれど、作品そのものに対して何かモヤっとする部分もあって、そこのところが今回の公演を通して自分の中で整理できたのがよかったです!

城田ローラでっかくてファビュラスでした

🎭 conSept Musical Drama #7 SERI ~ひとつのいのち 10/6 S

conSeptさんのオリジナルミュージカル作品には、ハッとさせられる要素があったり、日々を生きる中で自分が抱えている不満や不安が舞台上で描かれる嬉しさがあったりして見るのがとても楽しいです🌱

🎭 ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』10/8 S

すっかり頭をJB楽曲に支配されていた1ヶ月間でした。気を抜くと「Oh〜What a night〜」ってJBメドレーが脳内されてしまいます😂

📺 オリバーな犬、 (Gosh!!) このヤロウ シーズン2 (2022)

内容はめちゃくちゃだけれど、麻生久美子さんがかわいい。

📚 ミュージカルの歴史 - なぜ突然歌いだすのか (2022)

映画やミュージカルにおいて、音楽がどのような働きをするのかというのがわかりやすく書かれているので、今までミュージカルを見ていく中で全然言語化できていなかった部分が整理されて嬉しかったです。

あとHairとJCSあたりのロックミュージカル誕生の話がとっても面白かったです。Hair見てみたいな〜🥺 確かザイベルトやってましたよね?

🎭 ミュージカル『エリザベート』10/14 S

ちゃぴシシィの「私だけに」がかっこよすぎて心臓ばっくばくになりました。古川閣下全然相手にされてない😂

🎭 ミュージカル『ミス・サイゴン』10/15 M

初の国内遠征でした〜富山公演!

良い音響の劇場で屋比久キムと海宝クリスの歌を浴びられて幸せでいっぱいでした☺️

📻 白狐魔記 蒙古の波 (2014)

同じ鎌倉時代とはいえ蒙古襲来の時期なのに和田殿がいるんだが〜🥺ってなりました(栄司さんは全然違う武士の役です)

🎭 ミュージカル『エリザベート』10/21 M

フランツ以外プリンシパル同じキャストなのにシシィとトート閣下のパワーバランスが前回見た時と違いすぎて衝撃を受けてました

📹 愛と哀しみのシャーロック・ホームズ (2019)

和田殿と実朝にはずっと仲良く鹿鍋してて欲しいんだよ😭😭😭って、鎌倉殿和田義盛退場に向けて悲しさが募っていたので久しぶりに見ました。和田殿はあんなに可愛いのにマイクロフトは嫌味で全然可愛くないので俳優さんってすごいな〜って思いました😗 実朝は動きが少ないので、シャーリーで初っ端から哀しくもないのに床を転がっている柿澤さんは新鮮でした。

三谷さん作で実朝比企和田蒲殿揃ってるのに再放送しなかったWOWOWが私にはわからん。

📺 She-Hulk: Attorney at Law (2022)

第4の壁破ってくる主人公大好き芸人なので楽しかったです〜!そして色々とエグかった😫 ジェンがプライベートな動画を晒されるシーンはとても怖かった。辛すぎる。他にもミソジニスト集団の発言内容であったりがあまりにもリアルで恐ろしかったです。

ラストの展開はかなりトリッキーだったので賛否両論になりそうですね。なんでもかんでもアッセンブルさせて盛り上げ方が大味になってきているMCUへの自己反省という意味では面白かったです。

ケヴィン・ファイギAI説とか秘密保持書類のくだりは面白かったことには面白かったけれど内輪ネタすぎるかなとも。元々MCUは途中から見て楽しいもんでもないからとも思うけれど、例えば私の父は作品は全部見ているけどケヴィン・ファイギの名前は多分知らないと思います。あまりにもオタク向けに作りすぎた場合、作品だけを純粋に楽しんでいる観客層は置き去りになると思うのでやりすぎは良くないかと🤔

ニッキがめっちゃ素敵なのでこれからも出てきてほしいなと、レネイ姐さん演じるマロリーがとっても好き!女性弁護士アワードで「女性弁護士であることはどういうことですか?」って聞かれて「女性弁護士であるとはどういうことですか?って聞かれること。仕事量は2倍評価は半分」🙄🙄🙄って発言してたのも最高だった〜

🎞 Evita (1996)

The Waltz for Eva and Cheについに出会ってしまいました😆💕💕💕 なにこの最高のデュエット!分かり合えない2人が分かり合えないなりにワルツを踊るって状況(しかも2人は直接的に出会うこともないのに)が最高だし、ロマンスが徹底的に排除された男女のデュエットは希少!物語が全部このワルツのためにあるような感動がありました。

📹『HEADS UP!』(2018)

YouTubeで無料公開してくれているのでありがたく拝見しました!

普段私たち観客が席に着くまでに舞台では何が行われているのか、それが垣間見える楽しいバックステージミュージカル。

有名な「公演は絶対にやる、だって私たちはもうチケットを売ったんだもの。いいですか、チケットを売ったってことは約束したってことなんですよ。いい芝居をしますって。」という台詞など舞台好きの人間に刺さる台詞がたくさんありました。ただ、今作では悪者にされている演出家の、「作品の良し悪しにスタッフの頑張りは関係ない」という台詞も観客としては擁護したくなります。正直「ドルガンチェの靴」を見せられたら私はキレるので。なのであくまで今作はあくまでファンタジーとして受け止めるのがいいんだと思います。

私はあっきーさん演じる熊川の台詞が好きでした。

観客はセットやスタッフワークを見にくるわけじゃないです。実は俳優でもない。それらすべてが発する熱を感じにくるんです。

🎭 ミュージカル『美女と野獣』10/29 S

あんまり刺さらなかったです・・・「愛せぬならば」は最高でした。

🪩 Perfume 9th Tour 2022 "PLASMA" 10/30

スタンド1列目しかもセンターでとんでもなく見やすい席で嬉しかったです😆✨ 前が広々してるからPTAコーナー踊りやすいです。せっかく拾った栗のカゴを投げ捨てるあ〜ちゃんに爆笑しました。

🌟

私的ヒットチューン

This Is Your Round of Applause - Ariana DeBose

2022年トニー賞のオープニングナンバーです。WOWOWでプラチナジュビリーの再放送を録画する→SIXラブだわ〜💕→トニー賞の録画も続けて見ちゃお→やっぱりオープニング最強だわ😭😭😭 って流れで再ブームが来ました。

December, 1963 - Frankie Valli & The Four Seasons

本気で頭から離れませんでした。エリザ見に行っても帝劇2階のビジョンで永遠にJBのトレーラー流れているので、開演前と幕間ですっかり頭がJBモードになってしまいます😂

December, 1963 (Oh, What a Night)

December, 1963 (Oh, What a Night)

  • The Four Seasons
  • ロック
  • ¥255

最後のダンス - 『エリザベート

私は伊礼トート閣下を待ち侘びているので東宝さん(というかイケコ)そこんとこよろしくお願いします。

このアレンジの最後の「勝つのは〜エリザベー↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑」が大好きなんですよね。ドイツ語版の「あーらいめ でぃ〜↑↑↑↑↑」にあたる部分が東宝版だとないじゃないですか。「俺さ〜」の伸ばしをオクターブ上げするよりも「エリザベー↑↑↑↑」であげた方が盛り上がるし、歌いやすい気がするんですけどなんで最後の音階は丸々カットなんでしょう。

最後のダンス

最後のダンス

  • 伊礼彼方
  • J-Pop
  • ¥255

Der Letzte Tanz - Elisabeth

これ聴いてもらえると私がなにを言ってるのか伝わると思います。ザイベルト閣下大好き💕

Der Letzte Tanz

Der Letzte Tanz

  • Jubiläumscast Wien 2012
  • ポップ
  • ¥204

Waltz for Eva and Che - Eviva

フォロワーさんが作っていた「エヴァとチェのワルツ」だけを集めたプレイリストを永遠と回しています。最高ですね。日本語版はカラオケにも入っているからデュエットしたいものです☺️ 誰ととって問題は大きいですがーーーー

Waltz for Eva and Che

Waltz for Eva and Che

 

開幕1週目!ミュージカル『美女と野獣』10/29 S 感想

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好きだった部分もたくさんあるし、楽しかった場面も多いけれど、舞台作品としてあんまり刺さらんかったな〜というミュオタが、自分に刺さらなかった理由を考えていくって感じの感想になります。

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まずは、好きだった部分から。

ビーストが好き

1番はやはり1幕終わりの「愛せぬならば」です!!!!最高の歌唱でした😭😭😭この作品はこの場面のためにあるっていう山場がどの作品にもあると私は思っているんですけど、BBに関しては確実にこの場面がそれに当たります。清水ビーストは低音の厚みも素晴らしいし、ラストの伸ばしでビブラートをギリギリまでかけずに飛ばしてくるので大興奮でした〜

全編通してビーストがやたらかわいいのよ。アニメ版もかわいいけれど、舞台版はまた違ったかわいさがありますね。しっぽの感じとかね。そして多分これは日本語特有だと思うんだけど語尾がかわいい。「かな」とか使う。かわいい。観劇中の思考の5割は野獣がかわいいでした。

ベルにアーサー王物語を読み聞かせしてもらうときの反応もね、とってもかわいいんですよ。ちょこんと座って礼儀正しく読み聞かせに耳を傾けていて。1幕序盤でガストンの「本を読んで何の得になる?」とか「知性のある女は不幸になる」的な発言があるので、もともとは読み書きがほとんどできなかった野獣がベルの読み聞かせを通して物語の面白さを知って2人が意気投合していくって流れもいいなと思いました。

あと、ピンクのドレスに着替えたベルを前にした時にルミエールから「服について何か言って!」とアドバイスされた結果の「ピンクだ!!」発言と、さらに「服を褒めて!」と言われる感じが、ちょうど前日に放送があったグリブラの「16歳の極意」回で見たシチュエーションに似すぎていて思わぬところで笑ってしまいました。(集中して!)

ルミエールも好き

ルミエールの手のキャンドル、ガチの火ですよね???あれって手元かスタッフさんかどっちが操作してるんですかね。煙がもくもく出てたのでうわ、本物!?!?って衝撃でした。客席と舞台が近いのでそのこだわりは素晴らしいなと感じました。

そして大木ルミエールとっても素敵でした〜☺️ エレガントさと好色さのバランスがとんでもなくいい。バベットとの絡みも微笑ましくて2人がきゃっきゃうふふしてんのずっと見ていられます。バベットのチュチュも大変可愛かったな〜💕

ベルの眼鏡

舞台版のベルは本を読む時に眼鏡をかけます。「なぜ眼鏡をかけたプリンセスはいないの?」という問いかけに応える形なのかな。いいと思います!

10歳くらい年下の知り合いが、小さい頃から視力が弱かった関係で眼鏡を着用する必要があって、それをとても嫌がっていたのを思い出しました。あのときの彼女がベルも眼鏡をかけると知っていたらもしかしたら前向きに眼鏡をかけられたかもしれない。ベルは本編中ずっと眼鏡をかけるわけではないですが、こういった小さな工夫でも幸せになる人が増えると思うのでディズニーには頑張ってもらいたいですね。保守的だ保守的だってディズニーのこといつも批判しちゃうけれど、期待してますからね。

ベルに関連したシーンでは、洗濯物を取り込むベルをガストンが邪魔してくる場面が面白かったです。ガストンが洗濯籠を取り上げてくるんですけど、ベルはそのままガストンに籠を持たせておいてそこにせっせと洗濯物を入れていっていて笑いました。五所ベルはそういう強かさが際立っていて素敵です。

ガストンと夜襲

「ガストン」や「夜襲の歌」の場面は舞台ならではの盛り上がりと迫力があってとても楽しかったです。やっぱり群舞や大人数でのナンバーは迫力があります。特に夜襲のコーラスは厚みがすごくてさすが四季だ!!!となりました。

城に攻め込んできたガストンとビーストの戦いの場面もかなり良かったです。アニメーションや漫画を舞台化するときに戦闘シーンで勢いが削がれるというのは常々感じているのですが、BBでは音楽の迫力と雷鳴、照明で迫力のある戦闘に仕上げていました。ガストンが野獣を殴ったり蹴ったりする瞬間に雷鳴と一瞬の明るい照明を合わせて打撃を大きく見せていました。こういった舞台ならではの困難を見せ方で乗り越えるシーンに出会うとテンション上がります!!野獣から王子への変身もよかったです。空中でクルクル回されとる。

 

ここからは刺さらなかった理由を探求します。

まだ開幕1週間ってのもあるかもしれないけれど、芝居パートのテンポが悪いかなと思ったのと台詞と台詞、台詞と音楽の細かい間が微妙に長くてもどかしさを感じました。台詞自体もゆっくりめかも。ただこれはある程度仕方ないのかもしれないとも思います。最近四季のディズニー演目見ていないので、他の演目がどうだったか記憶がたしかではないけれど、私が普段見ているミュージカル作品に比べてディズニー演目は作品を見る層がおそらくかなり広くて、さらに舞浜で上演することで普段はミュージカルに接していない層も多く観劇することが予想できる。となると少しゆっくりめで、誰でも着いていけるテンポで進めるってところを目指すことになるのかもしれないですね。私は畳み掛けるような会話が好きなのでその点ちょっと物足りなく感じました。

 

あとは、これを言ったら元も子もないのかもしれないけれど、あんまり舞台化によって生まれてくる面白さが見えてこなかったなと思います。さっきあげたように、ガストンや夜襲での群衆の動きや厚いコーラスには舞台特有の楽しさがふんだんに詰め込まれていたし、If I Can't Love HerやHuman Againといった追加楽曲も良かったんですけどそれでももっと舞台化特有の旨味を求めてしまいます。。。あとA Change In Meが個人的にそこまで刺さらなかったのも2幕でテンションが上がりきらなかった理由としてはあるかもしれないですね。

Be Our Guestとかはやっぱりアニメーションの華やかさが焼き付いている分、ちょっと寂しく思えたりってのもありました。(あのシーンも脚上げはとても好き)

 

それから、1番最初の曲の最初のフレーズの音がペラペラで一気に舞台との心の距離ができてしまいました。その後は気にならなくなっていったから最初のところだけなんとかならんかなと余計に思ってしまいました。生オケは生オケで膨大なお金がかかるし、最近だとエリザベートのトランペットが不安定問題とかも話題になっているし色々な難点があるし、四季の選択が悪いとも思わないんですけど、最初の音はなんとか響き調節してもらいたいです。

 

色々書いたんですけど、多分パークと隣接した場所で上演する演目としては正解なんだろうなとは感じています。私が気になったテンポの遅さも裏を返せば、誰もがついていけるスピードとも取ることができると言えるわけですし。私には合わない、ただそれだけなのかもしれません。

舞浜に劇場があることで、これまで観劇してこなかった人がミュージカルに触れる機会が増えると思うので、これをきっかけにミュ界が潤うといいな〜と期待してます!!

 

最後に1点!

私は今回最後列の100番台で観劇したのですが、見切れが気になりました。私よりも外側にも多くの客席が広がっていたので、みんなかなり見切れていたんじゃないかと思います。

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私の座席からだと、野獣が上手後方に行った時に姿が全く見えずに声だけが聞こえて「どこ?どこ??」ってなったのと、舞台奥の背景は下手の下側少ししか見えないと言ったところでした。それ以外は特に不便はなかったのですが、チケットを取る際にはなるべくセンター寄りを取ることをおすすめします!