MISSION:帝国劇場で2.5次元ミュージカルを上演せよ ミュージカル『SPY×FAMILY』3/18 S 感想

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3月の演目集中月間において、最も予測不能な存在だったスパミュ。

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作品感想

原作未完なのにどこまで描くんだろう?

アーニャ役、そんなちっちゃくて歌えて踊れるスーパーキッズおるん?

などなど解禁時から「?」を頭にいっぱい浮かべて待っておりました。

 

結論から言うと、作品として好きかと言うとそこまで...だが、原作の形態と未完であるという点を思うと、よく1本のミュージカルにまとめてきたな〜という印象。

 

エピソードを束ねる

原作がエピソードの連続を描いていく作品かつ、原作序盤では作品を貫く問題(黄昏のバックグラウンド、ヨルさんの仕事を続けるかについての悩み、黄昏とヨルさんの雇い主が敵対関係にある事実など)について動きがあまり見られない、という要素がミュージカル化にあたって困難なポイントだったと思う。


そこを今作では

①誰もが家族にも見せられない顔を持っている

② 皆「より良き世界のために」仕事をしている

という2つのテーマを音楽に乗せて繰り返すことで、散らばったエピソードを1本の作品にまとめあげていた。この2つのテーマはリプライズしすぎて、ややしつこいかも?って思うくらいなのだけれど、多分そのくらい繰り返していかないと1つの作品としてのまとまりは出てこなかったと思うから、繰り返し戦法は良かったと思う。前半のヨルさんが「私はただ弟を安心させたくて〜」しか歌わないのは気になったけどね。


もう1つ、エピソードを束ねる手段として音楽とダンスがうまく活用されていた。各エピソード間も、生オケによるジャジーな音楽の演奏であったり、アンサンブルさんたちのダンスシーンであったりで、しっかりエピソードごとの高揚感を保ったまま次のシーンに橋渡しをできていたと思う。

 

ただ、やっぱり物語の着地点はもやっとしてましたね。ミッションは続いていくけれど原作が終わっていないので、尻切れとんぼ感は否めない。


帝国劇場×2.5次元ミュージカル

2.5次元作品については、ハイステとヒロステを映像で見ただけの私が語るのは...って気持ちもあるが...


2作を見た感じ2.5次元作品の強みとして、観客がある程度、作品の設定であったり展開であったりを知っている前提で話を進められる、というポイントがあると思っている。その分、状況説明に費やす時間が減るからテンポ感が良くなる。もちろんやりすぎると初見の人が全くついていけなくなるからデメリットもあるんだけど。


スパミュの場合は、2.5次元作品のテンポ感がわりかし良い方向で活きていたと思う。そこに、帝劇予算のゴージャスなセット、オケ、厚みのあるアンサンブルを掛け合わせていって、帝劇×2.5、両方の良さを引き出せていたと思う。


どうやって舞台で見せるんだろうと思っていた手榴弾プロポーズや動物大脱走はサイネージを使って表現していた。ただ出来る限り舞台上でリアルにやっていこうという姿勢も見えたので塩梅としては良かったように思う。ロイドとフィオナの腹話術口論で は、サイネージに字幕出すことで心の声を表現していた。読みにくかったけど再現性を上げるという意味ではありなのかも。そういえば、動物大脱走シーンの牛が、牛と馬の中間みたいで絶妙に気持ち悪かったな。

 

メタな笑い

帝劇でコメディを見るのが多分初めてだった。あんなに終始笑い声が聞こえる帝劇は新鮮だった。


ユーリのフォージャー家突撃パートあたりから「そんな内容をクソデカボイスで歌うの???」みたいな笑いが起きていたのがとても印象的だった。ミュージカルという表現媒体に対するメタな笑い。


「何度でもココア拭きます!」

フィオナ来訪時、アーニャがココアをこぼしたことを受けてのヨルさんの台詞の「何度でもココア拭きます!」に桃井タロウの「何回だって元に戻してやる」を重ねて勝手に感動してた。(ドンブラザーズ参照) 人間は過ちを繰り返す弱い生き物。そしてそれを受け入れて何度だって助けるって言えるのは人間の強さよ。

 

キャスト中心感想

キャストみんな良かったな〜✨

しっかり場面を持たせて次に繋げていけるメンバーが揃ってた!


碧彩ちゃんアーニャは顔芸の天才で出てくるだけで客席が☺️☺️☺️ってなる衝撃のかわいさだった。すごいよな歌って踊って台詞たくさん覚えて。天才だよ。


ウィンさんロイドはそこそこポンコツそうでかわいい。前々から思ってたけど黄昏ってスパイとしてそこそこポンコツっぽいじゃないですか? !ヨルさんの謎行動に対する虚無顔虚無ボイスの「え?」がツボでした!


そしてそしてふうかちゃんヨルさん。かわいい☺️☺️☺️ 酔っ払いヨルさんの破壊力が凄まじい。かわいすぎて訳がわからん。「なるほど、これが弄ばれたってやつですね」からの1人パーティ会場に向かう姿を見て、On My Own始まってしまう😭と反射で構えたけれど大丈夫よ。今回は幸せなふうかちゃんなのよ。振られて心ガン泣きなのに健気に笑うふうかちゃんばっかり見てきたから、ほんと、幸せになれてよかったね😭って気持ち。


壮麻さんの圧倒的エレガンスも素晴らしかったな。歌声も姿勢も全部エレガントの極み。それでいて後半は茶目っ気も見せてきてほんと壮麻さんって素敵。

まぁ様のハンドラーもよかった。「こんにちはあるいはこんばんは」ダンスシーンの見栄えが凄まじい。出てくるとぐっと舞台が絞まる感じがする。


木内くんのフランキーも良かったよーーーーー!コミカルに振り切った演技がすぱ、すぱらしい!アーニャとの絡みも可愛くて、アーニャに頭をもじゃらせる→碧彩ちゃんがなかなかもじゃもじゃやめない→フランキーの台詞入ってもやめない→木内「話聞いてる〜?😅」って流れがかわいかった。でもフランキーの失恋ソロ無かったの悲しいよ。勝手にあるという程で楽しみにしてたのよ。


あと来夢くんのユーリがMVPかも!ユーリって言動がものすんごく2次元!って感じのキャラクターだと思うのよ。取調室で新たな証拠品出しての「出すの忘れちゃってました🤗」とかフォージャー家突撃時の酔っ払い無茶振りマシーンとか。2次元っぽい言動を違和感なく3次元に起こしていくのがうまくて、「圧倒的2.5次元ぢからだ!!」とテンションが上がりました。


グッズが天才

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遠藤先生描き下ろしでマイフェアのイライザの扮装をしたアーニャのグッズが展開されていてとてもかわいいのさ。最近見たミュージカルグッズの中でダントツのかわいさとセンス!

普段グッズ買わないんだけど、これはあまりにもかわいくて購入検討していたらホワイトデーのお返しにって友人がプレゼントしてくれたのよ🎁 あざざます。

 

北斗とか東ラブ見たときも似たこと思ってたけど。やっぱりカテコでミックスナッツ歌ってほしいって思うよ🤗

 

【ウィンさん関連】

【ふうかちゃん関連】

石丸さんと玲奈ちゃんの主演力に圧倒される『ジキル&ハイド』3/17 M 感想

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石丸さん&玲奈ちゃん回!!

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前回のかきほ回の感想

キャスト中心感想

石丸ジキル博士&ハイド

うっめぇー!!!役と歌が石丸さんの一部になってるんだよね。長年演じることの利がぎゅぎゅっと詰め込まれてる。素敵。


普段から石丸さんは高潔なイメージが強くて、(私はほぼほぼヘンリーみたいな人だと捉えてるところある)、なんなら髪型を崩しただけで「異様な何かに変わってしまった」ことを表現できるのが強い。そして「る〜し〜る〜し〜」の呼びかけとか、変身時に鉛筆をじゅるじゅるするのとか、Dangerous Gameでルーシーの背中をべろべろ舐め回すのとか、気持ち悪いシーンはギャップの大きさがエグい分とことん気持ち悪くて「うへぇ😩」ってなる


めっちゃくちゃお堅いしっかりした人だけど初対面時からルーシーに結構魅了されてるのも印象的だった。ハイドになった時にルーシーにアタックするのに納得した。ヘンリーの時からがっつり前兆があった。


あと柿ヘンリーとの違いを1番感じたのは「時が来た」だったな。石丸ヘンリーはとても清々しい顔をしてるよね。長年のどん詰まりから解放されてついに前に進めることへの喜びに待ちている。柿澤ヘンリーは結構実験への不安とか緊張も見られたから、希望に満ち溢れた「時が来た」にびっくりした。どっちのパターンも好きで、年齢の差がそれぞれの良さを生み出してるよな〜と楽しくなった。


石丸さんの「主演力」の強さを思い知らされたな。劇場全体をぐわーっと掴んでいくあの感じ。玲奈ちゃんにも感じる。こういう力ってどうやって生まれてくるんだろう〜🤔

 

玲奈ルーシー

つよい。歌声もビジュも全部つよい。大好き。


玲奈ルーシー、胸元と首にキスマークなのかアザなのかわかんないけどメイク施されてて芸が細かいーーー!好きーーーー!ってなってしまった。


やっぱり玲奈ちゃんの「ぶわぁっ」て感情が溢れ出すような歌唱が好きなんだ〜!Someone Like Youの「飛び立つのよ〜↑↑」の地声のひっぱりとか、ガッと心を掴まれるのよ。Dangerous Gameの後半の盛り上がり箇所聴きながら、声質的に石丸さんとの相性めちゃくちゃ良いな〜とも思った。


玲奈希帆2人とも素晴らしくて最高のWキャストよ😌

玲奈ルーシーには、賢いから全部諦めて斜に構えて生きてきた女が突然希望の光に照らされて戸惑いながらも前に進もうとする覚悟みたいなものが見えた。

希帆ルーシーは、無知で何もないところに、ジキルとの出会いがあって世界が開けていく喜びでいっぱいになっている感じ。

2人とも決してルーシーを「愚かな女」として描いていないところがとても好きなのよ。脚本が役者の表現に遅れを取ってると感じてしまうよ。長く上演していくならそろそろ改訂してもいいと思うんだよ。

 

 

今回の石丸石井桜井栗原チームの四重唱よかったな。音響調整されたのか、3階が聴きやすかったのか、メンバーの相性がいいのかわかんないけど。前回よりずっと良かった。

石井さんアターソンの力も大きそう。声がデカくて上手い!ああいう人が社交界で愛されるんだろうな〜というオーラと面倒見の良さよ。

あとヘンリーの帽子を持ってっちゃう娼婦のお姉さんのお芝居が好き。アターソンの台詞真似するのがかわいい。

 

作品について考えたこと

ルーシーからヘンリーへの気持ちは恋なのか?

A New Lifeでヘンリーに「街を出ろ」って言われても (= ヘンリーとの関わりが絶たれる可能性が高い) 、それについて特にマイナスに捉えてはなさそうなルーシーの気持ちが前回から気になってて。


ジキルに出会って初めて優しくされて愛を知らないことが恥ずかしくなった

→「愛されること」に恋をし始める(not ヘンリーへの恋)

→ジキルの手紙=愛を感じる

→新しい生活・新しい恋への希望


ヘンリーへの気持ちを恋ではないとすると理解できるな〜と思った。「あんな人に」愛されたいのであって、その人はヘンリーでなくてもいいというか。本人的には恋なのかもしれないけれど、状況からしてヘンリーに頼らざるを得なくて選択肢がないという意味ではミス・サイゴンのキムに近いものがあるというか。


ヘンリーが受けるべき罰

やっぱり前回から引き続き、ルーシーが罰を受けるのに対しヘンリーが罰を受けないのが気になっていて。ヘンリーが受けるべき罰について考えながら見たんだけど、罰は「エマに捨てられることじゃない?」。エマという女性に主体性を持たせたい女目線で考えるとそこに帰結したわ。ルーシーがハイドを刺す→瀕死のジキルvsハイド→帰宅→エマに愛想尽かされるとかどうです?

 

笹本×桜井×石井 アフタートーク

玲奈ちゃん「これまでの公演は殿方・・・おじ様が多いグレーな雰囲気の稽古場だったので、今回は可愛い女の子がいっぱいいて嬉しい😌」


玲奈ちゃん「ストライドさん、一周回って可愛くない?そんなにエマが好きなのって笑」←わかる


玲香ちゃん「稽古場で初めて玲奈さんの危険な遊戯見た時、見てはいけないものを見た気がして🙈ってなっちゃいました」←わかる


石井さん「ピストルの火薬は10発に1発くらい不発になるらしい。そうなったら多分石丸さんが勝手に倒れてくれる」←嘘やろ!?あとピストルめっちゃ高いらしく落として壊したら請求書行きますからね!って言われてるらしい😂


あと面白かったのが、前日かなんかにTwitterで話題になった「時代的にまだ発明されていない駒込ピペットが小道具に使用されている問題」を石井さんが「ファンの方から教えていただいたんですけど〜」って語り始めたことですね。特に変更になるとかはないらしいですけどね。

 

最後に、今回の公演はオケが最高です!!!オケだけを聴く日が欲しくなるくらい厚みがあって、かっこいい楽曲の魅力を増幅してくれるオケ!!

 

【石丸さん関連】

玲奈ちゃん関連】

柿澤ジキルの誕生に立ち会う『ジキル&ハイド』3/12 S 感想

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ずーっと先だと思っていたのにいつのまにか3月。時が経つのが早い。ちょうどWE遠征行く前日かなんかに解禁があったのよ。なつかし。

 

謎に緊張しながらフォーラムに着いたら、ロビーでワイホと鹿賀さんが何やら楽しげに会話してた🤗

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キャスト中心感想

柿澤ジキル&ハイド

実験開始おめでとうございます㊗️🎉 日本ミュ界の「この役はこの人が演じる」って固定されていってしまう状況に危機感を覚えていたので、ベテランの石丸さん+新キャストの柿澤さんでっていう今回のスタイルはとても良いな〜と思ってます!

 

解禁の段階から、薬作って自分を実験台にして人を殺してしまう社交性のない科学者なんて柿澤さん似合わないわけないじゃんと思ってたけど、やっぱりハマってましたね。ビクター・フランケンシュタインの系譜🐻

アターソン「君が墓を掘って死体を使って実験してるなんて噂も流れてるんだぞ(笑)」

ビクター「な〜んで今まで墓ばっかり掘ってたんだ〜😂

ビクターは葬儀屋撲殺したこと無かったことにして「アンリを死なせたら〜↑↑↑僕は殺人者〜😩」とか歌い始める倫理観のバグり方なのでヘンリーは割とまとも。「人を1人〜」ってちゃんと正式に手続き踏もうとしたの偉い!!

 

私の中のミュ界科学者=ビクターだし、役柄的にもやや似ているから比較しながら見てたのよ。そして科学者って成功を目指していく姿が「野心」と結びつきがちなのかな〜と思うのだけれど、柿ヘンリーはその「野心」による負のエネルギーみたいなものを敢えて一切出さないように組み立てられていて、そこに柿ビクターとの明確な演じ分けが感じられて良かった。柿ヘンリーの言動は「父を助けたい」という想いがベースになっているから、傲慢さはあまりない。「おやすみ、父さん」という台詞にヘンリーの全てがぎゅっと詰め込まれている感じがした。

 

評議会で全く取り合ってもらえなくて、呆れ困り果ててずっと笑顔になっちゃってるヘンリー好きだったな。そして落ち込む柿ヘンリーと励ます上川アターソン、必修落としそうな大学生と優秀な友人みがあってかわいかった。

 

今回1番刺さった場面はFirst Transformation。天才よ。柿澤さんの身体表現の素晴らしさが活かされまくってた。床にびったんびったん張り付いてたし、各部位が予想外の動きをするからそのまま本当に何か奇妙な造形に変化してしまうのではないかと思わされた。

 

そして柿ハイド。エキセントリックかつ明らかな狂気って感じでくるだろうと思ってたら、むしろダークヒーロー色が強めでびっくりした😳 ルーシーに手をあげていることを除けば「正しい」ことをしているように思えてきて応援したくなる。ダークヒーロー的ハイドの背景として、理想主義というか、純粋で幼いから清濁飲み込むことができないジキルの存在が大きいよな〜と思う。

ハイドのステッキ捌きに柿ジャを感じた。

 

2幕頭のMurder, Murderが華やかで楽しいのと、柿ハイドの殺しの手際があまりにも良いからスウィーニートッドもやってほしいなと思った。

 

ルーシーを傷つける奴は絶対許さないの民なので、ハイドはほんと死罪なんですが、「る〜し〜、る〜し〜」の言い方とDangerous Gameズルすぎて。。。

 

対決はほんっと楽しいわ〜!!!!曲前に手についたルーシーの血をナチュラルに顔に塗りつけて血まみれで対決し始めたので「うおおおおおおお🙌」ってなりました。ただ血糊べったり対決は初日限定だったらしいですね。きっとその後の結婚式のシーンに響くんだろうな笑笑

 

そして柿澤さんめっちゃ楽器を育ててきてた!時が来たを中心にジキハイは鬼肺活量ソングが多めなので楽器の大きさ?(体格は関係ない、抱えて響かせる空気の量的な問題かも?)が必要になってくる中で、相性的にどうなのかなと思ってきたんだけど、ミュージカルTVと歌唱披露から何段階にも楽器がデカくなってた。低音もかっこよかった。

 

歌声的には、ジキルの方が普段の歌声を少し柔らかくした感じ。高音刺すところは刺す。ハイドは太めでビブラートかけて響かせてる。これもまた逆で来るかと思ってたから意外だった!

 

希帆ルーシー

大好き💘 ルーシーを不幸にする奴は絶対許さないマンになる!


A New Lifeで手紙を指でなぞりながらたどたどしく読み上げるルーシーに泣いてしまう。彼女はきっと十分な教育を受ける機会はなかったんだろうし、無知なんだけれど「決して愚かではない」と感じられる希帆ちゃんのお芝居とても好きだった😭なんで幸せになれないんですか?ほんとハイドなんなんですか??

 

希帆ちゃんはソプラノ鬼強音圧のイメージが強かったけれど、地声張り上げもうまくてしっかり役にぴったり合った歌声で完成させてくるところが大好き!!ってなりました。「連れてきて」の希帆ルーシーカッコ良すぎて😩✨声色が最高なのよ。ゲネ映像にも残ってるよ。ジキハイ、エマ&ルーシーの描き方を筆頭に解せないポイントで溢れかえってるんだけれど、希帆ちゃんの歌声で納得させられる。思いっきりねじ伏せられた。好き。


Dangerous Gameもやっばかった。ひゃーー🙈ってなりながら見た。視覚にだいぶ神経持ってかれちゃって歌詞全く覚えてないのが困った!


カテコでめっちゃにこにこ会話してるかきほ。塩ちゃんにちゅっちゅっちゅって投げキッスする希帆ちゃん😘 玲香ちゃんのベール弄りながら柿澤さんが上手にはけたら、「なんでそっちに行くのー!」って感じでぷりぷりしつつ「じゃあ上川くんとはけよー」ってしてる希帆ちゃんのかわいさにやられた。

 


桜井玲香ちゃんのエマは素敵だしかわいいんだけど、歌にお芝居が乗ってこなくてうーんってところだった。そもそも作品におけるエマの描かれ方自体もあんまり良くないと思ってるんだけど、エマのシーンで作品が停滞しちゃうな・・・と思った。

 

上川くんのアターソン陽キャで面倒見が良くてめっちゃいい奴。ヘンリーが部屋から出てこなくてエマが追い返されるシーンで「俺にすら会わないんだ」っていうアターソンくん図太くて好き笑笑 友人>フィアンセって価値観いいと思うよ。

畠中さんのストライドさんはかわいい。どんだけエマのこと好きなん🤗

 

作品について思うところ

ハイドの目的

ハイドの性質として、解放された喜び、理事会メンバーへの殺意 (復讐かつ世直し的)、ルーシーへの肉欲+支配欲、ルーシーがヘンリーを好きなのは嫌ってのがある。じゃあハイド→ヘンリーに対しての気持ちはどんなものなんだろうってのが描かれてない、はず。別に憎んではなさそうだけれどどう思ってんだろ。ハイド的にはたまに出て暴れられる今の状況がベストなのかなとか考えてたけどわからずじまい。今後も考えとく。


ヘンリーの実験は罪なのか

フランケンでは怪物がビクターの大切な者を全員殺すことで、ビクターの実験は罪であり罰せられるってことを示してる。対してジキハイにおけるヘンリーの実験は罪なのかどうなのか。ヘンリーは苦しんで死ぬけれど、ハイドがエマに危害を加えるのを防ぐことができたし、エマの腕の中で、しかもエマが自分を変わらず愛してくれているのを確信して死んでいく。ヘンリーは幸せな死に方をしたので、罰せられたとは思えないんですよね。でも実験の結果生まれたハイドがルーシーを殺したことを思うと (評議会メンバーはそこそこ悪人だから一旦置いておくとして) やはり実験は罪だと感じられる。実験が罪なのかどうなのか、しっかり作中で示されないのは今作のもやっとポイントの1つ。

 

ルーシーの罪とは

ハイドがヘンリーの声真似

→ヘンリーかと思ったらぬか喜びだったルーシー

→ルーシーの肩・首辺りを触るハイド (=ヘンリーの治療と重なる)

→曲入り

って流れを考えると、ルーシーはヘンリーに想いを寄せながらも、ハイドにヘンリーを重ねて抱かれる選択をしたのが罪ってことになって、彼女が殺されるのはそれに対する罰だと考えられるんだけど、ヘンリーの死が罰であるようには見えない分、なんでルーシーだけそんな罰受けなきゃいけなならんの?と思ってしまう。あと娼婦が肉欲に溺れるっていう展開も割と不満。

 

エマとアターソンの役割

エマは「待ち続ける妻」アターソンは「献身的な友」という役割でしかなくて、そこからキャラクターとして動き出してこないのが気になった。特にOnce Upon a Dreamの作劇上の効果が感じられなかった。過去のPVを見ると玲奈エマ&エマエマは、過ぎ去った夢を苦々しい気持ちで振り返るような演技プランだったぽくて多分そういう方向だったら理解できたんだけど、今回の公演ではどちらかというと幸せそうな表情で歌っていて「わからん!」ってなった。エマ周りの脚本が弱い分、役者の力で補わなくちゃいけない部分が多いんだと思う。

 

脚本的に不満は色々あるんだけど、音楽の力で楽しくなってしまう作品〜!家でずっとAlive口ずさんじゃう!

 

 

【柿澤さん関連】

【希帆ちゃん関連】

シスアクがコロナで飛んじゃったから笑う男ぶりだったのか!

2月の鑑賞記録(引き続きミュージカル映画三昧)

U-NEXTの無料体験に登録してたくさんミュージカル映画を見ました。あとはまだ見終わってないので記録してないのですが、今月からドンブラザーズ一気見を開始しました。家でずっとオープニング曲歌ってる。めちゃくちゃ元気出るからおすすめよ。

🎞 All That Jazz (1979)

シカゴ、キャバレーとフォッシー作品に触れる機会が多かったのでこちらも見てみました。

フォッシーによる自伝的映画とのことですが、女性との関わり方などの面で共感できず、なんかこう彼がどんな人だったか知らずにいたかったな〜というような気もします。ただショーナンバーになると心掴まれるのもまた事実で。フォッシースタイルはとても好きです。

🎞 Annie Get Your Gun (1950)

レイチェル・タッカー姐さん主演でリバイバルされるというニュースを見て。

実際に西部劇で活躍したアニー・オークレーをモデルにした作品でとても楽しい作品だったのだが、結末が最悪すぎてぎょっとしてしまいました。これが1950年代。恐ろしや。

アニーはフランクという花形役者に恋をしたのをきっかけに一座に入り、彼の助手を務めるのだけれど、アニーの方が銃の腕前は上で、だんだんフランクのプライドがずたぼろになっていきます。ただ、遂にアニーがショーの主役に抜擢されたときには、一瞬興行主に怒っていたものの、アニーにプロポーズすることを匂わせ、またMy Defenses Are Downという曲で

My defenses are down
I might as well surrender
For the battle can't be won.
But I must confess that I like it,
So there's nothing to be done.
Yes, I must confess that I like it
Being miserable's gonna be fun

と歌っています。ここで、フランクはもしかして「男は自分よりも才能のある女を愛せるのか」問題を乗り越えたのか?!と期待したのですが、実際にアニーの新技を見たフランクは、プロポーズもやめてライバルパウニーのショーに移籍します。

なんやかんやあって2つのショーを合併させようという話が出てきて、2人は再開。お互いへの愛を確かめ合うのですが、ここでもフランクはアニーがヨーロッパ巡業で得た数々の勲章を見ていじけ始めます。なんなんだフランク!!!

2人は良き喧嘩デュエットAnything You Can Doを歌い、銃の腕前を勝負することになります。2人とも勝つ気満々なのですが、なんとアニー陣営がアニーの銃に細工を始めるんですよ。彼らの言い分はYou Can't Get a Man with a Gun。最悪のリプライズをすな。しかもアニーはそれに納得して、わざとフランクに負けるんですよ。信じられます???フランクが勝って、2つのショーは1つになり、2人はパートナーとしてショーに出るハッピーエンドです!って感じの映像が流れる中「男のプライドのために女が実力を隠さなきゃならないなんて最悪のエンドをハッピー扱いすな!!!」とキレ散らかしました。

さすがに終わり方が酷すぎるので、どこかのタイミングで改定されているだろうなと思って調べてみたところ、フランクも最後の対決でわざと外して、引き分けになるそうです。私はアニーに勝ってほしいけど、それだとうまくまとまらないのかな。。

先月映画で見た『ファニーガール』も、成功する女性となかなか上手くいかない男性を描いていてテーマ的には近いと思うのだけれど、1950年と1968年の20年間の差は大きいですね。

それから、今作はとても面白い作品だけれど、ネイティブアメリカンへの侵略の歴史を顧みることもなく、また彼らを馬鹿にするように描いている場面も多いので最近のプロダクションでそのあたりがどのように改定されているのかも気になるところです。

🎞 School of Rock (2003)

チルダのRevolting ChildrenといいSoRのライブシーンといいキッズが輝く瞬間に何故かうるうるしてしまう🥹 両方舞台版を今年見られるはずなのでとても楽しみ〜!バンドメンバー以外もきっちり活躍の場があるのが面白いし、敏腕マネージャーになるサマーが最高でした。それはそうと子どもたちから教育を受ける機会を奪っているという意味でデューイはクソ😇 

デューイをバンドから追い出したフロントマンがアダム・パスカルで笑いました😂 顔と声がやたらいい😂 

🎞 Little Shop of Horrors (1986)

再演版のグロフシーモアの声が好みど真ん中で音源ずっと聴いてたリトショ。本編見るのは初めてでした。オードリー食われると思ってたから救出されてびびりました、映画版そうよねハッピーになってるのよね!多分どっちの終わり方も好き。あとオードリー役のエレン・グリーンのクセがすごくて、歌い方特に気になったけど作品の奇妙さにはマッチしていてなんだか不思議な感じ😂

それからオードリーⅡが思ったよりも怖くてしっかり「ホラー」コメディだなと思いました。見ながら結構ドキドキしちゃいました!

そしてとにかくメンケン×アシュマンの音楽が強い。Grow for MeとSuddenly, Seymourばっかり聴いてたけれど、冒頭の表題曲とSkid Rowから最高にかっこいいし、改めて聴くとSuppertimeとかものすごい。3人のコーラスもとんでもなくかっこよくてかなり好みな作品です〜♪

🎞 Camelot (1967)

TLのみなさんがKAを見て楽しそうにダンダリしているのを眺めつつ、私は高崎公演までお預けなので、私は『キャメロット』を見ることにしました。『エクスカリバー』は映像で見たことがあるので、あとはKAを見るだけ?

自己肯定感鬼高ランスロットによるC'est Moiがとてもいいのと、その自己肯定感の背景にしっかりとした実力があり、遊びにかまけない真面目な性格でもあったので、ランスロット素敵じゃんねと思ったらグィネヴィアにはものすごい勢いで嫌われていて笑いました。彼の態度が気に食わないっていうののほかに、アーサーがすぐランスと政治の話をしようとするから「アーサーを取るな」みたいな意識もあるように見えました。

なので前半はグィネヴィアーアーサーーランスロットっていう構図、そこからアーサーーグィネヴィアーランスロットに変わってしまった悲しさ。なんかもう最近見た『キャバレー』の女1人と男2人の着地点が最高すぎたから、アーサーに「俺も寝た」って言わせたくなってしまいました(言いません)。

ただグィネヴィアが冒頭で「若くして嫁ぐなんて私の青春が奪われる」なんて歌っていることもあり、あんまり彼女を責める気持ちにはなりませんでしたね。私は結構ランスに対して苛立ってました笑 以前ラミハドの配信でラミンがIf Ever I Would Leave Youを歌っているのを聴いて、素敵な曲だな~と思っていたけれど、いざランスロットがグィネヴィアに歌っているのを聴くとなんかちょっと。。アーサーがいい人だから辛い。

アーサーが最も愛する女性と最も愛する騎士どちらも捨てられないからと2人の関係に目をつぶろうとしたり、グィネヴィアの火刑に際して、感情と法の間で揺れ動いてランスロットが彼女を助けに来るのを待ってしまったりするところがとても好きでした。こんな状況に陥らなければもっと良き王であれただろうにな。

🎞 Across the Universe (2007)

Hairが好きだった人にはおすすめと言っている方がいたので見てみました〜。ビートルズ楽曲を使ってベトナム戦争時のアメリカを描いたジュークボックスミュージカル。反戦メッセージを運ぶという意味では、Hairがだいぶ強烈だったので若干物足りなさを感じつつも画面の作り方や美術はかなり好みでした。舞台版LKの演出を手がけたジュリー・テイモアが監督なんですね。多分私は彼女のスタイルが好きですね☺️ テンペストも早く見たいな。

ジョー・アンダーソン演じるマックスが好きになりました。役柄もビジュも。マックスも召集令状を燃やすのでうんうんと思っていたら、刑務所には入りたくないと言って従軍することになって😇 髪を伸ばしてくれ (元からちょっと長めですが)

反戦運動に身を投じていくルーシーと戦争に対する怒りを作品にぶつけてはいるものの運動は無駄だと考えているジュードのカップルが、根底にある想いは同じはずなのにすれ違っていく展開もよかったです。

日本版のビジュアルなんでこんなにハッピーハッピーな感じにしたんだろう。いちごはもっと真っ赤だし、もうちょっとずーんとした話だよ。

🎞 Victor/Victoria (1982)

ショーに出るには上手すぎる&キーが高すぎるという理由で仕事にありつけなくてひもじい思いをしている女性歌手ビクトリア (ジュリー・アンドリュース) が女性装の男性歌手ビクターを演じて成功するお話。ゲイに対する差別的な表現やステレオタイプを助長するような表現もあるのだけれど、有害な男性性に対抗するような場面やホモソーシャルを嘲笑う展開もあり面白かったです。

特にビクトリアが恋仲になった男性に「仕事をやめてくれ」と言われたときに「逆の立場になって考えてみたらおかしなことだと思わない?」「それじゃあ私もあなたにギャングの仕事をやめてと言わなくちゃならないわね」と詰める場面がとてもよかったです。その割にはなんだかんだビクトリアがその男のために自らが女であることを明かして舞台を去るところに着地するのでなんだかな〜という感じもあるのですが。

とにかくジュリー・アンドリュースがかっこよくて素敵なのでよかったら見てください。あと、レスリー・アン・ウォーレン演じるノーマもなんだかすごく好きだったんですよね。ビジュアルもだし、別にいい人ってわけじゃないのかもしれないけれど、自分の腹の中を世界に全部オープンにしている、生きたいように生きている感じがするのが好きです。素敵!!!

🎞 Hedwig and the Angry Inch (2001)

ついにヘドウィグ見ちゃいました☺️✨ ロックミュージカルだけれど思ったよりも静かで切なくて内省的なお話だったので驚きました。とてもよかったです。ベルリンの壁の崩壊がこんなにも虚しく感じられる作品があるなんて。

魂の片割れを探し続けたヘドウィグがウィッグを取り、アングリーインチを含めて完全であるところの自分を受け入れて、街へ出ていく後ろ姿は寂しいけれど少し安心できました。彷徨っていることには多分変わらないけれど、自分を不完全だと思っているか完全だと思っているかの違いは大きいはず。だからきっとヘドウィグは大丈夫なんだと漠然と希望が感じられました。

映像も好きでした。オーブンに移されるハンセルとヘドウィグのところとか父親とハンセル、ヘドウィグとイツハクの寝姿を重ねているところとか。権力の甘い味がするグミベアのところも。

📚 Hedwig and the Angry Inch: Script (1999)

映画版でイツハク周りの事情があんまりよくわからなかったので何か手掛かりはないかと舞台版のスクリプトを読んでみました。ヘドウィグはイツハクからドラァグという道を奪って来たのか。なるほどこれでウィッグの受け渡しにまつわる背景が理解できました。映画では寝姿で父親とヘドウィグ、ハンセルとイツハクを重ねて2人の関係を示していたけれど舞台版だとその支配関係がより明確に示されていたんですね。

ドアを開けるとトミーのライブの音漏れが聞こえてくるっていう演出が素敵だし、何より生でヘドウィグの語りを浴びたいのでいつか劇場で見たいですね。

スクリプトにハンセルがJCS見てるシーンがあって☺️

🎭 The Musical Day ~Heart to Heart~ 2023 2/8 S

もっとロックミュージカル楽曲やってほしかった感は否めない!!

🎞 Hairspray (2007)

やっと見ました〜!しっかり政治的でありながらとてつもなくハッピーでもある、こういう作品が社会に与えてきた影響っていうのはきっととても大きいんだろうな〜と思います。素敵でした😌💕

ただエドナを演じるのが大体特殊メイクで身体を大きくした男性であることについては若干のもやもやがありますね🤔 体型を気にして外に出られなかったプラスサイズの女性が解放される話だと考えると、エドナは女性が演じた方がエンパワメントになる気がするのですが。オリジナルの1988年の映画を監督したジョン・ウォーターズはテレビ番組の取材で"But the reason it's always a man is because that's a secret the audience has. The cast, Tracy Turnblad doesn't think her mother is a man. It's a secret the audience has. The cast doesn't know."と答えているらしい。私がミュージカル映画版を見た時には、エドナは男性であるとは思わなかったけどな。この辺りはちょっと調べたいと思います。

🎞 Mean Girls (2004)

上演中のミュージカル版を見に行く機会がなかったので (映画見てから芽実ちゃんのジャニス見たかったなという後悔に襲われている😢)。めっちゃ面白かった。楽しく見てたらレジーナがとんでもないことになってひっくり返っちゃいましたよ👀 それをジョークにできるケイディのメンタル鬼。あれはトラウマ級よ。元気そうで良かったよレジーナ。

バーンブックきっかけの大乱闘大会はとても好きでしたね。そのあとの悪口を直接相手に言うやつも。直せるとこは直せるし、曲げたくない部分があれば交渉するなり決裂するなりすればいいし。陰口が1番嫌いよ☺️ プラスティックスの電話攻撃はエグすぎてびびった。

結構どんな映画で見てもアメリカの高校ってあんな感じだけど本当にあんな感じなんですかね?たくさんの作り手が似た描き方をするってことはあんな感じなんだろうな。

ミーン・ガールズ (字幕版)

ミーン・ガールズ (字幕版)

  • レイシー・チャバート
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🎞 God Help the Girl (2014)

音楽劇系かと思えば演奏シーン以外にも歌で気持ちを表現する場面も数ヶ所ありミュージカル・・・なのか?という作品。色んな作品のWikipediaを読みながら"musical film"の含む範囲の広さが最近気になってます。ミュージカル作品、音楽映画、音楽劇 (演奏や歌唱シーンで感情を描くものからアーティストの伝記映画まで)色々入ってる。

映像が美しい映画だったな〜と思います。ゆったりした雰囲気が心地良くはあったけれど、お話にはそんなに面白さを感じなかったかな。

🎭 ミュージカル『キングアーサー』2/12 M

高崎遠征してきました~!東京公演は出ていなかったU25チケットが地方公演で出ているっていうパターンも結構あるみたいなので、プチ旅行がてら遠征するのもありだなと思いました!サイゴンの富山公演は夜行バスだったけれど、高崎なら日中のバスで行けるし。

🎭📹「僕のヒーローアカデミア」The "Ultra" Stage (2019)

キングアーサーでガウェインを演じていた小林くんがかっちゃん役とのことだったので見てみました!YouTubeで断片的に映像を見たときには、作中の「個性」を舞台上でどう表現するのかという点で少し不安を感じたのですが、実際に本編を見てみると、その辺は特に気になりませんでした。人力によるアナログな部分とプロジェクションマッピング等の技術、それから演者さんたちの身体能力を組み合わせてアクションシーンが作られていました。肉弾戦では相手の腕に掴まって宙返りするような場面もあって「身体能力えげつない!!!」と驚かされました。

2.5次元作品を見るのは、先月見たハイステに続いて2回目でした。両方とも原作に触れたことのある=話を知っている状態で見たのですが、舞台版では時間や表現方法の制約で物語が圧縮される分、もし話を知らなかったら付いていくのは難しいかもなと思ったりはしました。

ただ、多くの人が物語を既に知っていると想定した上で、出来事を簡略化して感情を主軸に話を進めることができるというのは強みなんだろうな~とも感じました。表現方法が映像に比べると限られていて、そして観客の目の前で演じられるからこそ、舞台という媒体は感情を煮詰めるのに適していると私は考えているので、2つの作品が目指していた方向というのがとてもしっくりきました。

そして小林くんのかっちゃん、すごかったです!!!ミュージカル的な手法を取る作品では、基本的に誰もが歌い踊るわけなんですけど、中には「歌う」「踊る」っていう行動と親和性が低いキャラクターっているじゃないですか。私の中でデスノートのLとかがそれにあたるんですけど、かっちゃんも私の中ではその枠にいて。でも小林くんのかっちゃんは、めちゃくちゃかっちゃんでありながら歌い踊ることに全く違和感がなくてびっくりしました。踊るときの身体の動かし方、止め方、歌うときの声の荒げ方、細部までかっちゃんで感動しました。

そこにあのカテコでしょ。やばいて。お辞儀の仕方が天才じゃん。「カメラの前のモブども」もやばいじゃん。挨拶でかっちゃんを貫こうとしつつも中の人の照れとか泣きそうなのが出てきちゃってせめぎ合ってるの見せるのずるいじゃん。悲鳴あげる会場のオタクたちにめちゃくちゃ共感してしまったよ。

🎞 Suffragette (2015)

ずーーーーーーっと見たかった映画!やっと!

私たちが今持つ権利、残念なことに多くの人がそれを行使しないでいる参政権を勝ち取るために命懸けで戦った女性たちの物語。これ学校で必修にしようよ。見たら権利をドブに捨てることなんてできなくなるよ。今まで投票しなかった人たちが投票したら政治が確実にマシになるよ。

それまで無関心だったモードが人生を投げ合って一気に活動に身を投じていくのはまさに「個人的なことは政治的なこと」だから。日本政府は自己責任論を唱えて個人の体験と政治を切り離そうとしてきますよね。でもそれは絶対に切り離せないもの。それを意識し続けないとあっという間に支配されてしまうのだと思います。

手にしている権利を見つめ直す機会にもなるし、中絶反対勢力が幅を効かせ始めている中で抵抗運動の歴史に触れることができてよかったです。

🎞 Sweeney Todd: The Demon Barber of Fleet Street (2007)

ティム・バートンの世界観でソンドハイム楽曲が展開されることになかなか慣れなかったけど、慣れてくると楽しかった。不謹慎ブラックコメディ。A Little Priestとか衝撃的すぎて。でも嫌いじゃない悪趣味。ピピンを見たときの感覚を大きくした感じ。こっちの方がグロテスクだしだいぶ怖い。ゴキブリがめちゃくちゃ映るから苦手な人は気を付けてね(私を含め大体の人が苦手)

そしていつだって、ヘレナ・ボナム=カーターは最高に素敵。私は将来あんな感じになりたいと思っている。

🎞 舞妓はレディ (2014)

萌音氏はやっぱり素敵ですね。声がいいし歌もうまい。長谷川博己の早口オタク語りは面白すぎたし、微妙なクオリティの「京都盆地に雨が降る」もちょっと味があってよかったです。京野先生はヒギンズに比べればだいぶ良い奴なので、そういった面での嫌悪感もなかったです。

昨年か一昨年に話題になった舞妓さんの告発を思い出して、舞妓の道を歩もうとする春子を心からは応援しにくいみたいなところもあったんですけど、肝心の告発内容をしっかりは覚えていないので、この機会に掘り起こして読もうと思います。劇中では、大学院生の西野が、舞妓や芸妓の本質は水商売にすぎないといった発言をしていたけれど、その部分について春子や他の登場人物たちによって意見が交わされることもなく、うやむやな感じになったのは気になりました。

🎭 古川雄大 The Greatest Concert vol.2 2/18 S

まさかのサンセットデュエットで発狂しました。ありがとうグレコン、ありがとうふるかわし。

🎨 展覧会 タローマンin名古屋

東京での会期を逃してしまって、ちょっと後悔が残っていたところに名古屋で開催という知らせを耳にしまして、父とサクッと名古屋遠征してきました。

山口一郎コレクションをにこにこしながら見ていたら隣に立っていた男性が一緒に来ていた女性に「すごいね〜わざわざこの人から借りてきたんだ〜」と言っていて思わず父と顔を見合わせました。ネタに乗っかる感じじゃなくてなんとなくガチトーンっぽかったんですよね。。。

🎭 ミュージカル『バンズ・ヴィジット 迷子の警察音楽隊』2/22 S

良作だった~!こういった作品を輸入してもらえるの本当にありがたいよ。

🎞 Ant-Man and the Wasp: Quantumania (2023)

ずっと集中して見られる内容ではあるのだけれど、面白いかと言われるとうーーーーん。最近のMCUだいたいそんな感じ。ウィットに富んだ場面は少なく、絶望するような場面もなく、感情が揺さぶられない平坦な物語になっているというか。BWとかはそれでも作品を通して打ち出す「思想」がしっかりしていたから見応えがあったけれど他の作品はその辺もあまり。

アントマンの自伝の締めくくりとして登場した「小さきものを見過ごすな」が、蟻たち、そして革命を起こす人々を表す言葉になっていくという流れは美しかったです。

🌟私的ヒットチューン

Cabaret - Cabaret

歌詞がものすごく好き。エルシーのところもいいし

Start by admitting from cradle to tomb
It isn't that long a stay
Life is a cabaret, old chum
It's only a cabaret, old chum
And I love a cabaret!

やっぱり最後のこの歌詞が好き。ライザ・ミネリの後半にかけての盛り上げ方も好き。キャバレー日本でも上演してほしいな〜。平野綾ちゃんのサリー・ボウルズとか見たい。

Cabaret

Cabaret

Nowadays - Chicago

これも歌詞が好き。

You can like the life you're living
You can live the life you like
You can even marry Harry
But mess around with Ike

Advienne que pourra - La Légende du roi Arthur

メレアガンの「じ〜ごく だ↑↑↑あああ〜」のやつです。高音が気持ち良いので気分上がる⤴️

Advienne que pourra

Advienne que pourra

  • Fabien Incardona
  • フレンチポップ
  • ¥255

Mon Combat - La Légende du roi Arthur

こちらはダンダリです。ダンダリダンダリダウデ。仏版だとモルガン様とアーサーでダンダリらしいです。姉弟でダンダリは謎すぎるやろ。

Mon combat (Tir nam beo)

Mon combat (Tir nam beo)

  • Zaho & Florent Mothe
  • フレンチポップ
  • ¥255

Wig In a Box - Hedwig and the Angry Inch

ヘドウィグ楽曲は夜1人で歩いてる時に聴きたくなるし、そういう時聴くとより一層ずっしりくる

Wig In a Box

Wig In a Box

  • provided courtesy of iTunes

Sunset Boulevard - Sunset Boulevard

勝手にサンセット祭り開いて毎日いろんな人のバージョン聴いてたら、グレコンでまさかのひらふるデュエットが聴けて幸せでした。ミュ俳優、隙あらばサンセット歌ってくれ。

サンセット大通り

サンセット大通り

  • アンドルー・ロイド・ウェバー, Original Broadway Cast Of Sunset Boulevard & アラン・キャンベル
  • ミュージカル
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

Je Mise Toute - 1789: Les Amants De La Bastille

マリーのソロ曲の『全て賭けて』

KAを見たところに帝劇ルパンの作曲も決まったのでドーヴ・アチア作品いつもよりたくさん聴きました♪

あらゆる要素がぴったりはまった良質な群像劇『バンズ・ヴィジット 迷子の警察音楽隊』2/22 S 感想

派手ではないけれど確実に魅力がある、こういった作品を持ってきてくれるホリプロのこと好きよ。これからもよろしくね。

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変わらない毎日の中に突如出現した非日常を通して変わるものがあれば変わらないものもある。そんなお話。

 

群像劇なので主要登場人物がなかなか多いのだけれど100分という短い公演時間の中で、それぞれの登場人物のこれまでと出会いによる動揺、そしてこれからを丁寧に描いていてよかったです。楽曲も好み。舞台上で奏でられる中東の音楽は心地良いし、各キャラクターのソロ曲でしっかりその人の置かれた状況と感情が表現されていました。


今作は、エジプトのアレクサンドリア警察音楽隊 (アラブ語話者) が、演奏地を誤ってイスラエルの辺境に位置するベト・ハティクヴァに誤って到着してしまい、その街の住人たち  (ヘブライ語話者) と交流する話。両者がコミュニケーションを取るときには英語が使われていて、今回の上演では、英語の台詞を日本語に訳していた。序盤では住人たちが英語=日本語を拙く話すような場面もあるけれど、徐々にその表現は薄まっていく。結構アラブ語orヘブライ語で話す場面が多いのだけれど、演者のジェスチャーやリアクションから会話の内容を汲み取るのは楽しい。

 

それから今作では、俳優が楽器を演奏したり、演奏者が俳優として出演していたりします。劇中の音楽が舞台上にいる音楽隊の面々によって奏でられるのが素敵です。(サポートとして舞台裏にも4人ほど演奏者の方はいますが) 新納さん演じるカーレドがトランペットを独奏する場面があったりします!すごい!お芝居と演奏が舞台上で繋がっていくのが本当に素敵でした。

 


舞台美術や演出もよかったです。大きな盆を赤い透け感のある壁で仕切ってそれを回してシーンを展開させていた。盆が回ることで、一晩中という短い時間に起きた出来事を平行して描くことができるという意味で効果的なセット&演出だったな〜と思います。赤い壁は照明の当て方によって印象が変わって、昼間は灼熱、日が沈めば一気に冷え込む、砂漠の雰囲気が表現されていました。

 

ディナの台詞に「こうしていると物語と音楽が何よりも大切であるかのように思えてくる」というのがあって、それがとても好きでした。これは、ディナが感じたことであると同時に、多分今作を見ながら観客が感じることでもある。舞台上と客席が同じ感覚を共有する瞬間っていいですよね~。今作は特に激しい展開があるのではなく、スローな作品なのでより一層、そういう感覚を大事にできると思います。そして、物語や音楽は何よりも大切であるかのように思えるけれど、それらが何もかもを解決してくれる訳ではないということも描かれていて、押しつけがましさが全くないところも好きでした。

 

配役もとてもよかったです!!

風間さんの規律正しくもチャーミングなトゥフィーク、女好きのコメディ枠かと思いきやどんどん退廃的な雰囲気を放ち始める新納さんのカーレド、クソ男ムーブ全開の大ちゃんサミー、怒りと不安を押し込めて懸命に生きるエリアンナさんのイリス。みんな役にハマっていて、そして上手くて、素晴らしかったです。

 

そんな中でも、めぐさんのディナがやはり素敵でした。歌が猛烈に上手いので、耳馴染みのない中東風の音階もすっと耳に入ってきます。Omar Sharifでの温かみがあってやわらかい一方で、力強く、それでいてどこか寂しさも感じる歌声がとても好きでした。本当にめぐさんの歌声は永遠に聴いていられる。音楽隊と対面したときのリアクションであったり、トゥフィークのことを知ろうとぐいぐい迫るところであったりに、ディナは人が好きなんだろうなというのが感じられたのもとてもよかったです。だからこそラストの切なさが際立つ。

 

それから矢崎くんのイツィックもとても好きでした。最初にパピと一緒にいる場面を見て、「何歳くらいの役なんだ?子どもの役?」と思ったんですよ。でも物語が進んでいくと、彼が結婚していて子どももいるということがわかる。イツィックが子供のころ、自分の誕生日パーティに出そびれたことがあるという話をする場面で、その理由は「隠れていた木の上の居心地が良くて降りたくなかったからだ」と言うのだけれど、妻のイリスに「それは大人になるのが怖かっただけだ。今でもあなたは木の上にいる」と言われてしまう。実際に彼は求職中と言いつつも実際には働いていない様子。この場面を見たときに、最初に感じた「子どもの役なのかな?」という感覚とびびっと繋がって、感動しました。Itzik's Lullabyも本当に小さな部屋の片隅で歌われているかのように感じられてよかったです。

 

永田崇人くんのパピも良かった!劇場を出たあと友人と「誰が演じてた?名前調べよ!?」ってなりました。新納さんが演出したHOPEに出てらしたんですね。KAで見た小林亮太くんも素敵だったし、HOPEキャストの活躍が目覚ましい。パピという役自体が面白くてかわいい役ではあるんですけど、なかなかの挙動不審具合でそれでいて愛らしく演じていたのが素晴らしかったです。Papi Hears the Oceanが面白すぎて!いっぱい笑いました。

 

あとはこがけんの電話男ですね~。お笑い番組で歌っているのを見て、絶対ミュージカル出たほうがいいよ!って私を含めみんな思ってたんでしょうね。歌唱があるナンバーとしては作中の最後にあたる曲Answer Meでメインを務める、しかもそれまではあまり歌わないという役どころで、重要なポジションにあたるのですが、歌でしっかり作品をまとめて閉めていました。上手いけれど劇的になりすぎない素朴な歌声が作品が描いているものともぴったり合っていて、ナイスキャスティングでした。

 

群像劇では1人1人にフィーチャーする時間が短くなる分、短い場面、短いソロパートで役柄をしっかり表現できる人が必要で、今回の公演ではそういったキャストを揃えられていたのが良かったと思います!素敵な作品、素敵な公演でした。

 

日生劇場GC階 初体験

今回はU25チケットで観劇したのですが、憧れのGC階をいただくことができました!ずっと座ってみたかったんです。

座ったのは下手側のゆるくカーブがかかっているあたりの席。はじめは舞台に近い左側の耳からばかり音が入ってくるのに違和感があったのですが、それもだんだん気にならなくなりました。前列の人の頭は舞台に被らないし、見切れもなく、ノーストレスで鑑賞できました。

評判として、作品の規模に対して劇場が大きすぎるというのも聞いていたのですが、GC階は2列のみで、上階のせり出した部分が天井として視界にかかっているのもあり、結構こじんまりした空間になっていて、作品との相性もいいな~と思いながら見てました。

 

今作は2017年BW初演ということで比較的新しい作品。ホリプロは一昨年には2017年WE初演のEverybody's Talking About Jamieを持ってきてくれたし、本当にありがたい存在。マチルダも楽しみにしてる!

 

直近のホリプロ演目


 

ひらふる兄弟と今回は回らないミュコン「古川雄大 The Greatest Concert vol.2 -A Musical Journey-」2/18 S 感想&レポ&セトリ

グレコンvol.2も行って参りました〜✨

今回チケットがほんとに激戦すぎて😇 見られたのが奇跡です!

前回は晴香ちゃん回に参加したのですが、今回は平方元基回に!

セットリスト

水色が古川さんの歌唱メイン、ピンクはデュエット、黒はダンスナンバーとコーラスの皆さんの歌唱部分

第1部

  1. Someone to Watch Over Me -『Oh, Kay! 』
  2. New York, New York -『ON THE TOWN』
  3. Singin' in the Rain -『雨に唄えば
  4. 君が住む街 -『マイ・フェア・レディ
  5. Big Spender -『スウィート・チャリティ
  6. Rich Man's Frug -『スウィート・チャリティ
  7. If You Could See Her -『キャバレー』
  8. Tomorrow Belongs To Me -『キャバレー』
  9. Heaven on Their Minds -『ジーザス・クライスト=スーパースター』
  10. Corner of the Sky -『ピピン
  11. スキンブルシャンクス-鉄道猫 -『キャッツ』
  12. On My Own -『レ・ミゼラブル
  13. 愛と死の輪舞 -『エリザベート
  14. 目の前の君 -『スカーレット・ピンパーネル』
  15. Be Our Guest -『美女と野獣
  16. Beauty and the Beast -『美女と野獣』(デュエダン)
  17. 影を逃れて -『モーツァルト!』
  18. Seven Wonders -『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
  19. You Will Be Found - Dear Evan Hansen

 

第2部

  1. Good Morning Baltimore -『ヘアスプレー』
  2. You Can't Stop The Beat -『ヘアスプレー』
  3. 絶望の果て -『黒執事』-地に燃えるリコリス2015-
  4. 私はあなたの駒となり剣となる -『黒執事』-地に燃えるリコリス2015-
  5. サンセット大通り -『サンセット大通り』(古川&平方)
  6. Go the Distance -『ヘラクレス
  7. 闇が広がる -『エリザベート』(古川トート&平方ルドルフ)
  8. 最後のダンス -『エリザベート
  9. 遠い稲妻 -『マリー・アントワネット
  10. Raise You Up〜Just Be -『キンキーブーツ』

アンコール: 僕こそ音楽 -『モーツァルト!』

 

感想+レポ

レポは2部中心です!

第1部

ソロコンってやっぱり楽しいです〜😌✨

そして最近コンセプチュアルなソロコン増えてるんですかね?

1月は海宝直人機長の操縦で世界を旅して、2月は古川雄大と共に鉄道でタイムスリップしながらミュージカルの歴史を振り返るミュオタたち。

グレコンはvol.1もマジェスティック城だったから初めからコンセプチュアルだったのか。設定があるコンサートってなんかテーマパーク感あってわくわくしますよね〜!

 

ちょくちょくよくわからん展開もあったけども。キャバレー周りとか直近見たばっかだからついていけたけどあれ何も知らん状態で見たら凄まじいカオスじゃない???突然ゴリラと踊り出すふるかわしと突然死ぬゴリラ。

 

私は結構、知ってる曲も知らない曲も怒涛の勢いで浴びせかけられても大丈夫だし、そういうスタイルのコンサートの方がむしろ好きだったりするんですけど (曲数聴きたいタイプ🙋‍♀️)、古川さんが言っていたように古川さんの出ている演目を中心に見ている人にもとっつきやすく、そして踊りも見ることができるので良き構成だったな〜と思います。

 

ここからは印象に残った曲について〜

 

まずは、前日のセトリ見てギャ!ってなったHeaven On Their Mindsですね〜。これまで古川さん×JCSの可能性を全然考えて来なかったのでここで聴けたのとても嬉しかったです。

Tomorrow Belong To Meが終わり、コーラスの方に銃で撃たれるとともに照明が赤くなってHOTMのイントロがかかる流れがかっこよかったです!

古川ユダは「怖い」っていう感情が強いですね。怒ってはない。大きくなっていく運動の規模、彼らが手に負えなくなってきていることへの不安、いつか友であるジーザスが傷つけられる日が来るんじゃないかという恐怖。そしてそれなりに自分の身も心配していそうだし、これ以上活動を続けるべきではない、元に戻りたいって思っていそう。優しそうで弱気なユダだったな〜

あと、HOTMの日本語訳詞を聴くのが初めてだったのでとても新鮮でした!

 

それからCorner of the Skyが良かった〜😌✨セトリに入れた方天才です!古川さんのやわらかい声質と楽曲の相性がとんでもなくいい!

そしてスキンブルシャンクスは古川さんにも歌ってほしかったよー😭😭😭 次回はぜひ!!!

 

On My Ownも〜選曲良!「幸せな世界に縁などない」古川さん😌 ゆうてもいっときは幸せになってそのあと死ぬってイメージありますけどね。一応縁はあるはず!

Be Our Guestではベルポジでピンクのひらひらのスタイつけられてるのも笑いました🤣

 

Seven Wonders聴けたのもほんとに嬉しかったなー!いい曲よね😌✨ 古川フランク、各名所を現地で見たときはしっかり感動してそうだし、「あんなん大したことないから〜」ってちょっといきがってる感じだったの微笑ましかった。

 

そして愛と死の輪舞とか影を逃れてとか本役通ってる曲はやっぱり歌い込まれてる分届くものが大きいですね〜ヴォルフ懐かしくなりました。あとスカピン曲からのサーベル使った殺陣、あれもう絶対古川パーシーで上演決まってるやつやん匂わせやんてなりましたがどうなんですかね?

 

第2部

Good Morning Baltimore 布団演出めちゃかわいかったー!You Can't Stop The Beat の振り付けも楽しかったな〜サビの「You can't stop the beat」だけ振付がないから手持ち無沙汰になるんよ😂 

古「古川雄大 The Greatest Concert vol.2 A Musical Journeyにお越しいただ%$〒θありがとうございます!」「噛んでない!大事なところで噛んでない!!」

初っ端からきっちり噛んでるの面白すぎて笑笑

 

古「ちょっと難しいかなと思いながら振り付けたんですけど、振り覚えが早い!みなさんダンサーになった方がいいですよ」

古「ヘアスプレーは大好きで映画も何回も観てて。出たかったけどお声がかからなかった」

 

古「1幕はミュージカルの歴史ということで、僕だけを応援してくれてる人は知らない曲も多かったと思うんですけど・・僕以外も色々な人も応援してる人はピンとくる曲も多かったかと・・・(客席ざわざわ) 僕以外も笑笑笑。2幕は僕だけを応援www、僕だけをふふふ、応援してくれてる人にも楽しんでいただけると思います。はい」

なんか前回も思ったけど、ふるかわし自分の発言にツボった後も同じ言葉を使おうとしてまたツボって進めなくなること多いよね😂 面白すぎる😂

ひらかたがゲストコーナーで「雄大のことしか応援してないけど楽しめた〜」って言ってたのも笑った。なかよし。

 

黒執事楽曲かっこいいよね〜!数回聴いただけなのに頭から離れないメロディ

近々見てみようかな🤔と思い始めて1年弱経っちゃったけどそろそろまじで見ようと思う。原作1mmも知らんからついていけるかだけ不安なんだよね。コンサートで聴いた感じ古川さんもキーどんぴしゃっぽいし、今年度中に見る💪

古「また黒執事やりたい。役にはまってるね〜なんてよく言われるし。まあ悪魔の役なんですけどね。悪魔の役とか、死神の役とかはまってるね〜って言われるのちょっと複雑笑笑」

 

平方元基ゲストコーナー

古「本当は良くないのかもしれないけど、自分で電話して出てくれないかって頼みました」

 

世界の王→どうやって伝えようor本当の俺じゃない→闇広って予想してたんですよ。いやそれだって素敵なんだけど、まさかサンセット来るとは思わないじゃないですか!?!?

 

ひらかた登場とともにサンセット大通りの前奏が流れてきて「あー登場曲サンセットなんだ〜好き🥺」って思ってたら歌う体勢にお入りになられたので「ソロ曲サンセットかー!!嬉しすぎる!!!!」ってガッツポーズしてたら、上手でふるかわしもスタンバってるのが見えて息止まりました😇 最高。贔屓は全員サンセット歌ってくれと思いながら生きてますから (なお本編未見。ホリプロさん再演待ってます。平方&古川ジョーギリスでもいいんですよ?)

 

平方ギリスの虚しさや哀愁に満ち溢れた湿り気の強い歌声めちゃくちゃ好き。声質がやわらかいのと「俺は見てる」辺りで見えてくる気質のやわらかさがいいんよなーあー再演抜けないでくれーーーーー。

古川ギリスは「金が欲しいのならキス 笑顔でキスしろ 汚れた靴を舐めろ」という素晴らしい箇所を担当してたんですけど、全然やさぐれてなくて、彼がこれまで受けてきたであろう仕打ちを思って悲しくなったし、生き抜くために必死な感じが伝わってきた。これまで食い物にされてきたんじゃないかなって。

 

「今ここにあるのは現実じゃないさ 早く目を覚ませよ」のパートも大好きなんですけど、ここはひらかたが歌を担当しつつ、ふるかわしのことガン見しながら歌いかけるようにしていて「何!どういう!ギリスに歌いかけるギリス!!」って暴れました。

 

ラストのユニゾンの歌声の相性もとんでもなく良くて😭😭😭 これなんとかして映像に残してもらいたいんですけどなんとかなりませんかね????

 

サンセット訳詞覚えづらいですよね。ひらかたは秘密と金が「混ざり」あってたし、ふるかわしは彼らはおれのおれは夢だ〜みたいになってたね。そのパートの後、2人がセンターですれ違ったんだけどそのときにひらかたがふるかわしにちょっとニヤって微笑みかけてたよ👀 

 

音源の話

古「夢叶ったよ!ハグさせて」

ハグ😌✨

古「サンセット大通り歌いたくて!」

平「そうなんですよ、雄大から歌いたいって言われて〜」

古「元基から音源もらってそれをずっと聴いてて。だから元基イズムなの。でもあんまり聴きすぎちゃうと寄り過ぎちゃうから・・・一緒に歌うから譜割とかは合ってた方がいいと思うけど。だから、エリザ中に万里生さんにも『音源ください』って」

平「それ!万里生くんからも聞いてた!今雄大からも聞いたからダブルでショックだよー!!」

古「いや、あんまり寄りすぎちゃうのもよくないかなって思って!」

平「いいんだよ〜古川雄大が歌うんだから」

古「そうかな〜ハグしよー!」

ハグ😌✨

すぐハグする2人JKみたいよ!

 

「観にきてるよ」の話

平「この前エリザベート見に行ったとき、多分あれタイミングとか決まってると思うんだけど、みんながお辞儀してる中、雄大1人だけこっちに向かって手を振ってきて」

古「来てるって聞いてたから」

平「でも雄大ってそういうの聞きたくない派じゃない?」

古「いや万里生さんが。万里生さんの楽屋は奥だから俺の楽屋通らないと出られないんですよ。でそのときに『今日元基来るよ〜』とか『和樹来るよ〜』とか言われる。『あ、そうなんですね〜😅』って本当は聞きたくないんだよーって顔しながら返事する」

 

ひらかたのGo the Distance

平「初めて歌う。カラオケとかでも歌ったことない!」

古「そうなの?この曲結構好きで」

平「そう!雄大が好きだって言うから」

古「着替え中だけど楽屋でしっかり聴く!」

平「着替えが止まるくらい頑張って歌う!」

 

Go the Distanceってミュ俳優人気高いのかたくさんの方が歌われてると思うのだが、結構苦戦している方も多い印象で。わくわくしつつもどきどきしていたのですが、そんなん全部吹っ飛びました。良すぎた。楽曲と声質の相性最強だし、音域どんぴしゃで一瞬たりとも音が薄くならないし、最後の「その〜場所を〜」の高音まで完璧だし。なんか照明も相まって発光してたよ。平方元基やばない?歌うますぎない???やばない???って改めて感じました。音源ください🙇‍♀️🙇‍♀️🙇‍♀️

 

古「俺は元基のただのファンなんですよ」

平「僕は自分の声が好きじゃないんだけど雄大とかが好きって言ってくれるから」

めっっっっっっちゃくちゃいい声なんだがーーーーーーーーーーー😭という

 

喋るふるかわし

平「こんなに喋る古川雄大初めて見たかも。こういう感じになったの?」

古「え?俺こういう感じだよね????」

 

サシ飲み

古「この前サシ飲み行ったよね〜」

平「結構長い時間飲んでたよね!」

古「お酒もたくさんね」

平「俺、雄大がお酒飲んでる!って思った」

古「お酒飲むよ?一緒に飲む友達がいないだけで」

会場にいたみんなwwwwwってなってた。多分みんな小刻みに震えてた。

古「俺サシ飲みってできない。誰かしらいないと」

平「うーん、でもやっぱり結構親しくならないと難しいかも」

古「俺は仲良くてもだめなんだけど、元基として!しかも長い時間」

 

古「もう座って話そう!」

平「ここに転がってる水とか飲んじゃおっかな」

セットの階段に腰掛ける2人

古「最近飲むの好きになった」

平「え?誘ってよ?」

古「いや、サシ飲み以来行ってないから。友達1人しかいないし」

この発言しながら頭をひらかたの肩に寄せるふるかわし天然なんだろうけどあざとすぎてびびりました!?

 

平「またあの居酒屋でサシ飲みしようね。インスタあげといたら?」

古「みんな来ちゃうじゃん。だめだよ来たら」

平「いいじゃんみんなで飲もー!」

古「もうここで飲むか!レモンサワー2つ!!!」

 

平「あの頃はこんな風に2人で舞台に立ってるって想像できた?」

古「できないよ、だってあの頃はさ・・・」

・・・しみじみとした雰囲気・・・

古「ほんとに居酒屋みたいな空気になっちゃった!!!すみません(客席を)置いてけぼりにして!!!」

 

長男次男三男ルドルフ

古「エリザのときさ、ルドルフ3人の中に序列があったじゃん。長男(平方)次男(古川)三男(大野)って」

平「あれは年齢順だよ〜!」

古「いや、序列だったよ。長男を見習いなさいって」

次男なのに序列とか言っちゃうと三男より上って感じになるけど大丈夫そ?ってちょっと笑った😂 無自覚自分持ち上げ川さんじゃん。

 

重複

古「僕は元基くんのファン1号なので」

平「オーディションのときから知ってるもんね」

古「ずっと尊敬してるし、ちょっと嫉妬もしてた」

平「嬉しい😌」

古「『じゅうふく』するけど」

平「『ちょうふく』な??」

古「wwwwww次男はまだまだですwww」

 

小池先生たのんます

平「トートとフランツ意外に会わないんだよね。ここ(指揮の身振り)くらいだから稽古場でもおはようとおつかれくらいだったり」

古「また一緒にエリザやりたい」

平「やりたいね〜小池先生に言っといて」

 

古川トート&平方ルドで闇広

古「本当は俺もルドルフやりたいけど作品が成り立たないから」

 

予想はしてたけども軽く想像を超えてきた。

平方ルドやばい。前半はとにかくままならない、もどかしさでいっぱいのルド。でも「王↑座↓」してから (王↑であげるの好き)は、トートの言葉に自尊心やら何やらが満たされたのか、自信のある表情に変わって、なんならちょっと不遜にも見えるように片側の口角を上げていて、それがたまらなく良い。

2人とも本役だから歌声の安定感半端ないし、相性いいし。1番はトートが上、2番はルドが上にいったんだけどバランスも良かったし。とにかく素晴らしかった。3曲とも思わず息を呑んじゃうというか息が止まっちゃうというか。そのくらい素晴らしかったです😭😭😭 

 

闇広最後のダンスもベージュのセットアップ?とにかく現代的な衣装+髪型で歌っているのを観ると、こういうバージョンのエリザを上演してくれえええってなりますね。私はハイブランドのスーツを着たトート閣下が見たいんだよ!!!

 

第2部続き

物販宣伝川さん

古「これ(パスケースとショルダーストラップ)合体できるんですよ」→なんか部品が取れて落っこちる

「皆さんお仕事されて・・らっしゃいますよね?パスケースなんで、Suicaとか、社員証とか・・・テレフォンカードとか・・今使わないか。携帯持ってるもんな」

「保険証とか免許証とか。しかもこれ斜めがけできるんですよ!だから絶対盗まれない!ほら!取られそうになっても自分の体感がしっかりしてれば大丈夫!」

ひたすらパスケースを自分で引っ張って盗まれないことをアピールする古川さんwww

「でも力が強い男の人だとだめかも。だいたい盗もうとするの男性ですからね。いや、そんなことないか偏見か」

「ゴールドは売り切れてるけどさっき黒もらったんで黒を買ったら僕とお揃いです」

ほんとは黒じゃなくてグレーらしいし、終演後しっかりグレーが売り切れたらしい。

 

4〜5日後の解禁

4〜5日後に絶対にみなさんに喜んでもらえるお知らせがあります!ってことだったので、M!かな?大河かな?舞台がいいな〜と色々勘繰っていたら、21日に東京MERへの出演が発表されまして。みんな「いや知ってたが!?映像に映ってたからな!」って解散してたら、これを書いている今日22日にドーヴ・アチアによる新作ミュージカル『LUPIN』@帝国劇場 で単独主演することが発表されました!!1789は好きだし、KAも楽しかったからアチアさんの新作楽しみだー!!

 

本編の話に戻って

最後はキンキーブーツからRaise You Up / Just Be

古川ローラめっちゃ見たくない!?!?繊細そうだから今まで以上にチャーリーにぶちキレることになりそうだけどさ!

 

そしてアンコールの僕ミュがとても良かった😌

全身、表情筋まで全部使って楽曲とヴォルフを表現していて、これまで見聴きした僕ミュで1番刺さったかもしれない。それくらい素晴らしいパフォーマンスだった。初めて僕ミュ聴きながら泣きそうになったよ。

 

素敵な公演で、思いっきり笑ったし、心も揺さぶられまくりました。Vol.3もやってほしいな〜。今度は何コンセプトになるかな。

 

日本青年館ホールの見え方

今回は1階後方のお席だったのですが、とても見やすかったです!青年館の2階はひどいって話はよく聞くんですけど、1階は傾斜がしっかりしているので前の人も全く気になりませんね。でも今回とか2階まで一律料金なんですもんね。。。

 

【今期エリザの感想】

 

ダンダリ無限ループ万歳『キングアーサー』高崎公演 2/12 M 感想

高崎公演はU25チケットが出ていたので日帰り遠征してきました〜!

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高崎、近いですね!朝が早かったくらいであとはほんとにあっという間に向こうに着いてあっという間に帰って来られて楽々でした。


劇場も綺麗だし、駅から歩道橋をつたって行けるのも便利だし、これから高崎遠征ありだね〜!なんて話していたら劇場周辺に飲食店がほとんどなくてなかなかに困りました。(劇場の中のカフェは激混みでした) 駅まで戻るか歩いて飲食店を探しに行くしかないので、これから遠征予定の方はお気をつけください〜。ちなみに私は6分ほど離れたところにあったラーメン屋さんに入りました。めちゃくちゃジョジョ推しのお店でした。

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ビジュアルキャスボいいですよね〜!!KAはビジュアルが凝っていてそれだけで気分上がりますね。韓ミュの良き文化どんどん吸収してほしい!

本編感想

フレンチミュージカル特有の絶妙なトンチキ感と不思議な高揚感を楽しめました〜!

キャストも概ね適材適所だったし、衣装や振付、プロジェクションマッピングと映像のデザイン、使い方もハマっていて良かったです〜。殺陣もかっこよくて迫力がありました!剣がぶつかる音がいい!!

キャラクター&キャスト中心感想

伊礼メレアガン

歌唱披露で消えた光(Advienne que pourra)を聴いたときに「音高すぎだよ!毎日歌うには無理あるよ!!」って心配してたんですけど完全に杞憂でしたね。しかも歌唱披露からものすごくパワーアップしていて、すこーんと飛んでくる高音がとても気持ちよかったです!曲自体もかっこいいので冒頭で一気に心掴まれました。欲を言えば、本編通してマイクも音源も音量上げてほしかった。これは爆音で浴びたいタイプの演目よ。

曲と曲名が一致しないので音源貼っていきます!

Advienne que pourra

Advienne que pourra

  • Fabien Incardona
  • フレンチポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

そしてそして噂のダンダリ!TLで毎日目にし続けたダンダリ。やっと私もダンダリ済になれました。(何が何でもダンダリって言いまくりたい)

突然「パンパパパパパーン」っていう軽い音とともに昭和歌謡が始まりそうなポップな色味の照明がメレアガンとモルガン様を照らし出した瞬間の面白さが半端なかったです。陽気に踊るヴィラン枠2人のかわいさ。これぞ仏ミュって感じがする(よく知らないけれども)様子のおかしさでテンションがぶち上がりました。伊礼さんととうこさんは何もかもが強強なので2人並んで歌ってるだけで強いのにこんなに楽しいシーンがあるなんて最高ですよね。

ダンスがとてもかわいいからミュオタとTikTok層が被ってたら流行りそうだよねって友人と話してけれど私も友人もTikTokは見ない。

この曲、仏版の音源だとアーサーとモルガン様で歌うらしいんですよ!?正直楽しすぎて歌詞を全く覚えていないのですが、こんな楽しい曲を歌う仲ではないよねあの姉弟

Mon combat (Tir nam beo)

Mon combat (Tir nam beo)

  • Zaho & Florent Mothe
  • フレンチポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

1幕前半はずっとメレアガンのターンって感じでとても楽しかったです。(その代わり1幕後半全く出てこなくなるの悲しすぎるのよ)意外だったのがソロ曲のUn nouveau départ。あんなに悪役路線まっしぐらだったのに「ここから気持ちを切り替えていこう!」みたいな爽やかなメッセージを爽やかな曲調で歌い始めたので驚きました。曲名も新たな出発っていう意味よね。メレアガン思ったよりもだいぶ前向きなのね!!ってなりました。

Un nouveau départ

Un nouveau départ

  • Fabien Incardona
  • フレンチポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

メレアガンという役は終盤にかけて激しくなっていく隈取のようなメイクとファルセットと駆使した高音が印象的。2幕にモルガン様と歌うÀ nos vœux sacrésではその2つの特徴がより際立っていて、頬まで伸びたアイメイクが涙のように見えるし、男性の曲では珍しい高さの音域をファルセットで出しているとなんだか泣き声のようにも聞こえて来ました。この場面を見ながら、メレアガンの特徴的なメイクと高音は彼の悲痛な叫びだったのかと思い至りました。特にモルガン様と一緒にいるとメレアガンがだんだん幼く見えてきたのも興味深かったです。彼は今作で明らかに1番マスキュリンで尊大だけれども、その心の弱さや脆さがどのキャラクターよりも明白に表されているのがたまらないなと思いました。

ロック歌唱寄りの作品とマスキュリンで尊大な役柄は全部伊礼さんに持ってこーいってなりました。私は伊礼トートが見たいって書き続けますよ。言霊!

A nos voeux sacrés

A nos voeux sacrés

  • Zaho & Fabien Incardona
  • フレンチポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

それから喧嘩デュエットコレクターとしては、グィネヴィアとメレアガンのデュエットNos corps à la dériveが収穫でした。

Nos corps à la dérive

Nos corps à la dérive

  • Camille Lou & Fabien Incardona
  • フレンチポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

安蘭モルガン

大抵の役は安蘭けいさんが演じると最高になる。モルガン様もまじで素敵だった。

父に化けて現れたユーサー王に母が襲われ、ショックで母が死んだためユーサー王の息子であるアーサーに復讐をするという役どころ。グィネヴィアに化けてアーサーを襲うというのは復讐の方法としてどうなの?と思うし(ユーサー王が最悪なのは大前提としてそのユーサー王と同じ手段を取ったら彼と同じレベルに落ちてしまう)、アーサーも特に良い思いをしてきたわけではないことを考えると、モルガン様に共感することができないのだけれど、とうこさんが演じるととにかく魅了されて、そのまま押し切られる。

今作は特にお話の筋や感情の動きが緻密に練られているというわけではなく、楽曲の連続で話を推し進めていく感じなので、禅さんや伊礼さんのように歌でねじ伏せたり、とうこさんのように舞台上を支配する力でねじ伏せたりできる役者さんが揃っていたのが良かったんですよね。

メレアガンにグィネヴィア誘拐の作戦を伝えるときに、モルガン様が「アーサーを殺す」って言いながら剣で人を突き刺す動きをしたあとに、剣に付いた血をサッと払うような動作をしていたのがめちゃくちゃかっこよかったのに笑いました。モルガン様何人を斬ってきたの!

 

浦井アーサー

派手なナンバーがメレアガンとモルガンに寄っていて、物語の展開的にもメレアガン&モルガンの復讐、グィネヴィア&ランスロットの恋愛関係が大きな動きになってくるなか、アーサーが王になるまでの内省的な物語を背負い主役として演じきっている浦井さんは流石だと感じました。歌い方もポップスっぽい曲に合ってて良かったです!

ラスト、アーサーは王として完成されるのだけれど、彼に対してそれがどんなものであれ大きな感情をぶつけていた人間たちがみんな消えた状態で騎士たちに囲まれる姿を見てなんだか寂しい気持ちになりました。王としてのアーサーは完成したけれど、1人の人間としてのアーサーは消えてしまった感じがして。

 

禅マーリン

たくさん歌う禅さんが見られたのいつぶり???大変歌が上手くて素晴らしかったです。どうか禅さんにたくさん歌う役をたくさんください(笑う男で全然歌唱パートなかったのがトラウマと化している)。

マーリンがユーサー王を変身させたがためにモルガンとアーサーの母は死に、モルガンが復讐の鬼になることになったのでもっとしっかり反省してほしいんですが。演じている禅さんのチャーミングさが滲み出るからなんだかんだ憎めなくて、アーサーが彼を頼りにするのもわかってしまうところもあり。いやマーリンはやっぱりもっとちゃんと反省してほしいです。勝手に妖精の国に帰るんじゃないよ!!!

 

小林ガウェイン

はじめましてだった小林くん。あまり歌わない役なのに存在感がすごいという評判を聞いていたので注目していたのですが、とても素敵でした。溢れ出る忠臣オーラ。どっしりと重心が地中深くにあるようで強そうに見えたし、立ち姿も常に美しかったです。あと目がすごい。強固な意志が目からびしびし感じられる。

殺陣における身体の動かし方もそれから剣の扱いもとても美しかった。剣を掲げるときに剣先が全くブレないんですよね。そこにガウェインの意志の強さが垣間見えて良いな〜と思いました。戦闘シーンでは剣をバトンのようにくるくる回していてどうなっているの???となりました。炭治郎を演じてらしたと知って、なるほどだから剣さばきがすごいのか!とめちゃくちゃ腑に落ちました。

特に1幕ラストの騎士たちのシーンがぐっときました。ランスロットとシンメトリーになって動くところ、もっくんも小林くんもマントさばきがとても上手くてかっこよかったです。グリブラ2.5次元の極意回を久しぶりに見たくなる。浦井さんもマント上手いです。

ガウェインはいつもアーサーの指示通りにしっかり動いているんだけれど、グィネヴィア救出の指示にだけはちょっと戸惑って躊躇するような姿勢が見えたのも良かったです。グィネヴィアの処遇についても、火刑にって進言したのもすごかったですね。

 

小南グィネヴィア&太田ランスロットも良かったんですけどね。小南さんの気品ももっくんのキラキラ有能騎士感も。作品の性質上もう少し歌で無理やりねじ伏せるタイプの人で見てみたいかな〜という感じはありました。特にグィネヴィアは音域も広くて難曲が揃っているのでポップスかロック歌唱に長けた人を持ってきてほしいかな。小南さんは多分クラシックな歌唱が得意だと思うので。

 

そんなこんなでとても楽しかったです〜!

帰りの電車の中から今日までダンダリ聴きまくってます。1度聴き始めると無限ループに陥るダンダリ。

 

高崎芸術劇場2階1列の見え方

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こんな感じでとても見やすいです。

151cmの私は手すりが若干舞台前方にかかるかかからないかくらいだったのですが、今回の観劇では特に気にならなかったです。演者が消えることまでありませんでした。

これでU25チケット2500円だったのは素敵すぎて!!高崎芸術劇場さんありがとうございました!!

台詞や歌詞はやや聴き取りにくく感じましたが、マイクや音源の音量の問題かもしれません。