Mind Palaceがない代わりに

ミュージカル観劇レポの保管庫です

【🇦🇹欧州観劇記1-旅行記⑪ウィーン→帰国編】クノールと機内食だらけ

この日は10日間に渡った欧州旅行の帰国日でした。

 

1/19

旅行中に寄るスーパーって楽しいよね

この日は特に予定を入れておらず、余裕があったので朝からウィーン中央駅(Wien Hauptbahnhof)に繰り出して、朝ご飯を食べつつお土産を探すことにしました。

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朝ごはんは「Heberer」というパン屋さんに入りました。私はピザ的なパンを食べて満腹になりました。

パンを食べた後はスーパーマーケットの「Insterspar」へ。

ここで面白かったのが、クノール(Knorr)の商品がズラーっと並んでいて、その中にはオーストリアやドイツなど欧州の伝統料理の素もあったこと!牛肉を用意すれば作れるグヤーシュの素もあったので自宅で食べる用に買いました。マンナーも公式ショップよりスーパーの方が安いです!

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後日こちらのグヤーシュを食べてみました!必須食材は牛肉だけなのですが、裏面におすすめの具材が他にも書いてあったのでそれを参考に母が作ってくれました。見た目は完全にトマトベースのシチューという感じなのですが、食べてみるとベースがパプリカなので「トマトかと思いきや違う!」と脳が大混乱になりました。日本ではなかなかパプリカベースの料理に出会わないので新鮮でした。とても美味しかったです!!近所のスーパーに売ってたらリピ買いしたいくらい!!

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ここでお水を買ったのですが、まさかの炭酸水でした。私は炭酸が苦手なのでショックでした😂「mild」は「炭酸がmild」の意です。もったいないので頑張って炭酸を抜きながら飲みましたが真水になることはありませんでした😂😂

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空港が市内から近い

ホテルに帰って荷物をまとめ、いよいよ日本に向けて出発です。ウィーン中央駅からウィーン国際空港(Flughafen Wien-Schwechat)まではレールジェット(Railjet)という直通列車に乗りました。市内から15分くらいで空港まで行けて快適でした。

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荷物置き場のすぐ横の席に座れたのも安心でした。座ったのは「静かにする用の車両」だったのでおしゃべりせずに空港まで行きました。

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空港散策でクノールに大興奮

空港に着いたらすぐに荷物を預けて、空港散策に繰り出しました。と言ってもウィーン国際空港はコンパクトですぐに一周できるサイズ感です。

まずはスーパー「BILLA CORSO」を物色。朝は見かけなかった東欧の郷土料理クノールが沢山あったので迷わず買い足しました。

私はポテトのグヤーシュ(ERDÄPFEL-GULASCH)とセルビア風のピラフ?(SERBISCHES REISFLEISCHf:id:yadokarinko:20240214021252j:image

こちらのポテトグヤーシュも食べてみました!思ったよりもスープが少なめでポテトをもりもり食べる料理という感じです。こちらもパプリカベースの優しい味でとても美味しかった!どちらのグヤーシュも香辛料がきついといったこともないのでお土産にもおすすめです!!ピラフはまだ食べられていないので早く食べたいです!

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友人はクノールのカイザーシュマーレンの素を買っていました!

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スーパーの横でシュニッツェルバーガーが売っていてあまりにも魅力的だったので食べました☺️ お肉がサクサクで美味しかったです!

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空港内のベンチに座って食べていると、ヴィーナスがイタリア旅行をしている愉快な広告を見つけました。

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ドバイ乗り継ぎ成田行き

帰りもエミレーツです。ここからは機内食の話くらいしかないです笑

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1食目は「チキンのきのこクリーム煮」。きのこは嫌いなのですがもう一品も確か苦手食材だったんですよね。ハッシュドポテトが美味しかったです。

2食目はチョコレート菓子

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ドバイでは行きと同様、飛行機から空港の建物までバスで輸送されました。現地時間の23:00頃で私はだいぶ眠かったのですが、車内のキッズたちがだいぶ元気で自由で見ているこちらも元気になりました。

次の搭乗まで2時間ほど時間があったもののドバイは物価が高すぎて何も買えず、ベンチに座って過ごしました。喉が渇いていたけど1本1400円くらいする水を買う気にはなれず、でもお腹も空いていたので口の中ぱっさぱさになりながら機内食でもらったクラッカーを食べました。

無事に搭乗したあと、私はすぐに寝てしまい知らなかったのですが、離陸まで1時間ほど遅延したそうです。私は気づいたら空の上でした。

1食目は「海老焼きそば」

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2食目は「チキンカツ」

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2食目は私たちの席に来るまでにビーフが売り切れてました。

 

そんなこんなで無事帰宅しました。

 

ここで今一度友人のブログを。いつも旅行のためにたくさん調べ物をしてくれて、私が巻き込まれる(巻き起こす?)トラブルにも動揺せず対応してくれて本当に頭が上がりません!明日からもよろしく💕

10月の鑑賞記録(エビータと5部と欧州旅行で頭がいっぱい)

いつのだよって話ですが昨年10月の鑑賞記録です😂

🎥 Evita (Turku, 1994)

『エビータ』インターナショナルツアー トゥルク公演

インターナショナルツアーの映像(プロショットぽいが謎)に行き当たったので。エヴァはKris Montgomery、チェはJames Sbano。情報を集めきれていないのだけれど、一応ハロルド・プリンス演出版なのかしら?映画のおかげで具体的なイメージが頭の中にある分、そぎ落とされて洗練されたシンプルな演出がとても楽しめました。

やっぱりエビータ好きだな~!!!!日本でも再演してほしいけれど正直なところ四季のバージョンは刺さらない気がしています。四季だとちょっとクリーンすぎる気がする。あのエヴァの強烈な野心とエゴと慈愛の入り混じった強さはもう少しアグレッシブな表現が許される場で見たいと思ってしまいます。

 

📺 ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風(2018-19)

ついに!見ましたよ!!!!めっちゃ楽しかったです。イタリア旅行の前に観るべきだろうということで一気見しました。ちゃっかり聖地巡礼もできてさらに作品愛が深くなりました(詳しくは旅行記に)。これを書いているのは11月なのですが、毎日護衛チーム(とNHKの大奥)のことばかり考えて過ごしています。全員幸せになってくれないと嫌。

母がアニメをリアタイしていたのをチラ見していてブチャラティに一目ぼれしていたし、彼の行く末だけは知っている状態で見たのですが、やっぱりかっこよすぎました。。。なんかでもあまりにもかっこよすぎて神々しすぎて(あと思ったよりも退場早くなかったからってのもある。高潔な人間に気持ちの整理が付かないまま死なれると傷がでかくなって好きになるじゃないですか)、結局見終わった今はミスタが好きです。母には「お前はジョルノを好きになる」と言われていたのですが。私何書いてんだろ。でもやっぱりシリーズ通して1番好きなのは徐倫です。

あとミュージカル化してほしいわけじゃないけれど、ミュージカル化配役妄想ははかどりました。私は絶対に星組でやってほしい。あのキラキラ革命家集団に任せるしかない。こっちゃんジョルノ・ひっとんトリッシュまでは完璧な配役なのですが、他の配役に苦戦しています。そもそもありちゃんも極美慎もジョルノ系統だからそこで渋滞しちゃうんですよ。あとナランチャナランチャはあーさを召喚するしかない。男性俳優での配役も考えたけれどあんまり上手くはまりませんでした。古川さんはアナスイ

これを書いている今は自分のスタンドが持てるならどんな名前でどんな能力がいいかを真剣に考えてます。Killer Queenが良かったのに使われているからな~。Manic MondayとかMaterial Girlとかかわいいのもいいし、ミュオタを生かしてThe MegaSIXとかHeaven On Their Mindsとかもありですよね。Dead Girl Walkingとかめっちゃ強そうだし、普通にDefying Gravityが能力として強そう。ミュオタとこの話したら楽しそう。

そんなこんなで全然作品の話をしていないのですが、ジョジョを見るとだいたいこんな感じになりますね。キャラクターたちに惹かれすぎてストーリーの話から脱線し続けてしまいます。今4部を飛ばしている状態なので(そもそも入りが6部だが)、本当は漫画で読みたかったけれどアニメで見ちゃおうかなと思います。

 

✈️ 欧州旅行(ローマ・フィレンツェ・ヴァチカン・ミラノ・ヴェネツィア・ウィーン)

📹 Heathers: The Musical (2022)

ずっと見たかったヘザースをまさか機内コンテンツで見られるとは!!!もうはちゃめちゃに楽しくて騒ぎ出したくなって大変でした。ありゃあ機内で見るもんじゃない!!劇場でヒューヒュー言いながら見るもんだ!

お話を知らなかったので展開には驚かされるばかりでした。Dead Girl Walkingがあんな状態で歌われる曲だとは知らなかった(歌詞を聴いてなかった😂)。ロックでハイキー連発な楽曲を歌いこなすキャスト陣も素晴らしかったです。ここのところ毎日のように家でDead Girl Walkingを歌ってます。Candy Storeも踊れるようになりたい。

それからJDのFreeze Your BrainとOur Love is Godも良かったです・・・。TLでお噂はかねがねだったJDにやっと出会えて嬉しい。Our Love is Godで恐ろしさと気持ち悪さと甘さがどろどろ押し寄せてくる1幕終わりに痺れました。フォロワーがJDを柿澤さんに演じてほしいって書いてるのを見て、高校生の役を?って半信半疑で見てたんですけど確かにやってほしいな〜と思いました。ただヴェロニカのハイトーンシャウトが似合う方があんまり思い浮かばなくて日本版配役妄想は捗らないです。

 

🎞️ Elvis (2022)

『エルヴィス』

こちらは見よう見ようと思いつつ気を逃していた作品。バズ・ラーマンの作る豪華絢爛な世界は好きだし、エルヴィスの輝きと熱狂する観客を描くのにもマッチしていて楽しかったけれど、感情が動くにはなんかもう一歩足りないな〜というところでした。私も期待しすぎちゃったかも。

私の中で『ボラプ』があまりも大きすぎて伝記映画はどうしても比べてしまうし、なかなかあのときの熱狂に匹敵する作品に出会えていない状況です・・・

エルヴィス(字幕版)

エルヴィス(字幕版)

  • オースティン・バトラー
Amazon

 

旅行記から美術館・博物館的に楽しんだ施設とミュージカル公演を抜き出してあります☟

 

⛪️ Basilica Papale di Santa Maria Maggiore

🎨 Gallerie degli Uffizi

⛪️ Basilica Papale di San Pietro

🎨 Vatican Museums

⛪️ Chiesa di Santa Maria della Vittoria

⛪️ Chiesa di Santa Maria delle Grazie

🎨 Museo del Cenacolo Vinciano: Leonardo's Last Supper Museum

🎭 The Phantom of the Opera Milano 10/14 M

ラミンファントム!!!

👑 Schloss Schönbrunn Grand Tour

🎨 Belvedere Museum Vienna (Upper Belvedere)

👑 Sisi Museum

👑 Hofmobiliendepot

🎨 Das ALBERTINA Museum Wien

🎭 Rebecca - Das Musical 10/18 S

ついに『レベッカ』を見られました!憧れのマーク・ザイベルト マキシムですよ!!

🎞️ Luca (2021)

『あの夏のルカ』

あんまり評判が良くなかったイメージなのですが、面白かったです。ルカが保身に走るシーンがすごい辛かったですね。。。完全にクィアリーディングさせることを想定してますよね。

全然クィアな人々を取り上げようとしないディズニーの保守的なところっていうのはやっぱり感じますし、苛立たしくも思うのですが、ひとつの作品として見ればこの作品は良かったと思います。

友人も横でこの作品を見ていて、2人とも見終わった後「これミュージカル化したら楽しそうじゃない?」ってはしゃぎました。ここでリプライズできるよね?とかここでこんな歌入れられるよねとか。

 

🎤 祝・日比谷野音 100 周年 日比谷ブロードウェイ with WOWOW 芳雄のミュー 10/22

ステージが見えなくてすごいストレスだった〜🙃

 

🎤 P.T.A.15th&10th Anniversary “Perfumeとあなた”ホールトゥワー2023 10/23

アイドル色が強かった頃の曲を連発してパフォーマンスしてたのが楽しかった!ぱのライブはいつ行っても笑いっぱなし😂

 

🎭 ミュージカル『ウィキッド』10/24 S

シュワルツさんの作るミュージカル曲は本当に最高!!!愛してる!!!

 

📹 Company: A Musical Comedy (2006)

大学で取ってるミュージカルの授業の課題で見ました。先月に見た2011年コンサート版の方が好みだけれど、アクターミュージシャンシップが取り入れられているのは面白かったです!

 

📺 何曜日に生まれたの(2023)

野島伸司作品は初めて見ました!ちょっとした会話が面白くて引き込まれました。すいの同級生たちは「みんな嫌!!」と思っちゃいましたが、すいの近くにいる人たちのことはかなり好きになりました。

雨宮くんのお母さんによる「ゲイ=美意識が高い」みたいな台詞があったのは気になりましたが、ゲイを攻撃はしないけれどステレオタイプからは解放されていない大人世代のリアリティがあったとも言えるような感じで、どう受け止めるか悩ましかったです。「ゲイであること」が「トリック」的に使われている節もちょっとあります。ただ民放のドラマでセクマイが出てくるのは良いことだと思います。

 

🎭 音楽座ミュージカル『シャボン玉とんだ宇宙までとんだ』10/28 M

初めての音楽座でした!

 

🌟🌟🌟

Dead Girl Walking - Heathers: The Musical

元々内容も知らないのにこの曲だけは気に入って聞いていたんですけど(歌詞もろくに聴いていなかった)、機内コンテンツのおかげでどういう状況で歌われているかを知ることができてより一層好きになってしまいました。人前で歌いにくいことこの上ないですが、カラオケにももちろん入っていないし歌う機会はないですね笑

Dead Girl Walking

Dead Girl Walking

  • Barrett Wilbert Weed & Ryan McCartan
  • ミュージカル
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

Candy Store - Heathers: The Musical

これは歌って踊れるようになりたくなってしまいました!!!!楽しすぎる。

Candy Store

Candy Store

  • provided courtesy of iTunes

 

Waltz for Eva and Che - Evita

卒論のためにエンドレスリピートで聴いていましたがそれでも飽きない。旅行直前まで中間発表の準備をしてたから、旅程前半はエビータ楽曲ばかり口ずさんでいました。

Waltz For Eva and Che

Waltz For Eva and Che

  • provided courtesy of iTunes

 

Wig in a Box - Hedwig and the Angry Inch

心が沈んでいる日はだいたいヘドウィグを聴きます。

Wig In a Box

Wig In a Box

  • provided courtesy of iTunes

 

Company - Company

先月から『カンパニー』にはまっているところに、学校でちょうど『カンパニー』についてのレポート課題も出て2か月連続で『カンパニー』月間になりました。梅芸辺り、だいもん主演で女性ボビー版やってほしいけどそんなん見たら私の心が持たない。

Company

Company

  • Rosalie Craig & The 2018 London Cast of Company
  • サウンドトラック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

somlからの君夢で情緒不安定 海宝直人コンサート『ATTENTION PLEASE!2』2/10 S セトリ&感想&レポ

@シアタークリエ

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アテプリ見納めでした!ヨーロッパ航路楽しすぎて見納めなのが耐えられません。

セットリスト

ゲスト: 田代万里生

ヨーロッパ航路

第1部

  1. Live in Living Color - Catch Me If You Can(全員)
  2. ノートルダムの鐘』マッシュアップメドレー: 世界の頂上で→奇跡もとめて(Ema+村井→全員)
  3. エメラルドシティ -『ウィキッド』(クルー)
  4. 魔法使いと私 -『ウィキッド
  5. 人生を踊り明かせ -『ウィキッド』(大音→田中→海宝→全員)
  6. バタフライ -『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』(田代)
  7. 君の夢の中で -『フランケンシュタイン』🇨🇭
  8. Tomorrow - Annie(全員)
  9. You Can't Stop the Beat - Hairspray(全員)
  10. 陽ざしの中へ -『ノートルダムの鐘』🇫🇷
  11. Light - Next to Normal(全員)

 

第2部

  1. Marion Montgomery「That's Life
  2. 二人の男 -『マタ・ハリ』(田代ラドゥー&海宝アルマン)
  3. 田代万里生「愛のことば 〜ベートーヴェン第九〜
  4. (肉声オペラ歌唱)『カルメン』より
  5. Nessun dorma - Turandot(田中&海宝)🇮🇹
  6. 右から2番目の星 -『ピーター・パン』
  7. Session 8 (Higitus Figitus→Bibbidi-Bobbidi-Boo→Supercalifragilisticexpialidocious→Hi-Diddle-Dee-Dee→Following the Leader→Zip-a-Dee-Doo-Dah→The Dwarfs' Yodel Song (The Silly Song)→Hakuna Matata→Mickey Mouse March - On the Record(クルー)
  8. まだ見ぬ世界へ -『リトル・マーメイド』
  9. Final B - 『RENT』
  10. ベートーヴェンデイ -『君はいい人、チャーリー・ブラウン

アンコール. December 1963 (Oh, What a Night)  -『ジャージー・ボーイズ

 

感想&レポ

第1部

これまでの記事でレギュラーパートの感想はほぼ書き尽くしたので、ゲスト&航路別中心で書いていきます。配信があったからかわかりませんか、この日の海宝先生は眉毛に力が入っていてなんか覇気が強めでした。首の動きは少なめ。

 

今回は「君の夢の中でを聴けるのか」っていうことばかり考えながらクリエに行きました。ヨーロッパ航路初日にTwitterで君夢情報を掴んだ時にはとんでもなく嬉しかったです!というのも行くか迷って行かなかった市川のコンサートで海宝さんが君夢を歌ったと聴いて悔しくて悔しくて行かなかった自分をすごい恨んでたんですよ!ついに海宝アンリの君夢を聴けて恨みから解放されました!ありがとうアテプリ!!

 

バタフライ -『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』

君夢に備えて身構えていたら、突如somlのメロディが流れてきて予期せぬ方向から情緒をめった打ちにされました。イントロ聴いた瞬間全身が強張って万里生アルばりの「待って!!!!」が脳内を駆け巡りました。突然のsomlは心臓に悪い。"これが全て" が来たら全てが決壊するところでしたので バタフライ が始まって少しホッとしました。でもそれも束の間、この日の万里生さんの "バタフライ" はいつも以上の声量と音圧、勢いが相まって「アルヴィンの "バタフライ" 」にしか見えなくて聴こえなくて、そう感じてしまったら最後2021年somlの記憶の蓋が崩壊して心がいっぱいいっぱいになりました。

「君の羽 き〜〜〜〜みは蝶」で森さんの横に立って思いっきり伸ばしていたのが気持ちよかったなのと最後の方で手を広げながら階段を登るときに指先をぴらぴらさせていたのがとっても可愛かったです。

昨年末に韓国でsomlを3ペア見てきて、somを見たい欲が少しは満たされたと思ってましたが、久しぶりに日本語で聴くとさらに気持ちが大きくなっていたことを感じさせられました。ひらまりsoml、ずっと待ってます。

今日やたら声量と圧が凄かったのは海宝さんの歌声に引っ張られてなのでしょうかね。海宝さんにしろ万里生さんにしろ歌声がクリエのキャパをオーバーしてますね。皮膚がビリビリするような音圧、最高です。

 

君の夢の中で -『フランケンシュタイン

突然のsomlで完全に情緒がやられている中、君夢のイントロが始まり、軍服姿の海宝アンリが上手から出てきて頭がパンクしました。君夢の美しい前奏はいつ聴いても私の心をめちゃくちゃにしますし、海宝さんの表情がもう完璧にアンリで・・・。

海宝さんの歌う君夢は頭の中で何十回もシミュレーションしていて「ここの部分をこういう風に押し出すはず」とか「ここでこういう感情を乗せてくる気がする」とかたくさん想像して脳内再生してたわけですが、頭の中の君夢とは全く違うものが目の前にはあって衝撃でした。

柔らかくて優しい声色に始まって後半は明るくキラキラした音色でいくかと勝手に想像していましたが、実際はもっと太い声で男性的で軍人らしさがあって、ヒーローボイスからは離れた人間的な影や暗さも含まれた歌声でした。内省的な要素はほとんどなくて(「恋をした」のところにさえ)、全てのフレーズがビクターにぶつけるためのものだったのも意外。ビクターがいるであろう方向を見て目を潤ませていたりもしたので「そこにいるビクターはどんなビクターなの?!」と知りたくてたまらなくなりました。本役を通っていないとは思えないほどあまりにもアンリで、これから目の前にいるアンリが死ぬんだと思って苦しくなりました。よく考えたら君夢を生で聴くのは初めてだったかも。本公演を見てたオタクたち、毎日アンリに死なれてどうやって生きてたんですか。私はこの1曲でもうだめでした。爆沸きしながらニコニコで聴くつもりで行ったのに、こんなに心にダメージを負って帰ることになるとは。

もちろん歌声は圧倒的で最後の「生きよう~!!!!」の圧なんかとんでもなかったです。というか最初から最後まですごい圧でした。あれを受けて1人残されるビクターやばいですね。後悔なんて微塵も見せないし、完全に覚悟が決まっているあんな君夢を押し付けられて死なれるビクター・・・。

海宝さんがフランケンに出るならビクターがいい!と思っていたけれど、君夢を聴いてしまうとアンリもありすぎますね。いやでも、生まれたての怪物に「アンリ!アンリ!」って話しかけるけど怪物の様子に苛立って怒り出す海宝ビクターは見えるし "偉大なる生命創造の~" も見えるんですよね。困ったな。

ちなみに君夢で心に負ったダメージがでかすぎて、このあと着替えて出てきた機長も転生したアンリとしてしか認識できず「なんで死んだんだよ!!!!」「今は楽しそうで良かった!!!」「でもなんで死ぬんだよ!!!」ってなりながら見る羽目になりました。ミュ俳優の皆様にはばんばん君夢を歌ってもらいたいけれどセトリの中盤はひかえてもらいたいわ!!後に響きます笑笑笑 Lightで後ろからピンスポ当てられてるのも「処刑台じゃん無理😫」ってなっちゃいました。

 

停電中
大音「みなさんのおかげでエモい雰囲気に」
海宝「エモい!若い人が言うエモいね!さらにエモくしていきます」
海宝先生が普段は「エモい」という言葉を使わないんだな〜というのが伝わってきてツボでした。
菅谷「機長、そのライトはどうしたんですか?」
海宝「これねペンライトの上を取ったやつ。皆さんも非常時には懐中電灯として使えますので。こうして色も変えられる懐中電灯です。一家に一つと言わず、一人一個お求めください」

 

ペンラ講座

海宝「ない人はなんでもいいから振りましょうか。例えば首」
首をペンライトの動きに合わせて動かす村井さん
海宝「例えば、指」
菅谷「かわいいんじゃない??」
海宝「例えば、眼球」
眼球を左右に動かす菅谷さん&村井さん
海宝「次は縦に振ってみましょうか。首は?」村井さん、トーントントンのリズムで首を前後に振る
海宝「次は回してみましょう。首だと?」
村井「チャンスですよ」
一同「なんの?」
村井「首をほぐす」

 

煽り
海宝「お前たち行かんのかい!」
ちょっと弱め
海宝「まだ少し照れがあるかな🤗」
菅谷「ここは私たちが見本を見せましょう」
海宝「クルーたち、行けんのかい!」
クルー一同「うおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
海宝「シアタークリエ!いけんのかい!!!」
頑張る客席
海宝「配信の人たち、いけんのかい!!」
シーン
海宝「うん、なんか聞こえた気がするかも」

 

陽ざしの中へ -『ノートルダムの鐘』

この曲だって大好きで全ての神経を研ぎ澄ませて浴びたいのに海アンリの打撃がデカすぎて満身創痍のまま聴く羽目になりました。1回休憩を挟ませてほしい😂

声もカジモド仕様に近づけてたし「朝 川沿いを散歩しようか」で階段の上でバランスをとるようにして歩いていたのも最高!!ビバ!ヨーロッパ航路!!

 

第2部

海宝「皆さまの早く呼んでほしいという圧も感じますしね、ここでゲストをお呼びします。田代万里生さん!!(デカボイス)」
田代「田代万里生で〜す!!!(スーパーデカボイス)」
長めの拍手
海宝「ほらもう拍手が鳴り止みませんよ」

 

共通点の話
田代「ねえ、なんで呼んでくれたの?
海宝「そりゃもう『アナスタシア』で同じ役を演じたので!」

田代「ゲストで呼ばれると相手の出演作品とかを調べて共通点を探すんだけど、海宝くんとの共通点は全然なかった!普通、同じ作品に違う時期に出てたり、入れ替わりになってたりとかあるけどそれもなかった!僕はレミゼサイゴンも出てないし、四季も入ってないし。」
海宝「でもたくさんの作品に出てらっしゃいますよね」
田代「海宝くんの出てない作品で頑張ってます😄」
海宝「いやいやいや」
田代「海宝くんは3人兄弟だけど、僕は一人っ子だし。でも1つだけ共通点見つけた!すごい普通のやつだけど」
海宝「おお!」
田代「A型!!!」
海宝「お揃い!!!!」


図々しさの話
田代「海宝くん、なんでもできるよね?」
海宝「いや、そんなことないです。人前も苦手ですし」
田代「でも子役のころからやってるし」
海宝「役に入っちゃえばね、大丈夫なんですけど。人前で話すのとかは・・・」
田代「えーでも今日は全然喋れてるし、兄弟がいると喋れそうな感じあるけど」
海宝「いやいや一人っ子の方が案外図々しくいけたりするんですよ!!
この話の流れだと万里生=一人っ子=図々しいになっちゃうけど大丈夫そう?って笑っちゃいました😂😂😂
海宝「最近はある程度の図々しさは必要だなとは思ってて」
田代「オーケストラの中から飛び出るように歌ったりするのに図々しさは必要だよね。図々しくないと殻も破れないし!」
海宝「歳をとるにつれ図々しくなれるようになってきました」
田代「今日もいい感じに図々しいよ😁👍」

 

リサーチの鬼同士
海宝「万里生さんこそ、お母様がピアノの先生でお父様がオペラ歌手で、ピアノも弾けますし、他の楽器もたくさんできるんですよね」
田代「うん。でも海宝くんも楽器演奏するでしょ?」
海宝「僕は最近になってから必死になってやってます笑」

海宝「オペラからミュージカルにってことですけど難しかったことはあります?」
田代「オペラはビートがなくてアコースティックな演奏の中、肉声で歌う。ヨーロッパのミュージカルだとそういうビートがないものもあるけれど、ブロードウェイミュージカルはビートがあるでしょ。ビート・英語・ダンス、全部苦手!!

この2人の組み合わせだと、両方とも綿密にリサーチしてくる派なので調べてきた情報の出し合いバトルみたいになるのが面白いですね😂


出会いの話
田代「初めて会ったときのこと覚えてる?
海宝「おぼえてない!」
田代「『マルグリット』で初めてミュージカルに出たときに、海宝くんを小さいときから見てた劇団四季出身のtekkanさんとか鈴木結加里さんとかも出てて、ご飯を食べてるところに海宝くんも呼ばれて来たんだよ!」
海宝「行ったのか~」
田代「そこで出会った。真理恵ちゃんもその場にいたんだよ。この話tekkanさんにもしたけど覚えてなかった。僕しか覚えてない! tekkanさんも配信で見てくれてるそうですよ」
2人で配信カメラに向かって「tekkanさ~ん」とお手振り

海宝「『マルグリット』を見たのは覚えるんですけど。すごい声の方が出ているって思ったのも。ピアノも弾いてらっしゃいましたよね?」
田代「ピアニストの役だったからオーディションもピアノのオーディションからだった。でもそんな初舞台の新人が50公演も務められるかわからなかったんだろうね。アンダーでベテランでピアノも弾けるtekkanさんが入っていてくれて、僕があああ(心臓を押さえながら)ってなったときにはtekkanさんに助けてもらってた」
海宝「じゃあ、恩人が共通点ですね
田代「そうだね! ちょうど初舞台の日も2月10日だった!!!ミュージカルデビュー15周年!!
海宝「そんな貴重な日にありがとうございます」
田代「海宝くんはデビュー何年目?
海宝「あとちょっとで30周年になります
田代「失礼しました(お辞儀)半分以下だ!!」
海宝「いやいや、子役のときはそんなのカウントに入れないですからね~」

 

ここら辺かどっかでチャイムが鳴ったんですけど、海宝さんが手でシュって払って無視してました😂 あと晴香ちゃんにも言ってたけど万里生さんにも「もっと前に出てください」って言ってて笑っちゃった。


『アナスタシア』の思い出
田代「『アナスタシア』で同じ役だったのにあんまり話せなかったんだよね。海宝くんは2役だったから、稽古中もずっと出ずっぱりで。僕は堂珍くんと一緒にいた。」
海宝「でも僕、万里生さんが場当たりの時撮ってくれたどこにも出せない動画がすごい思い出になってるんです。Rumor(A Rumor in St. Petersburg)の!」
突然階段に上って田代「最後のところどんなだったっけ!?」
海宝「🎵ちゃんちゃんちゃ〜ん」(歌う)
田代「そうだそうだ。(2人でメロディを口ずさみながら)グレブがこうやって出てくるんですけど、僕が動画を撮りながら出て行った」
海宝「僕たちは何も知らなかったんですよ。あれは禅さんのときでしたよね?」
田代「そうそう」
海宝「それで振り返ったら(後ろを向いて🤗 のポーズ)撮られてて!あれ僕すごいいい表情してますよね笑笑 あの動画が宝物です」

 

美容の話
堀川「私ミュージカル好き芸人でして、色んな作品を見せてもらってるんですけど」
田代「どんな作品?😄
堀川「『エリザベート』とか『マリー・アントワネット』とか。どうして10年前から見た目が変わらないんですか?
田代「変わらない?今年で40歳!!!!」
海宝「ブログでお顔に鍼を打っている写真をあげていたじゃないですか。お肌がとぅるんとぅるんでした
田代「お二人もとぅるんとぅるんですけどね」
堀川「私のは汗です」
田代「僕も代謝がいいからってのはあるかも。だから背中とか結構綺麗!
海宝「じゃあ、いつかその綺麗なお背中が見られる作品に出ていただいて

 

衝撃の二人の男

海宝「1部のソロでは『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』(言い慣れてなさそう)からバタフライという曲を歌っていただきました。僕、初めて聴かせてもらって、いい曲ですね。デュエットは『マタ・ハリ』という作品から(客席から悲鳴)"二人の男" を」
田代「今回は海宝くんからリクエスしていただいて」
海宝「万里生さんとのデュエットは何にしようと、出演作も見ながらスタッフさんと考えていた時に "二人の男" はどうですかという話になりまして。男性同士のデュエットもなかなかないですが、いい曲があったので」

田代「このラドゥーという役を見てくださって、グレブのオーディションを受けませんかというお話が来たんですよ。それで共演できた」
海宝「出てくださっておりがとうございます
田代「軍人で上司的なポジションで狂気に落ちていくところも似ているからかな。ラドゥーの方が変態だけど笑」

万里生先生による "二人の男" のシチュエーション解説「それでアルマンの服に沁みついたマタハリの匂いを嗅いで、気が付くんですよ」
海宝「妖艶な香りがね」
田代「今日も嗅ぎますよ
海宝「お願いします

海宝さんのスーツの襟を掴み、顔を近づけて、鼻にマイクを当てながら「すぅーーーーー」と息を吸い込む万里生先生に客席からは笑いが。息を吐き出して襟から手を離すとイントロが流れ出して、私にはその「間」が面白かったです。

万里生先生のブログの文面の感じから「これは二人の男あるぞ?」とは思っていましたが、実際に来るとは!笑っちゃいました!!「全国の『マタ・ハリ』ゾンビの皆様、おめでとうございます🎊」と心の中で祝杯をあげました。

万里生ラドゥーと海宝アルマンの二人の男は声量音圧モンスター同士のぶつかり合いになるので巨獣の闘いを見ているような感覚になりました。万里生さんは本公演のときよりも低音の圧が増していて(グレブ効果なのか?)肋骨が音圧でビリビリしました。海宝アルマンは万里生ラドゥーの言葉を全部真っ向から受け止めて、すごく険しい顔で反論していて、アンリに続いて「軍人っぽいな」と思いました。ラドゥーだけでなくアルマンもマスキュリンになると『マタ・ハリ』という作品の解釈の幅が広がって楽しくなってきそうですよね!

田代「アルマンやってたでしょ笑」
海宝「すごい熱量だったのでそれに乗っかって。嗅がれましたし!」
田代「いい匂いでした😄」

 

愛のことば 〜ベートーヴェン第九〜

海宝「僕もつい最近まで『ベートーヴェン』という作品に出演していて!」
田代「だから選んだんだよ!!」

こちらは『Op.110ベートーヴェン「不滅の恋人」への手紙』という作品に出演したことをきっかけに、万里生さんがベートーヴェンの第九を「超スローバラード」にして不滅の恋人をイメージした歌詞を乗せた1曲。ちゃんと聴いたのは初めてだったのですが、昨年末に『ベートーヴェン』で感じた「替え歌感」もなく、また同作ではイマイチわからなかった「不滅の恋人」への愛というのも豊かに伝わってくるな〜というのが率直な感想でした。

海宝「万里生さん、抜け感のある歌声も素敵ですよね」

 

Come From Awayの話
海宝「万里生さんには稽古でお忙しい中来ていただいて」
田代「僕、今日はトランジットなんですよ。『カム フロム アウェイ』の稽古場からこちらに来て。向こうは濱田めぐみさんが機長で」
海宝「本当に濃ゆいメンバーが集まってますけど稽古場はどんな感じですか?」
田代「カオス!!!
海宝「笑笑」
田代「みんな思ったことをそのまま言う」
海宝「クリエイティブなお稽古場なんですね!」

海宝「この近くの劇場でやるんですよね」
田代「はい!日生劇場で。1幕もの100分でサクッと見れます!」
海宝「なん役演じるんですか?」
田代「なん役やるんだろう・・・名前が付いてる役は3役かな。12人で100役を演じ分けるので、名前のない役も入れたらもっとですね」
海宝「群像劇でね。すごく気になってます」
田代「絶対好きだよ!だって(海宝くんは)オタクだから

同業者にミュオタ判定される海宝先生😂

それにしてもこの日は『イリュージョニスト』(梅田芸術劇場主催だけど海宝さん主演)の解禁があったのにその話は全くせず、『カム フロム アウェイ』(ホリプロ主催)の宣伝がもりもりで笑いました。

 

チャレンジ企画

ヨーロッパ航路のチャレンジ企画はオペラ!

オペラ歌手の田中さんが有識者として出てきて解説がありました。

田中「海宝さんとは朝ドラの『エール』で共演して、そのときは『ラ・ボエーム』の一場面を一緒に歌いました。オペラというと敷居が高く感じるかもしれないけれど、オペラが貴族のものだったのはバロック時代とかすごく古い時代で、モーツァルトが活躍した時代、例えば『フィガロの結婚』は舞台は貴族のお屋敷だけれど平民が女好きの貴族を懲らしめる話ですし、『ドン・ジョバンニ』も女好きの男をみんなで懲らしめる話」
堀川「懲らしめる話が多めなんですかね」
田中「ドン・ジョバンニなんて最後には地獄に堕ちてしまいます」
着替えてきた海宝さん「🎵ドン・ジョバンニ〜(デカボイス)
田中「すごい」
海宝「ダ・ポンテを演じていたものですからドン・ジョバンニを歌ってみました」

田中「オペラでは演者もオーケストラもマイクなしでパフォーマンスするので、初めて行くホールではホールの音の響き方を確認して仲良くなってから舞台に立ちます。今日はシアタークリエと仲良くなってみたいと思います(マイクなしで『カルメン』の一節)」

海宝「ロンドンで出演したのが、3つのオペラをポップス調にアレンジした作品で、僕は『トゥーランドット』のカラフという役を演じました。その作品では誰も寝てはならぬという曲をデュエット形式で歌って、歌い上げはなかったのですが今回は歌い上げにも挑戦します」
田中「先ほど歌ったらした田代万里生さんは大学の先輩なんですよ」
海宝「本当に恐れ多いですが、恐れ多くも歌わせていただきます」

海宝さんは高い音でもしばらく真っ直ぐ伸ばしてからビブラートをかけるので誰も寝てはならぬの猛烈な歌い上げもドカーンと飛んでてきて私はとても好きでした。ただ割といつもの海宝さんでは?という感じもありましたね。何をもってオペラ歌唱とするのか私にはわからないので。いつだって歌がわけわからんレベルで上手いのが海宝さんですね。

堀川「万里生さんも袖でずっと聴いてましたよ
水を飲みながら海宝「はずかしい」
堀川「難しかったところはありますか?」
海宝「イタリア語の文法が難しかったです。英語だったら未来を表すときにはとりあえずwillを付けとけばいいみたいなところありますけど、イタリア語は動詞自体が活用して、過去形も2種類くらいあるし」
田中「たしかに。活用形を一回覚えちゃえばどんどん応用できますけどね〜」
フランス語もこれです。私は活用形が覚えられなくてドロップアウトしました。それにしても1曲歌うためにイタリア語の文法まで学ぼうとしている先生すごいです。

海宝「さて次に行く前に私はちょっと着替えを(と言いながらタイを解く)」
田中「ここのお着換えいいですよね〜」

 

ディズニーメドレーも今回で聴き納めだと思うと悲しかったです😭😭😭 私は完全に菅谷さんとEmaさんの虜です。2人ともビジュのディズニーみが強くて好きだし、系統が違う歌声でそれぞれめっちゃ上手くて最高!!!海宝さんのミッキーみに注目しがちだけれのクルーの方々全体的にディズニー感高めですよね。

 

そして何度でも書きます!今回のベートーヴェンデイの音源をください!!!!

 

 

【アテプリ2】

 

【🇦🇹欧州観劇記1-旅行記⑩ウィーン編】エリザとM!のゆかりの地を巡る旅/「運命の絵」の再来/『レベッカ』観劇

ウィーン2日目の旅行記です。この日はミュージカルゆかりの地を巡って最後には『レベッカ』を観劇するという盛りだくさんの1日でした。

前日の旅行記はこちら☟

 

1/18

ネットの情報にはご注意を/ウィーンで韓国のチケットを取る

この日は友人が作ってくれた行程表に「5:30 起床」と書かれているのを見て思わず「シシィかいな」と突っ込んでしまったハードスケジュールの日でした(シシィは5時にたたき起こされてましたね)。予定よりは少し長く寝て、7:45頃にホテルを出発しました。向かった先はプラーター公園(Der Wiener Prater)大観覧車(Wiener Riesenrad)。ウィーン版『エリザベート』の「あなたが側にいれば(Nichts ist schwer)」に登場するというあれです。私はウィーン版を全編は見られていないんですけど・・・。プラーター公園は『モーツァルト!』にも出てきますね。

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ネットの情報では朝の9:00から動いているとのことだったので、オープン時間をめがけて出発。少し早く最寄り駅の「Praterstern」に到着して、駅中の「Felber」というパン屋さんで朝ごはんを食べました。

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私は砂糖がまぶされたパンを選びました。ザクザク食感で美味しかったです。そうそう、イタリアでも思ったのですがウィーンのパン屋さんもしょっぱい系のパンが少ないんですね。サンドウィッチ的なものはあるのですが、ハムや野菜が挟まっている分結構お値段がかわいくなくて。日本のパン屋さんのお惣菜パンが恋しくなりました。

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この日はお天気は良かったのですが本当に寒くて、私は持って行ったウルトラライトダウンを初めて使いました。朝のプラーター公園には誰もいません。それにしてもプラーター公園が遊園地だと思っていなかったので驚きました!!!しかも敷地面積も大きいかなりちゃんとした遊園地です。

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公園にはシシィとフランツのイラストのついたワゴンがありました。シシィが風船ガムを食べてる。

この日の朝9:00から12月に韓国で観劇する『ダディ・ロング・レッグズ』のチケットが発売されるとのことだったので、観覧車の前のベンチでチケットを取りました。無事に購入できて、観覧車の入口に近づくとまさかの10:00オープンと判明!9:00から動いているのはオンシーズンのみのようでした笑笑笑 海外旅行あるあるですね。

スケジュールを確認したところ、あとで戻ってこられそうだったので、ひとまずウィーン中心部へと戻って観光をすることにしました。

 

ウィーンミュージカルゆかりの地を巡る

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まずはシュテファン大聖堂(Stephansdom)に。ここはモーツァルトとコンスタンツェの婚礼とモーツァルトの葬式が行われた場所だそうです。ここはウィーンパスが使えなかったので、無料公開の場所から見学しました。

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次は歩いて移動してホーフブルク宮殿(Hofburg)に行きました。ここはハプスブルク家のレジデンスでマリー・アントワネットの出身地だとか。

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お目当ては宮殿の中にあるシシィ博物館(Sisi Museum)です。

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シェーンブルン宮殿に続きこちらも撮影禁止でした。こじんまりした規模で、シシィの使っていた身の回りの品々や手紙、写真、移動に使った列車の客室を再現した部屋などがありました。ドレスや有名な肖像画も飾られていました。ショップでシシィのブックマーカーを買いました。友人はフランツもセットで。宮殿の前で写真を撮りました。

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お次は宮殿の建物内にあるアウグスティーナ教会(Augustinerkirche)へ。 こちらはシシィとフランツの婚礼が行われた教会です。入口がわかりにくいので注意です。イタリアで見てきた教会のような仰々しい装飾はなく、シュテファン大聖堂に比べても控えめな印象だったので意外でした。観光客もほとんどいなくて友人と貸切状態になることもありました。

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続いて訪れたのはカプツィーナー納骨堂(Kapuzinergruft)

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マークがちょっとかわいいです。

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ここにはハプスブルク家の棺がずらーっと納められていて、「メキシコ皇帝マクシミリアン フランツの弟 革命で銃殺」のマクシミリアンの棺にはメキシコ国旗が備えられていました。

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そしてこちらが田代万里生先生が2時間佇んでいたという、シシィ、フランツ、ルドルフの棺のある部屋です。

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お次はモーツァルトハウス(Mozarthaus Vienna)へと思ったのですがまさかの休館日でした。

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この辺りの施設は全て徒歩圏内でウィーンの街並みを見ながら移動できて楽しかったです。馬車も見かけました。

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伏線回収のカイザーシュマーレン

時間ができたのでどこかでカイザーシュマーレン(Kaiserschmarren)を食べたいという話に。フランツの好物だったというオーストリアのスイーツを食べられるお店はないかと検索してみると、なんと前日に相席した奥様に薦められた「カフェ セントラル(Café Central)」で食べられるという情報をキャッチ。現在地からも近かったので早速行ってみることにしました。

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列ができていましたが進みも早かったのでそんなに並ばずに入店できました。内装はこんな感じで美しかったです。

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友人はホットチョコレート、私はウィンナコーヒー(Vienna coffee)を頼み、カイザーシュマーレンは2人で1つにしてシェアしました。ウィンナコーヒーってなんなんだろうと思いながら生きてきて、このカフェのメニューでアルファベット表記を見て初めて「ウィーン風」を意味していたことに気づき、アハ体験でした。

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カイザーシュマーレンは崩したスポンジケーキにプラムのジャムをかけて食べる形。とても美味しかったです!量がすごく多かったので2人でシェアでちょうど良かったです!!

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店内にはシシィとフランツの肖像画もありました。

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大観覧車リベンジ

お腹も満たされたところでプラーター公園に戻って大観覧車へ。

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乗り場の前には展示室があってここにもシシィとフランツが。

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ゴンドラは大きめで4組くらいで一緒に1つのゴンドラに乗ります。

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進みはゆっくり。他のゴンドラが乗り降りしている間は回転が止まります。


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上から見るとプラーター公園はたくさんアトラクションがある広い遊園地だということがわかりました。こういう遊園地って言ったことがないので次にウィーンに来ることがあったら半日くらいかけて遊んでみたいな〜なんて思ったのですが、フリーパス的なものがないらしく、それはちょっとなという感じ。

遠くに信じられない高さの回転ブランコが見えて震えました。ウィーン再演版『モーツァルト!』のWir zwei zusammenでヴォルフガングとコンスタンツェが乗ってたのはこれかもしれませんね。

 

さまざまな年代のフランツ

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続いては地下鉄で移動して王宮家具博物館(Hofmobiliendepot)へ。ここにはシシィとフランツの肖像画がたくさんあるということで訪れました。

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見てください、この3連フランツ!!!各年代のフランツが並んでいる様子にフランツ贔屓の友人大興奮です!

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出口付近にはじじフランツも。

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ここは写真撮影が可能な上にあんまり人がいないので写真撮り放題です。私は絵画が好きで装飾品にはあんまり惹かれないのですが、ここはとにかく肖像画が充実していたので楽しかったです。

 

フランツ像に見守られながら『レベッカ』のチケ取り

この日の晩はミュージカル『レベッカ』を観劇する予定になっており、当日発売の学生席をオンラインで購入する必要がありました。その前にホーフブルク宮殿の王宮庭園にあるフランツ像を見たいということで移動します。

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移動途中に通りかかったフォルクスガルテン(Volksgarten)シシィの像ということで探したのですがなかなか見つからない!地図を片手にうろうろすること10数分。庭園の奥まった一角で見つけました。遠い!

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このシシィの像の前に広がる芝生で人がお昼寝をしていたのに驚きました。日本ではこの寒さの外で寝る人はなかなかいないのでびっくりしました。

王宮庭園(Burggarten)に入ると、モーツァルトの像がありました。有名な肖像画と顔つきのイメージがだいぶ違ったのでなんだか不思議な感じでした。

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そして見つけました!フランツの像!曇り空も相まって「夜のボート」感がすごい。

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私たちはフランツの像のすぐそばにあるベンチに座って『レベッカ』のチケットを取ることにしました。寒かったですがお店を探す時間的な余裕も体力もなかったので。ベンチに座ってチケットサイトの会員登録をしていると、友人の携帯の充電が危うくなってきたのですが、モバイルバッテリーをホテルに置いてきてしまったことに気が付きます。私のを貸そうとしたのですがコードがタイプCとライトニングで異なり、貸せないことが判明。とりあえずなんとかチケットを購入し、開演までの間に友人はホテルにバッテリーを取りに行く運びとなりました。

 

惹かれ合うシニャックと私

友人がホテルに戻っている間、私はどこか美術館に行くことにしました(同級生に言うと驚かれるのですが、私たちは海外旅行中に普通に別行動をします)。開演前に『レベッカ』が上演されるライムント劇場前でランデブーです。

美術館を見られる時間は1時間程度。近くの美術館を調べてアルベルティーナ(Albertinaplatz)レオポルド美術館(Leopold Museum)のどちらかにしようと考えました。前者は印象派以降の近代美術、後者はオーストリア出身の画家の作品が中心ということで迷いましたが、悩んでいる時間も勿体ないので前を一度通りかかっていて場所の検討が付いていたアルベルティーナに飛び込むことにしました。信号待ちをしているときにアルベルティーナについて調べたら「目玉になるような作品はあまりない」と書かれているのを見つけてしまい、選択を誤ったか?とも思ったのですが、ウィーンパスを片手にとにかく飛び込みました。

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よく調べていませんでしたが今ウィーンパスのサイトを見ていたら、レオポルド美術館はパスの対象外のようだったのでお得さという意味でもアルベルティーナを取って正解だったようです。

アルベルティーナでは「MONET bis PICASSO Die Sammlung BATLINER」と「MICHELANGELO und Die Folgen」という2つの企画展をやっていました。私は印象派以降の作品が好きなので前者の展示室に向かいます。上階の展示室に行くためのエレベーターに乗り込むと老夫婦が2組いてすごく見られました。1人で美術館にいる人が少ないからか、子どもが1人で美術館いると思われたか、はたまたアジア人が少ないからか、真相はわかりませんがすごく見られました。

エレベーターを降りるとそこはすぐ展示室の中で、展示のスタート地点を探そうかとウロウロしているとある作品が目に止まり思わず「え?」と声を出してしまいました。なんと私の愛するポール・シニャックの絵、しかも点が大きくなって以降の私の好きな年代の絵が3枚も並んでいるんです!

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計画もせず飛び込んだ先でシニャックの絵に出会えるとは。夢にも思いませんでした。絵に近づいていくとさらに驚きました。私が2日前にヴェネツィアで訪れたサン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂(Basilica di San Giorgio Maggiore)が描かれているではありませんか!衝撃でした。

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ヴェネツィア、ピンクの雲》(Venice, the Pink Cloud

10年以上前、小学3年生のころ、私は学校の図工の先生が「夏休みに美術館や博物館に行ってみるのもいいですね」と言ったのを宿題だと勘違いして父に上野に連れて行ってもらい、国立西洋美術館に入りました。美術館に入ったのは初めてでした。そこで私の心を掴んで、一気に絵画、特に印象派以降の作品への興味を引き出したのがポール・シニャックの《サン=トロペの港》(The Port of Saint-Tropezという作品でした。私の「運命の絵」です。

それ以降、さまざまな美術館を訪れましたがこの絵を超える絵には出会っていませんし、シニャックは変わらず私の1番好きな画家です。そんなシニャックの作品にたまたま入った美術館で出会い、そこに2日前に訪れた教会が描かれている。これは最早「第2の運命」で、シニャックと私は惹かれ合っているとしか思えません!

The Golden Horn, MistAntibes, the Towersも素敵でした。

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他にも有名どころだとピカソマグリット、ミロ、クレーの作品などがありました。気に入ったのはモネの《睡蓮》(1917-1919)ムンクWinter landscapeです。

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ムンクの風景画がこんなにもかっこいいとは知りませんでした!

この展示室を見終わった時点でまだ時間にゆとりがあったのでミケランジェロの方もちらっと見たのですが、デッサンがメインだったので早歩きで一周してミュージアムショップに移動しました。ここでも驚きが!なかなかグッズ化されないことに(私の家族の中で)定評のあるシニャックの絵がこの美術館ではグッズ化されているのです😂 トートバッグがあったので迷わず買いました。

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かわいい😭😭😭 これでシニャック好きアピールをしながら街中を歩けます。トートバッグは思想ですからね。

 

ライムント劇場で『レベッカ』を観劇

トートバッグを肩にかけてるんるんしながら友人と待ち合わせしているライムント劇場(Raimund Theater)へ。


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ミュージカル『レベッカ』(Rebecca - Das Musicalを無事観劇できました!詳しい経緯や感想はこちらにまとめてあります☟

しかも終演後にはマーク・ザイベルト(Mark Seibert)さんにお写真を撮ってもらいました。ずっと憧れていた俳優さんに写真を撮っていただけて幸せすぎました!!!

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またまたるんるんで夜道を歩きました。信号が変わるのを待ちながらRebeccaの1番高いパートを歌っていたら前に立っていたお姉さんが振り返りました。驚かせてしまって申し訳ない。

 

夜ご飯は屋台で

終演後は既に時間も遅かったので、ウィーン中心部で何件か見かけていた屋台で食べることにしました。並んでいた2件を比べて、ポテトとソーセージのセットが売っていたこちらのお店に決めました。

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屋台のおじさんに「どこから来たの?」と聞かれたので「日本」と答えると「ジャッキー・チェン?」と聞かれました。「それは中国よ~」と答えると「そうかそうか~」となっていて特に不快には思わなかったですが、アジアの解像度なんてそんなもんよな~と思いました。まあ私たちもヨーロッパ各国の解像度低いですしね。人のよさそうな方で私たちが店の横で食べている間、何度も笑顔を向けてくれました。

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私たちが食べていると他にも何組か屋台で食べ物や飲み物を買う人が現れて、寒い中みんなで黙々と立ったままご飯を食べている状況になぜか心がちょっとほくほくしました。

チーズ入りのソーセージが特に美味しかったのですが、ここでも量が多くて、私はホテルに持って帰ることになりました。

 

このあとはホテルに帰っておやすみ。

【🇦🇹欧州観劇記1-旅行記⑨ウィーン編】シェーンブルン宮殿/クリムト《接吻》/「お代は既にいただいております」

覚えている人はいるのか・・・というくらい前回の更新からかなり時間が経ってしまいましたが、10月のイタリア→オーストリア旅行記の続きです😂

前回はヴェネツィアから夜行列車に乗って移動したところまでを書きました。

今回の記事も一緒に旅行した友人の撮影した写真を使わせてもらっています。ありがとう友人。友人もブログをやっていて旅行記をあげています(しかもとっくのとうに)。実用的な情報を知りたい方は友人のブログがおすすめです。

それでは重い腰を上げて旅行記の続きを書きます。

10/17

ウィーンの地下鉄事情と早朝から巻き込まれたトラブル

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列車は朝の8:00ごろにウィーン中央駅(Wien Hauptbahnhof)に到着。そこから地下鉄に乗ってホテルの最寄り駅を目指そうとしたのですが、早速トラブルが発生!

地下鉄U1の打刻機前にあるチケット販売機で2日間有効な地下鉄・バス・トラムに乗り放題のパスを買おうとしたところ、券売機の不具合で友人の買ったパスが出てこない!!クレジットカードの利用通知は来たとのことだったので、もう1枚買ったら二重に請求されてしまうよな、というわけで職員さんに声をかけようとしたのですが改札には職員らしき人はおらず、少し離れたところにある案内所にいた職員の方に声をかけました。すると手際よく返金対応用の記入用紙を渡してくれたのですが、項目の中には見慣れない「International Bank Account Number(国際銀行口座番号)」なる文字が。調べてみると日本はこの「IBAN」を採用していないんですよね。それを職員の方に説明したのですがなかなか分かってもらえず。2ターンくらい「ないと返金できない」「日本はこのシステムを採用していない」というやり取りをしたら、その方も納得してくれて「クレジットカードの番号の記入でもいい」と言ってくれて、紙にも何やら説明書きを加えてくれました。「この場でパスを買いなおす?」と聞いてくれたので友人は対面でフリーパスを購入しました。

ちなみに後日無事クレジットカード経由で返金はあったそうですが、数か月後に友人が再び同じ駅でパスを買おうとしたらまたパスが発券されず(しかも同じ機械!)、返金対応もやや悪かったらしいので、皆さん気を付けてください。地下鉄U1打刻機前の1番右の機械は使わない方がいいですよ。

 

ウィーンの地下鉄は清潔感もありますし乗っている人たちも静かで、どこなく日本に雰囲気が似ていてほっとできました。ただ、むき出しの犬が乗っていたのだけは怖かったですね。混雑している時間に乗った時には目の前に抱っこされた小型犬がいて犬が怖い私は震えました。イタリアではスーパーにそのまま犬が入っていくなんていう光景を見ましたし、ヨーロッパでは犬がむき出しのまま運ばれている印象です。

何より驚いたのは改札の仕組み!というか改札がないも同然なんですよね。みんな何かをタッチするでもなく、何かを見せるでもなくそのままホームに入って行って電車に乗ります。私たちが買ったフリーパスも初めて電車に乗るときに改札(があるべきところ)にある打刻機でスタンプを押したあとは誰にも見せることはありませんでした。イタリアでも似たような仕組みの駅が多くて「どうなっているの?みんな無賃乗車するでしょ」とヴェネツィアに留学中の友達に聞くと「たまに検札が来るんだよ。無賃乗車の人は検札にひっかかると罰金を払わされる。鉄道会社はその罰金で儲けてるんだよ」と言われました笑笑

 

フランツ・ヨーゼフゆかりのホテルに到着

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朝っぱらからカルチャーショックを受けつつホテルの最寄り駅「Hietzing」に到着。虹色の可愛い横断歩道を渡り、少し歩くとホテルが見えてきました。

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ウィーンで宿泊したのは「Austria Trend Parkhotel Schonbrunn Wien」。このホテルはなんと皇帝フランツ・ヨーゼフの旧迎賓館だった建物だそうです!!フランツ贔屓の友人が見つけてきてくれたホテルです。場所もシェーンブルン宮殿の敷地から道路を1本挟んですぐのところで、宮殿までは歩いて10分ほどの距離でした。

フロントでキャリーケースを預け、お手洗いにと思ったところで、メイク道具をキャリーケースに入れて預けてしまったことに気が付きました。「まあノーメイクでもいいか」と一瞬思いましたが「写真もたくさん撮るし」と悩んでいたとき、色付きのリップクリームだけは持っていることを思い出しまして、とりあえずそのリップクリームをアイシャドウ代わりにしてみることにしました。塗ってみると案外かわいい色味になったのでこの日は1日それで周りました。ちなみにホテルの地下のトイレはこんなにとても美しかったです。

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手荷物だけになったところでホテルのロビーを探索するとシシィやフランツの肖像画がたくさんあることに気が付きました。これは『エリザベート』好きにはたまらないと思います。

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ロビーの椅子に座って、ウィーン市内の文化施設や一部乗り物でも利用できるウィーンパス(Vienna Pass)をオンラインサイトで購入。ここでシェーンブルン宮殿の情報を調べていると混雑時には3時間待ちになることも」なんていう情報を見つけてしまい怯えながら宮殿を目指すことになりました。

 

いざ、シェーンブルン宮殿

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道路を渡ってシェーンブルン宮殿(Schloss Schönbrunn)の敷地内に入り、砂利道を進んでいくと、向かい側からは馬車が!入ってすぐのところには動物園もありました。そして歩みを進めていくと宮殿の前に辿り着きました!!!いい天気!!

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早速、宮殿の中に入れるグランドツアー(The Grand Tour)の入り口を探すもののどこにあるのかわかりません。チケット売り場の建物に案内所があったのでそこで聞いてみると、正門を出て道路を渡った先にある建物でチケットを引き換えるようにと言われました。そこで歩いて行ってウィーンパスを見せるとこの時点から約1時間後に入場できる紙チケットを渡されました。

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それまでの時間は宮殿内の庭園を散策することにしました。

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訪れたのは迷路庭園(Irrgarten und Labyrinth)。アリスになったような気分で迷路を楽しみましたが、全然出口にたどり着けない&やっと外に出られたと思ったら入口で笑ってしまいました。

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もう少し時間があったので宮殿の前に広がる庭園へ。庭では植栽の入れ替え作業が行われていて土を掘り返したとき特有の肥料みたいな匂いがしてすごく臭かったです笑笑笑 風上に立って匂いを避けつつ写真撮影。友人と撮り合いっこをしていると大きなカメラを持った観光客の男性に彼の写真を撮ってほしいと頼まれました。ついでに私たちも写真を撮ってもらったのですが、なぜかものすごい引きでした。しかも私たちのポーズもアニーのポスターみたいで謎写真になりました。

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「この宮殿のどこかにリーヴァイ先生が住んでいるのね!!」ってはしゃぎながら宮殿を眺めました。ちなみにオーストリア政府は住宅不足解消のために宮殿内に公営住宅を設けたそうです。リーヴァイ先生だから特別にという訳ではないのかもしれません。

 

フランツの部屋はシシィだらけ

宮殿内は写真撮影が禁止でした。悲しい。

入口では日本語の音声ガイドが無料で借りられました。折りたたまないガラケーのような形の機械を耳に当てながら回るのがちょっと面白いです。音声は男性の声と女性の声が代わる代わる流れるのですが、この男性の声がとてもいい声だったのを覚えています。音声ガイドあるあるで、音声を聞き終わる前に次の部屋に行きたくなってしまったのですごく興味のある部屋以外はガイドも飛ばし飛ばし、1時間ほどで全体を見終わりました。

ガイドの中で特に印象に残ったのが、マリア・テレジアが娘を政略結婚させる際に「娘は結婚によって不幸になるだろうが、子孫を産んで家が繁栄すれば死後に魂は救われるだろう」と言っていたこと。『エリザベート』を見ていてシシィの結婚生活を覆った不幸についてばかり詳しくなりますが、この時代みんなそんな感じですよね。。。女性が死後にではなく今生で幸せを掴める時代になって良かったよ。

フランツが使用していた部屋にはシシィの絵や写真がたくさん飾られていました。あれは当時を再現しているのか、はたまた展示した現代の人間がシシィを愛していたフランツのためにorフランツの愛の大きさを見学者に示すために飾っているのでしょうか。そこが気になりました。フランツは執務室の机に一日中座ったまま仕事をしていて、ご飯もそこに座ったまま食べていたといいます。

シシィの部屋には吊り輪がありました。宮殿の豪華な装飾の中に突然吊り輪が現れるのが面白かったです。本当にシシィは吊り輪で体操をしていたんだと感じられて嬉しかったです。

ツアーの最後に付いていたショップで私はシシィがプリントされたリップクリームを買いました。ウィーンにはシシィグッズが大量にあるのかと思っていましたが、どの施設に行ってもラインナップがだいたい固定されていたのはちょっと不満でしたね。

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シェーンブルン宮殿のお土産屋さんは紙袋も可愛いです。

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宮殿内の電車に乗ってグロリエッテへ

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この次は宮殿敷地内のグロリエッテ(Gloriette)に行きたかったのですが、グロリエッテはものすごい坂の上にあります。「あの丘を上るのか・・・」と震えていると宮殿のすぐそばから敷地内を周る列車「Schönbrunn: Transfer-Train Tirolerhof & Zooが出ていたので、それに乗っていくことにしました。イメージ的にはアウトレットモールの中を走っている子ども用の列車に似たような雰囲気です(もうちょっとしっかりしてますが)。こちらは有料なのですが、ウィーンパスで乗ることができました。

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歩きっぱなしで疲れていたので座ることができてほっとしたのも束の間、車体がものすごい勢いで揺れ始めてびっくりしました。この列車、相当な砂利道の斜面を登っていく関係で揺れがものすごいです。動物園の近くを通ったときにはお尻が座面から浮き上がりました。「サファリパークかい!」とか言いながら私たちが爆笑していると前に乗っていたマダムと目が合って、お互いに笑っちゃいました。知らない人とやばさを共有したくなるレベルの揺れです笑

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列車に揺られること15分ほどでグロリエッテに到着しました。

 

凍えるグロリエッテ

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グロリエッテの屋上テラスにはウィーンパスを使って上がりました。宮殿とその向こうの街並みが一望できて素敵でした。ただこの日は、というか私たちがヴェネツィアに到着して以降は寒波が押し寄せていてとにかく寒かった。ローマでは半袖で過ごしていたのに。。。秋服を持って行った私は重ね着をしたものの日が照っていない場所では常に震えながら過ごしました。

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そんなわけでさくっとテラスから引き揚げて、グロリエッテの建物の中にあるカフェ グロリエッテ(Café Gloriette)に入って暖を取りつつ腹ごしらえをすることにしました。


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私はハンガリー料理のグヤーシュ(gulyás)を食べました。このシチュー状の部分がグヤーシュで真ん中の丸いのは「Dumpling」=団子と書かれていました。このダンプリングの味がこれまでに食べたことのない本当に謎の味でした。。。。。。。。。何でできているのかもわかりませんでした。完全に未知の味です。グヤーシュはとっても美味しかったです。牛肉もごろっと入っていて満足度ばっちりでした。最終日の旅行記にも書きますが、クノールがグヤーシュの素を売っていたので買って帰って自宅でもグヤーシュを食べました!!お気に入りです!!

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友人はFrittatensuppeという南ドイツのスープを飲んでいました。こちらはクレープのようなパンケーキをスープに入れた料理です。スープはコンソメ系でした。

食後に建物の下にあるお手洗いに入ろうとすると入口の横のカウンターにいる女性にドイツ語で話しかけられました。お金がかかるお手洗いなのか!と気が付いて、友人と「このあと行く美術館でお手洗いは行けばいいか」と話し、その場を後にしようとすると女性が私たちを呼び止めて、お手洗いの方へ促されました。よくわからないままお手洗いを使わせてもらったのですが、もしかしたらご厚意だったのかもしれません。

 

バス停までダッシュ

次の目的地はベルヴェデーレ宮殿で、そこまでの移動にウィーンパスで乗車できる観光バス「HOP ON HOP OFF」が使えるとのことでバス停を目指すことにしました。寒かったし疲れていたのでグロリエッテまで乗ってきた列車に乗って宮殿の正門まで行きたいとも思いましたが、いかんせん列車の時刻表どころか乗り場等もどこなのかわかりませんし、待っていて列車が来なくても嫌なので、丘を歩いて下ることにしました。

バス停もどこにあるかわからなかったのですが、ひとまず正門前の大通りに出てみることに。通りの向こうにロータリーのようなものが見えたので信号を渡ろうとすると目の前を「HOP ON HOP OFF」と書かれたバスが通り過ぎました。「できるならあれに乗りたい!」と思いつつ「流石に追いつけないかも」と考えながらダッシュすると、バスがロータリーに入るために大回りしたようで、そのバスに乗ることができました。

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バスには顔がついています😂

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2階建てバスだったのでせっかくならと2階席に着席。ウィーンの街並みを眺めながら「ウィーンなら少し住んでみたいかもしれない」なんて話しました。バスから眺めていて、ウィーンは道路が広く、建物もゆったりと間隔をもって立ち並んでいるように見えました。街中も交通機関も清潔感がありますし、街全体が静かな雰囲気なのも好きでしたね。

 

ベルヴェデーレ上宮はクリムトの宝庫

バスはウィーン中央駅を通る大回りのコースで、30~40分ほどでベルヴェデーレ宮殿の上宮美術館(Upper Belvedere)の前に着きました。

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こちらでもウィーンパスを提示しました。宮殿の中に入ると一面真っ白。

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真っ白な空間にGerold Tuschという作家の《3匹のゴルゴン(メデューサ、ステンノ、エウリュアレ))》(Die drei Gorgonen (Medusa, Stheno und Euryale))という真っ赤でグロテスクな作品が展示されている光景は異様ながらも惹かれるものがありました。

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そして真っ先に向かった先はクリムトの《接吻》(Der Kussです!!

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まさか生で見られる日がこんなに早く来るとは!!!写真だと分かりにくいですが本物はキラキラと光り輝いていました。

構図や色味は同じ展示室にあったこちらの《フリッツァ・リードラーの肖像》(Fritza Riedlerや上階の展示室にあった《白い服の女》(Dame in Weißの方が気に入ったのですが、やっぱり世界中に広く知られる絵画の持っているパワー、人を惹きつけてやまない何かしらの力が《接吻》には感じられました。


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ベルヴェデーレは有名な《ユディト》(Judithも所蔵しているのですが今回は貸出中でした😭 ユディトは題材として特別好きですし、クリムトの作品でも好きな作品なのでとても哀しかったですが、幸い2019年に東京都美術館で開催された『クリムト展』で見たことがあったので暴れずに済みました。これを書きながら調べていて《白い服の女》も同展で見ていたと知りました。覚えてなかった・・・

クリムトに風景画のイメージはなかったのですが、こちらも素敵でした。

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この中では《カンマー城の公園の並木道》(Allee zum Schloss Kammerが気に入りました。

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この美術館はオーストリアゆかりの画家の作品を集めているようで、クリムトの他にはエゴン・シーレの作品がたくさん展示されていました。シーレの作風は好みではないのですが《死と乙女》(Tod und Mädchenが展示されているのを見て、だいぶ前に『エゴン・シーレ 死と乙女』(Egon Schiele: Tod und Mädchen)という伝記映画を見たことを思い出しました。内容は全く思い出せないのでそのうちまた見ようと思います。

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相席での素敵な出会い

ベルヴェデーレからトラムに乗ってウィーンの中心部に移動しました。ウィーン国立歌劇場がある辺りです。イタリアのトラムは治安があまり良くないという話を聞いていましたが、ウィーンのトラムは特にそういったことはありませんでした。

ゲルストナー(Gerstner)オーストリア発のウエハースブランド「マンナー(Manner)」のショップを見物しました。マンナーはピンクに青文字のパッケージが可愛かったです!ネットで見かけたパーカーがあったら欲しかったのですが今回の旅行では見かけませんでした。そこから友人が調べておいてくれた「Reinthaler’s Beisl」というレストランへ。

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お店に到着したのは18:00ごろ。人気店らしく予約で席がいっぱいと言われてしまいました。ただ、お店の前で待っていれば席が空き次第入れてくれるとのことだったのでドアの前で並んでみることにしました。私たちが並んでいると後ろにも3~4組列が伸びていきました。

しばらくすると店員さんが出てきて「5人席が空いたから2組目に並んでいる人と相席で良い?」と聞かれました。私たちも後ろに並んでいた方々も了承して相席することになりました。私たちがドリンクとオーストリア料理のシュニッツェル(das Schnitzel)を頼み、いつも通りお喋りしていると相席をしていた2人組のうちの1人が「どこから来たの?」と話しかけてくださいました。「日本だよ~」と答えると2人はアメリカから来たご夫婦だと教えてくれました。その後も旦那さんと私たちの間で「2人は姉妹なの?」「いや友だちだけど中学校からの付き合いでほぼ家族並みだよ」「学生?」「大学生!」といったやり取りが楽しく続きましたが、奥さんは時折携帯を眺めながらため息をついていて楽しくなさそう。そんな奥さんを見て旦那さんは「もうそれを見るのはやめなよ」なんて言っています。

「私たちと話すの嫌なのかな・・・」という私たちの心配をよそに旦那さんはノリノリで話しかけてきます。「日本の朝ごはんの定番は?」とか。日本式の卵焼きを英語で伝えるのはなかなかに難しかったです。カメラロールに卵焼きの写真がないかと探したけれどなかったので身振り手振りで必死で伝えました笑 日本食の話になると奥さんも話に入ってきて「私はヴィーガンで、日本食は野菜を使った料理が多いから興味がある」と話してくれました。旦那さんの「お酒は飲む?」という質問に「そんなに飲まないよ」と答えると奥さんが「飲まなくていいわ。(旦那さんを指して)こんな風になっちゃうから」なんてジョークを飛ばしてきたりして、4人で話がかなり盛り上がりました。旦那さんはシュニッツェルが大好物だそうで、奥さんは彼のために肉を叩きまくってシュニッツェルを作るんだとか。「肉を叩くと部屋中に飛び散って大変」ともおっしゃっていました。私たちが「このあとはザッハーに行ってザッハトルテを買うんだ」と言うと奥様が「あそこはすごく並んでいるでしょ!?『カフェセントラル』でもザッハトルテは食べられるし、こっちならあんまり並んでいなくておすすめ」と教えてくださったりもしました。

でも時折、奥さんがやっぱり携帯を見て悲しそうな顔をするんですよね。気になっていると旦那さんが「家で飼っている犬が飼っている鶏を殺してしまった(かもしれない)」と言うんですね。旦那さんは「まだ死んだとは限らないんだから!帰ったらピンピンしてるかもよ!」なんて楽観的で奥さんは「絶対に死んでいる」と更に落ち込んでいました。私たちはなんと声をかけていいかわかりませんでした。しかもそのタイミングで旦那さんがアメリカの家の農場を見せてくれたんですけど鶏小屋の写真とかを見せてくるんですよ。なんてリアクションすればいいのよ!!!

そんなこんなで時折気まずくなりつつも楽しい会話を繰り広げながら食事をしました。シュニッツェルは想像を超えるボリュームでしたが美味しかったのでもりもり食べました。

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ご夫婦の方が早く食べ終わったので「楽しかった~ありがとう~」なんて言って別れ、私たちは10~15分後くらいにお会計を頼みました。すると店員のお姉さんが「You don't have to pay」と言うのです。ん?と困惑していると店員さんはややハイテンションで「先ほどのご夫婦があなたたちの分も払って帰ったの!!!」と教えてくれました!ええええ!!!!!まさか旅先で「お代は既にいただいております」を体験するとは!!「かっこよすぎるよ!!!!」って叫びながらお店を後にしました。

 

ザッハーでザッハトルテをGet

興奮冷めやらぬ私たちが目指したのはカフェザッハー(Café Sacher)ザッハトルテはお持ち帰りできるという情報を掴んでいたので、そうしようと思っていたのですがどこで売っているのかわからなかったのでとりあえずカフェの待ち列に並びました。待ちは5組くらい。日中に比べてかなり落ち着いています。

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すぐに順番が回ってきたので店員さんにザッハトルテをテイクアウトしたい旨を伝えると、1ピースずつ紙箱に入ったザッハトルテを持ってきてくれました。

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このあとはマンナーのショップで気になっていたお菓子をいくつか購入し、地下鉄に乗ってホテルに帰りました。

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ホテルでザッハトルテを食べる

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チェックインをしていよいよホテルのお部屋に入りました。広い!!綺麗!!!お洒落!!!!

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ザッハトルテは甘くて飽きるかも」と聞いていましたが、そこまでしつこい味ではなかったので美味しく食べ進めました。確かに最後の3口くらいが重い感じはありましたけど、上のチョコレートとスポンジの間に入っているベリーソースが爽やかで美味しかったです。

この日はこれでおやすみです。

朝美絢に頭を支配される 雪組『ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル』『FROZEN HOLIDAY』1/25 M 感想

東京宝塚劇場

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なんと!『1789』ぶりの宝塚でした!雪組に関しては『蒼穹の昴』ぶり!久しぶりに見たらとっても素敵で「なんでチケ取りサボっちゃったんだろう」と過去の自分を責めることになりました。

作品概要・キャスト

Happy“NEW”Musical『ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル』-Boiled Doyle on the Toil Trail-

作・演出: 生田大和
作曲・編曲: 斉藤恒芳

アーサー・コナン・ドイル: 彩風咲奈
ルイーザ・ドイル: 夢白あや
シャーロック・ホームズ000: 朝美絢
ハーバート・グリーンハウ・スミス: 和希そら
ミロ・デ・メイヤー教授: 縣千
+39人

 

Winter Spectacular『FROZEN HOLIDAY』-Snow Troupe 100th Anniversary-

作・演出: 野口幸作
音楽・編曲: 青木朝子、手島恭子、甲斐正人斉藤恒芳、小澤時史
作曲: Frank Wildhorn(フランク・ワイルドホーン)

※2024年1月現在、野口幸作氏は、元演出助手の方に対するセクシャルハラスメントがあったと告発されています。真偽のほどが明らかになっていない状況ですが、こうした告発があったときにはできるだけ告発をした方に寄り添いたいと考えているので、同氏が携わった作品にはひとまずこのような注釈を付けることとします。

 

『ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル』

作品感想

宝塚のハッピーミュージカルを見るのが恐らく初めてでした。「Happy "NEW" Musical」と銘打たれているだけあって、とってもハッピーな気分になれる作品ですね。

シャーロック・ホームズシリーズのヒットで一躍有名になったアーサーが「ホームズ作家」と呼ばれ、本当に書きたい英国の歴史小説を書けない状況に苦しみ、イマジナリーフレンド的に立体化したホームズと対立するという展開はとても面白かったです!

特に「ホームズ作品を書かなくては」と苦しむアーサーを見たルイーザが「それならホームズを殺して仕舞えばいいのよ!」と言って、2人でタンゴを踊りながらホームズを作中で殺害する方法を考える場面が最高でした。殺人計画タンゴ💃 踊るという状況と歌詞内容のアンバランスさという意味では『エビータ』の "エヴァとチェのワルツ" とか『RENT』の "Tango: Maureen" の系譜に当てはまりそうですよね。

殺害計画を受けてのホームズの「僕は完璧なんだ。そう書かれているからね」っていう返しもすごいし、それを言い放つのが朝美絢っていうのまで完璧すぎて笑うしかありませんでしたがキャストの話は後でするので置いておいて、ホームズが完璧超人すぎるのってある意味ツッコミどころでもあると思うんですよね(原作は英語で読もうとしたらモルモン教の話がわからなさすぎて挫折したのでBBCSHERLOCK』しかまともに見てない人間なのであれですが)。そんなわけあるかーい!って。それを「作者が殺そうと思っても殺せない」と捉えた発想がものすごいと思います。

しかも、解決策がモリアーティという宿敵を登場させることで、モリアーティにはアーサーの姿を取らせてモリアーティからホームズへの攻撃をアーサーからホームズへの攻撃と完璧に重ねたのも鮮やかでした。ライヘンバッハへ進む流れも熱かったし、展開を「いいね、気に入った」と受け入れてあっさり滝に落ちることに合意するホームズも好きでした。ライヘンバッハを見に行った先でルイーザが病を患ったのをホームズがルイーザと滝に落ちることで表現したのも上手かったです。最後、アーサーがホームズも自分の一部であると認めて、続きを書くことを宣言し、ホームズが復活したらルイーザの病が吹き飛ぶという展開は流石に???となりましたが、そこまでが鮮やかだったし「Happy "New" Musical」だしな、と受け入れました。眉毛下がりっぱなしのアーサー、わっははと大きい声で笑ってるルイーザ、ストイックで熱い編集長、そして愛らしくて尊大なホームズ、みんなみんな愛おしかったです。

音楽面もだいたい良かったと記憶しているのですが、アーサーとホームズのバトル(?)シーンがラップバトルみたいになっていて、それはいいんですけど、なんかでもかっこよくはない感じの仕上がりだったので、ちょっと!それならもっとかっこいいデュエットとか入れて!!と突っ込んじゃいました。あとアーサーの妹たちロティ&コニーの姉妹デュエットが美しかったのを覚えています。野々花ひまりさんと華純沙那さん、素敵なハーモニーでした。

 

キャスト感想

彩風さん(以下、咲ちゃん)は私が見た演目ではいつもちょっと不憫みたいな節があったのでハッピーハッピーな世界観で見られてなんか嬉しかったです。咲ちゃんアーサーはとにかく下がりっぱなしの眉毛が愛おしかったです。眉毛もそうだけれど、あんなに「いい人」オーラを出せるのはすごい。アーサーのお人好しというかあらゆる物事を疑わないピュアすぎるキャラクターを全く違和感なく表現するのってとんでもなく難しい気がします。それこそ演じる人も「いい人」じゃないと、みたいなことなのかもしれません。アーサーがすごく「いい人」として描かれている分「歴史小説を書きたい」という部分では意地を通そうとするのも効いてくる感じがあって、この作品は咲ちゃんのお芝居あってこそだな〜と思いました。宝塚に限らずですが、当て書きって作品と役者が魅力を引き出し合うところがいいですよね。あとアーサーが喧嘩シーンで蹴りを入れる時に脚が頭の横くらいまで上がっていたのに驚きました。咲ちゃん脚の長さが凄まじいですよね👀

夢白さん(以下、あやちゃん)はトップ娘役になられてから初めて拝見しましたが、今作で一気に大好きになってしまいました。迫力のある美人が好きなので、あやちゃん本人のビジュアルの魅力とお腹から響く大きな笑い声のルイーザのキャラクター、両方がぶっ刺さりました。咲ちゃんもあやちゃんもスーパーかわいかったのでラブラブ夫婦のシーンで顔が綻びまくりでした。ずっと見てられる。

朝美さん(以下、あーさ)はほんっとに魅力的過ぎてやばいですね。「これ以上見たらやばい」「これ以上見ちゃダメ」って思いながらオペラグラスで追いかけてしまいました。初めて宝塚を観劇したのが『ワンス~』でそのときからずっとビジュが好きだったんですが、最近は歌もめきめきと進化なさっていて本当にホームズ並みの完璧超人になろうとしてらっしゃいます?と思ってしまいます。ビジュがやたら強すぎて、初登場時のアーサーの「君は妖精かな~」っていう台詞に激しく同意してしまいました。ほぼほぼ妖精でしたね。顔が良くて尊大な存在が元々好きなのでホームズはドストライクでした。それでいて可愛さもあるし、自分が納得すればあっさり全てを受け入れてしまうサッパリしたところもあるじゃないですか、最高すぎる。マレフィセントのような悪魔姿も素晴らしかったです。生田先生、観客の心を分かりすぎてますね。

和希そらさんは、本当にいい声!!ずっと聴いていられます。退団されてもどこかで歌声がまた聴けることを祈っております!!ボツばかり出すストイックで厳しい編集長もルイーザやアーサーをぎゅうぎゅう抱きしめるかわいい編集長もとても好きでした。何気にグッときたのが、アーサーの新居お披露目パーティにさらっと彼女らしき女性と出席している編集長です。スマートすぎます。

 

『FROZEN HOLIDAY』

観劇したのは1月末、フローズンホリデーはクリスマスに始まり謹賀新年!っていう構成なので押し寄せるクリスマスソングの波と和楽器の音で頭が大混乱フィーバーを巻き起こし、いい感じに頭がしっちゃかめっちゃかした興奮状態でショーを楽しむことができました😂

まず書かなくちゃいけないのはサンタさんあーさですよね🎅 あれは危険すぎません???写真では既に見たことがありましたが、生で動いているところを見るともう脳がキャパオーバーですよね。ビジュが強すぎる!!!衣装もトナカイたちを両脇に侍らせている状況も何もかも完璧すぎて何かと思いました。怖い怖い。終演後は友人に向かってずっと「やばい」「どうしよう」って言い続けることになりましたし、ほとんど恋でした。あーさ、衣装チェンジがサンタ(白)→サンタ(赤)→サンタ(みんなとお揃いのやつ)みたいになってたのが面白かったです。あーさには絶対にサンタ衣装をたくさん着せるぞという何者かの執念を感じました。プレゼント袋をいちいち誰かに預けたりどっかに投げたりしないといけないのも愉快でしたね!

しかもあーさサンタの前後に出てくる和希そら牧師もやばい。日本にもHot Priestがおりました。引き連れてるシスターたちも最早侍らせてる感ありましたよ。

そんなやばやばなサンタと牧師に挟まれてトップ2人がとっても健全にキラキラしててかわいいのも好きでしたね!スキーコスチュームみたいなやつなにあれ!かわいすぎ!!!

そして「超雪祭男子」って一体何🤣🤣🤣 ショーが始まってから「あーさ、歌の進化ものすごいな。でもなんかちょっと西川貴教さん成分があるな」と思ってたらWHITE BREATHを歌い始めて吹き出すかと思いました。

あとどこか忘れたけど、あーさが和希そらの喉を猫をあやすみたいにくすぐっていてかわいかったです。

 

 

雪組関連】

 

【宝塚関連】

私は!歌が!たくさん聴きたい!!海宝直人コンサート『ATTENTION PLEASE!2』2/4 M 機長貸切便 セトリ&感想&レポ

@シアタークリエ

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機長貸切便が運良く当選しまして行ってまいりました✈️ 地下にポスターがあって、入口では同じビジュアルの写真も貰えました。普段、俳優さんたちの顔がプリントされたものを手にする機会があんまりないので、ちょっと気恥ずかしい😌✨

セットリスト

機長貸切便

ゲスト: 林家正蔵(シークレット)

アメリカ航路です🇺🇸

第1部

  1. Live in Living Color - Catch Me If You Can(全員)
  2. ノートルダムの鐘』マッシュアップメドレー: 世界の頂上で→奇跡もとめて(Ema+村井→全員)
  3. エメラルドシティ -『ウィキッド』(クルー)
  4. 魔法使いと私 -『ウィキッド
  5. 人生を踊り明かせ -『ウィキッド』(大音→田中→海宝→全員)
  6. 林家正蔵さんが客席から登場
  7. Cry For Me -『ジャージー・ボーイズ』(海宝ボブ&大音フランキー&村井&田中)🇺🇸
  8. Tomorrow - Annie(全員)
  9. You Can't Stop the Beat - Hairspray(全員)
  10. So Close -『魔法にかけられて』🇺🇸
  11. Light - Next to Normal(全員)

 

第2部

  1. Marion Montgomery「That's Life
  2. APエアライン 座談会
  3. 言葉にできない -『この世界の片隅で』※本邦初出し
  4. (即興ジャズアレンジ)早く王様になりたい -『ライオンキング』
  5. Take the 'A' Train(Ema & 海宝)🇺🇸
  6. 右から2番目の星 -『ピーター・パン』
  7. Session 8 (Higitus Figitus→Bibbidi-Bobbidi-Boo→Supercalifragilisticexpialidocious→Hi-Diddle-Dee-Dee→Following the Leader→Zip-a-Dee-Doo-Dah→The Dwarfs' Yodel Song (The Silly Song)→Hakuna Matata→Mickey Mouse March - On the Record(クルー)
  8. まだ見ぬ世界へ -『リトル・マーメイド』
  9. Final B - 『RENT』(全員)
  10. ベートーヴェンデイ -『君はいい人、チャーリー・ブラウン』(全員)
  11. ヒグチアイ「ラジオ体操

アンコール. December 1963 (Oh, What a Night)  -『ジャージー・ボーイズ』(全員)

 

感想&レポ

第1部

ここまでに大体感想は書き尽くしているのでレポ中心でいきます。

機長アナウンスは貸切仕様で「本日は〜機長貸切便にご搭乗いただき誠にありがとうございます。〜」でした!ちょっと語り口の熱量はいつもより高め!!

ここまでのレポで書き忘れてましたが、"Live in Living Color" の「I'll be your one-man Disneyland」のところの両手をミッキーの耳みたいにして指をひらひらする振付可愛いですよね。あと "Dancing Through Life" でベストから出てるシートベルトみたいなのを掴んで回すのが『キャッツ』仕草っぽくて好きです。今日のDTLは覇気というか圧というかアタックというかが強めで楽しかったです。

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今回は堀川さんが怪我ということで一部演出に変更がありました。1番最後のクルー紹介で本人からお話があったのですが「寝ている間に脚が攣ってしまってそれが治らない状況」だったそうです。「朝の7:00ごろに連絡したらスタッフさんがみんな動いてくれて、出演者の皆さんも朝から稽古してくださって。しかも私が落ち込んでると『大丈夫か、えみみ』って声までかけてくれて本当に嬉しかった」とのことでした。大怪我ではなさそうで良かったですが、お大事にですね。。。公演は踊りや動きのある寸劇からは外れつつ歌では参加していました。

1部の変更点
・冒頭は堀川さんは登場せず、機械のボタンを押すところはスーツケースを引いた旅行客姿の村井さんが「Push This」と書かれたボタンを押すという展開に。堀川さんが菅谷さんのペットボトルを飲む演出は無しでした。

スペシャルプログラムの前振りは客席からではなく舞台上からアナウンスをしていました

と、そこに下手の客席ドアから林家正蔵さんが登場
正蔵「どうしても乗りたいんです〜」
同じドアから入ってきた大音「お待ちください〜💦」
堀川「ごあいにく、本日は満席でして」
正蔵「木戸さん(オフィスストンプの代表)が席を用意してくれるって言ってたんですよ!!」
下手通路を通って舞台上へ

海宝さんの大ファンだという師匠
正蔵「海宝機長の便にしか乗らないと決めてる。井上さんには乗らない。山崎さんにも。あと浦井さんにも乗らないようにしてる」
大音「ちょっと!!」
正蔵「機長に初めて出会ったのは望海風斗さんのコンサート。 "陽ざしの中へ" を歌ってた。『アナスタシア』も見ましたし、『ベートーヴェン』も見ました!井上さん演じる『ベートーヴェン』が『澄んだいい声だな~』ってアドリブを入れていたけれど、あれは天国にいるベートーヴェンが井上さんを介して海宝機長を褒めているんだと思う!それにしても皆さん、『ベートーヴェン』の2幕、もっと機長を出してほしいですよね!?」

客席拍手喝采
確かにカスパールは出番が少なすぎる。

村井さんを怖がる
正蔵(村井さんに向かって)「あなたは『アナスタシア』で怖い人だったから嫌!」
村井「なんですか『アナスタシア』って?僕は知らないですけど」
正蔵「しかも稽古場で『おじいちゃん』って言われた」
村井「そうそう、『おじいちゃ~ん、こんなところに迷い込んじゃだめですよ~』って」

「王子」呼び
正蔵NHKで『演芸図鑑』っていう番組をやってるんですけど、そこに海宝さんをお呼びしたことがあるんです。『ミス・サイゴン』の地方公演中だったけど忙しい中来てくれて、これくらいの距離(1mくらい)でお話させてもらったんですけど、(正蔵さんが)もうずっと上の空でした。NHKは厳しいので『海宝さん』って呼んでくださいと言われて、初めは『海宝さん』って呼んでたんですけど、だんだん『直人さん』になって、まあそこまではいいんですけど、なんか気づいたら『王子』『王子』って呼んでしまっていました」

眉間の皺
正蔵「色々質問もさせてもらって、ラーメンの話になって、『好きなラーメンの具はなんですか?』と聞いたら『なると』と。渋くていいですよね。機長は眉間の皺が4本と2本の時がありますけど、集中すると2本になるんですよね。ラーメンの具の話のときは皺2本でした。もうあの眉間の皺を見ていると皺に入りたくなる」
すごいオタク構文が飛び出してきてびっくりしました。

退場のときには階段を上って舞台奥へと捌けていったいったのですが、階段を上るときには「機長が上ってる階段!」と言って上り、捌けるときには大音さんに少し身体を支えられるようにして去っていきました。嵐のようでした。

ここで着替えてきて特別プログラムと思ったら、通常のアメリカ航路と同様にCry For Meが始まり、まさかのゲストソロ曲の歌唱枠がカットになっていました。これはショック・・・。海宝さんが大御所の方にも愛されているのを知れるのはそれは楽しいのですが、私は!海宝さんの!歌が!たくさん聴きたい!!!これは声を大にして言っておきたい!!!貸切便なら尚更です。

停電の原因はチーフパーサー
通常は「うみのたから」ラーメンを堀川さんが機械にこぼしてしまい停電が起こるという流れですが、今回は堀川さんに代わってチーフパーサーの村井さんがカートを押しながら登場。堀川さんから「押し付けられた」指示ノートを基に寸劇を繰り広げていました。
村井「皆さんも困惑してると思うけど私が一番困惑しております」
  「なんで引き受けちゃったんだろう~」
そんなことを言いながらしっかり機械にラーメンをこぼして停電を起こしていました。そして停電パートに突入。
海宝「チーフ!停電の原因については何も聞いてないの?」
村井「はい、報告は上がってきていません」
停電パートで村井さんがいつもに増して喋って、他のクルーに「どうしたどうした」と言われているのが面白かったです。

 "You Can't Stop the Beat" の前には機長によるコール&レスポンスがありました。クリエを6ブロックにかけて順番に「いけるのかーい!?」って聞かれていって、最後の前方センブロまで来たら「数のわりにぃ😕」と不満げになる海宝さんとすかさず「なんて顔してんの!こんな顔してんの見たことないんだけど笑笑笑」と突っ込む菅谷さんが面白すぎました。

菅谷「そう言う機長はいけるんですか?機長いけんのかい!!?」
海宝「うおおおおおお!(クソデカボイス)」

堀川さんが歌っていたパートは加島さんに!そして後半では機長がまさかの客席降り。上手の通路に飛び降りて駆け抜けて行きました。クルー紹介でどなたかが「ゲネではやってなかったのに!」と言うと、海宝さんは「すいません、テンションが上がっちゃって。照明さんも付いてきてくれてありがとうございます」と話してました笑

曲終わりは通常、海宝さんの早替えの間に堀川さんが「ビックカメラで買ってきた」パーティーグッズを身につけて "You Can't Stop the Beat" を歌って踊り、ピンスポを追いかけてポーズを取る流れですが、今回は村井さんが捌けようとするクルーを呼び止めて停電の原因が自らにあると告白し「機長には秘密にしてくれ!」とお願いするもクルーたちから業務中にラーメンを食べたことを怒られる展開に。そしてお詫びにと村井さんが堀川さんのピンスポ芸を再現していました。最後は照明さんが村井さんをバッチリ照らしていて労いの意を感じました。

 

第2部

海宝さんからお礼のご挨拶
海宝「前回の公演の時は2の話は塵ほどもなかった」

2部のゲスト枠は「APエアラインメンバーによる座談会」でした。事前に(と言っても前日に)FCからメールで質問の募集が来ていて、その質問が読み上げられる形でした。司会は堀川さん。みんな「セルフサービス」で椅子を持ってきて座談会のスタートです。

Q.1 アテプリではトークからすぐに歌に入る場面も多いですがどうやって気持ちを切り替えているんですか?

海宝「音楽が聴こえてくると自然にスッと入れますね。あとは照明だったり。周りの皆さんのおかげです」

Q.2. 海宝さんのすごいところと変なところを教えてください

堀川「これは菅谷さん回答お願いします」
菅谷「なんで私!」
堀川「付き合いが長いので色々知ってるかと」
菅谷「直人のすごいところは歌声に壁がないこと。リミッターがない。直人って歌うときにアクセル全開でバーーーって歌うじゃない?でもコントロールも出来ていて。私はボイトレで色んな生徒を見てるけど、すぐ『1回海宝直人見てみ?』って言っちゃうもんね笑 元の楽器の良さもあるけれどそれを使いこなしてるのがすごい!変なところは・・・結構ギャンブラーだよね笑笑」
海宝「確かにそれはあるかもしれない。だからギャンブルはやらないようにしてるよ!結構負けず嫌いなところがあるから、追い詰められるとやったるぞ!ってなっちゃうかもしれない」

Q.3 衣装のこだわりは?

海宝「衣装の巨和さんがこだわって作ってくださったもので、どの航路の衣装にも機長のモチーフが入ってるんですよ。アメリカ航路のジャケットの袖には腕章と同じく4つ星が付いてたり、他の衣装にもラインが入ってたり。ベストには各衣装の生地が全て使われてます。カマーバンドはシートベルトを二重にクロスさせたものになっていて、これに関しては早替えもあるので揉めてました、穏やかに。衣装さんと他の関係者の方が『真ん中から外せないんだよ?早替えあるのに!』『でもさ〜』って。そしてカチッと簡単につけられる形に仕上げてもらえました。」

Q.4 どうしてこんなに素敵なメンバーが集まれたんですか

海宝「真理恵とは2008年の『ミス・サイゴン』で出会ってからの長い付き合い」
菅谷「一緒にコンサート出たりとかね」
海宝「それこそ20代前半で自分の歌に自信がなくてコンサートの出番を待ちながらお兄さんたちの歌を聴いて不安になってる時とかに真理恵にバチーンって背中を叩かれて励まされた」
菅谷「今の海宝直人があるのは私のおかげ💁‍♀️ でも今回はもっと長い付き合いがいるから🫱」

海宝「そうね、Emaは『ライオンキング』でヤングシンバとヤングナラを演じてたから。共通の知り合いから今はジャズシンガーをしているってたまたま聞いて、しかもちょうど舞台に出たいって言ってたとのことだったので是非アテプリにと誘って」
Ema「そうだね〜年賀状のやり取りはしてたんだけどね〜」

菅谷「茜と直也はね、私が騙して連れてきたの。ちょうど前回のアテプリの時にダンサーがいたら楽しいかも〜なんて話してて、『ムーラン・ルージュ!』で一緒になった茜と元々飲み友達だった直也に『そんなに歌はないと思うよ〜』って声かけて連れてきた」
加島「そしたら歌もたくさんあって!スタジオでたくさん練習したよね!?」
松出「クビになったらどうしよう〜って」
加島「私は朝の6時とかから練習してそのまま稽古に行って」
松出「僕は夜お風呂に入ってからそのまま朝の4時までとか練習してました。皆さんより曲を覚えるのも時間かかるので」
菅谷「歌稽古から振入れになったときは2人の水を得た魚のようだったよね」
松出「やったー!ストレッチできる!って」

海宝「俊太郎さんは朝ドラの『エール』がきっかけですよね。オペラのオーディションを受ける場面でご一緒して。あれ金文字で名前が出るような大学だったからきっと東京藝術大がモデルだったんでしょうね〜」
ここでチャイムが鳴るもののガン無視して話を続ける海宝さん
田中「先ほどもおっしゃられてましたけど、海宝さんは『オペラの歌い方はこうですよ』って教えるとすすっとできてしまう」

海宝「村井くんとは最初に共演したときはそんなに仲良くなかったんだよね笑」
村井「初めて共演したのが『バイオハザード』という作品で、同じ役を演じてたんですよね。それぞれ東京と大阪で。あの海宝直人とおんなじ役をやるんですよ!!しかもあのとき海宝くんが忙しかったからあんまり話す時間もなくて。だから普通の共演者って感じでしたね」
海宝「そのあと『ロカビリー☆ジャック』『アリージャンス』と共演していってね」

大音「あの~私の話はいつしていただけるでしょうか~」
菅谷「私も気になってたんだよね、なんで智海は呼ばれたんだろうって」
大音「僕も気になってたんですよ!事務所も違うし!!」
終演後に気になって調べたら、海宝さん、村井さん、菅谷さん、Emaさん、田中さん、そして森さん、藤倉さんとみんなオフィスストンプ所属なんですね!!
海宝「智海とは『キャッチー・ミー・イフ・ユー・キャン』で初めてご一緒して、あのときから目がバキバキだった」
大音「バキバキでしたね~」
海宝「何かしてやろうっていう気迫があってすごく印象に残っていて。そのあとも『ジャージー・ボーイズ』で共演もあり。あと智海ってアニメーションっぽいじゃないですか」
大音「え?何が?」
海宝「ビジュアルが?」
大音「そうですか?」
海宝「あれ?自覚なし?」
大音「はい。ノーマルだと思ってました笑」
海宝「あのYouTubeとかやってるじゃない。作品を解説してくれるやつ。あれ見ようと思って開くけどエネルギーがすごすぎて『吸われる!!』ってなって一回閉じる。疲れてるときは『うん、あとで見よう』ってなるし」
大音「『アリージャンス』の紹介動画をあげたとき、海宝さんがSNSで取り上げてくれたんですけど『僕は見ないですけどおすすめです』って言ってた笑笑笑」
海宝「そんなアニメーションっぽいところがアテプリの世界観にぴったりだなと思って呼ばせていただきました」

海宝「えみみは関西の番組でマリウスと浪速のコゼットとして出会ってね。劇場の外のところで歌ったよね!!」
堀川「フェスティバルホールのすぐ近くで歌いました。歌いながらよく笑わないなと思ってました」
海宝「役者ですから。私はプロですよ。それがすごく印象に残っていたので声をかけさせてもらいました」
村井「なんかでもアテプリ1のときは『機長の顔が恥ずかしくて見られない!!』とか言ってたのに今では全然普通に見てるよね」
堀川「そりゃ毎日見てたら慣れますよ」
海宝「立石俊樹がゲストの日は『見られない~!!!』とか言ってたのにね、失礼しちゃうわ!!笑」
堀川「立石さんはもう作画がすごすぎて・・・」

 

『この世界の片隅で』から楽曲を初披露
海宝「今回は貸切便ということでスペシャルな1曲を。まだ世界中のお客さんの誰も聴いたことがない曲です。『この世界の片隅で』から "言葉にできない" という曲を歌います。この作品は2023年から楽曲の制作が始まってワークショップなども行われています。」

これは本当にスペシャルでした~!!1部でゲストソロ歌唱枠が削られた溜飲がやや下がりました。楽曲はやはり初めから日本語で歌うことを前提に作曲されているだけあって言葉とメロディの流れが一致していて心地よかったです。その分「海宝先生が歌うには簡単すぎるのでは?」と思えたりもしたのですが、最後のロングローンでは途中で音が上に飛んで海宝先生のすごい響く歌声ゾーンも楽しめたので本公演で聴くのも楽しみになりました。

 

ジャズコーナー

今回のEmaさんによる即興ジャズは堀川さんのリクエストで "早く王様になりたい" でした!最高!「早く王様になりたい/早く王様になりたい/早くなりたい/なりたい/王様」のところを歌ってくれました。
Ema「海宝くんにも歌ってもらおうかと思っちゃった」
海宝「いやいや、このあとチャレンジコーナーなのにさらにチャレンジしてどうする」

Ema「すごいよね~市川では弾き語りもして、スキャットがこれだけできたらもうジャズシンガーだよ」
海宝「構成を決めるのはだいぶ前じゃない?そのときはスルスルっと書いちゃうんだよね。それで後から後悔する。でもいいんです。僕たちが苦しめば苦しむほどお客さんは楽しめるので」

Ema「ちなみに私は普段あんまりスキャットを歌わないタイプのジャズシンガーなんだけどね」
海宝「歌わないタイプのジャザーと歌うタイプのジャザーがいるんだ」
Ema「昨日から思ってたけどその『ジャザー』っていうのは何なの笑 聞いたことないんだけど😂」
海宝「ジャズをする人だから『ジャザー』」

 

ディズニーメドレーの "Session 8" は本当に毎回毎回楽しくて仕方がないです。特に菅谷さんの「Hi-Diddle-Dee-Dee」とEmaさんの「Zip-a-Dee-Doo-Dah」が大好きで、毎回そのパートになると「来られて良かったな~!!!」って気持ちになります。今回は歌が少なかったのをまあまあ根に持ちながら鑑賞していたのですが、2人のこのパートが幸せすぎて心が安らぎました。そして最後のリミックスも本当にすごくて毎度毎度感動します。クルーの皆様のこのパワフルなパフォーマンスがなんとかして形に残ってくれればいいのにと思っています。

そして今回も今回とて "Wild Uncharted Waters" が素晴らしかったです。前半の暗くて怪しい雰囲気から後半にかけて視界が開けるように明るくキラキラとしたヒーローボイスになっていくのがもうたまらなく楽しいです。

それから "ベートーヴェンデイ" の多幸感はものすごいですね。"December 1963" と並んでミュージカル界最強の多幸感ソングなのではなかろうか。こちらもなんとか音源になってほしいです。毎朝聴いてハッピーになりたい。

大原薫さんの追悼
 "ベートーヴェンデイ" のあと普段は "December 1963" に入るところですが、その前に演劇ライターで2022年に亡くなった大原薫さんの追悼としてヒグチアイさんの「ラジオ体操」の歌唱がありました。
海宝「大原薫さんは僕が若いころからずっと応援してくれていて、ロンドンにも公演を見に来てくださいましたが、2022年のコンサートを見に来てくださったのが最後になってしまって。なので今回は2022年のコンサートで歌ったヒグチアイさんの『ラジオ体操』という曲を大原さんへの追悼の想いも込めて歌わせていただきます」

この楽曲は初めて聴いたのですが「ラジオ体操みたい/きただけでもらえるハンコ/生きただけでもらえるハンコ/よくがんばりましたって押してほしいよ」っていう歌詞がすごく沁みました。本当にその通りだなと。今の世の中、みんな頑張りすぎっていうところはありますよね。もちろん頑張らなくちゃならない局面はあるとは思うのですが、もっと自分で自分を許してもいいんじゃないかみたいな。聴きながら先日の市川公演で "闇が広がる" の後のトークで海宝さんが「みんな生きよう!!」って言ってたのも思い出してなんかグッときました。Live Foreverだよ。

 

ちなみに正蔵さんは第2部を12列センブロでご観劇されていて、カーテンコールでは舞台上から呼ばれて「いいのいいの」と遠慮しながら舞台にあがっていきました。

 

次回は田代万里生さんゲスト回に行く予定です!デュエットは何になるんでしょう!?私はついに "二人の男" が来るのではないかと予想しています。楽しみです!!

【2/12 追記】

デュエットの予想大当たりでした🎯😂

 

【アテプリ関連】

 

【海宝さん関連】