大きなうねる人影が映し出されたかと思うと徐々に縮んでいき、影と入れ替わるようにリーディングプレイヤーが登場、Magic To Doを歌い始める。オープニングナンバーの演出にここまで心を掴まれたのは初めてかもしれない。それくらい高揚しました。かっこよすぎる。
Magic To Doという楽曲自体もとても好き。BNMC2020の映像でクリスタル・ケイちゃんが歌っているのを見て素敵だな〜と思っていたけれど、扮装や振付込みで見てさらに好きになりました!ずーっと頭に流れてるし、成り切って動きも真似しながら歌っちゃう〜デュルリッドゥ〜。一気に引き込まれる素晴らしいオープニングナンバー。スティーブン・シュワルツってやっぱり天才なんだな。
ちなみに今回の公演のMagic To DoはPlayBillが映像に残してくれている。それもフルで、大感謝。
The Finaleについても、うわーー(引)ってなりますね。困惑するピピンをよそに楽しげなサーカスを繰り広げる御一行が怖い。そして満たされるには炎に飛び込むThe Finalしかないという。戦いでも性欲発散でも政治でも芸術でも信仰でも普通の生活でも満足できないならば、もう炎に飛び込む華々しい死以外には残されていないだろうってわけ。迷える若者にとってはとても残酷ですよね。ああそうなのかもしれないと思ってしまう。観た人たちの記憶に残り続けるという意味でも一生忘れられない。今作ではピピンが普通の生活を取るからそれ自体が推奨されているわけではないけれど、迷える若者の誰もが考えてしまう華々しい死を迷える主人公に強要してみせるっていうのが面白いです。そして、ピピンが普通の生活を選び取ったとしてもそれを教訓のように突きつけるのではなく、LPの導きを求めてしまうテオを描いて終わる。素敵な皮肉でした。
8/3 Musée du Louvre→Musée d'Orsay→Conciergerie→Sainte-Chapelle→Notre-Dame de Paris
この日もなかなかの過密スケジュールで回りました。私は印象派以降の作品が好きなのでオルセーをメインにしてルーブルはさらっと回りました。オルセーの5階は天国ですね。シニャックの絵がたくさんあって。住みたい。シニャックのWoman with ParasolとモネのCamille on her Death Bedが特に気に入りました。
納得感の話に関連して、今回は1階席でキャストの方々の表情がよく見えたんです。私はキムとクリスの恋に対して常に疑問を持ちながら鑑賞しているのですが、サンアンドムーンあたりの昆キムの表情や結婚式でキムを見て心底幸せそうに微笑むサンウンクリスを見て「ああ、そうか、そんなに好きなのか」と納得させられてしまった部分もある。2階から見るのに比べて1階からだと昆キムの幼さ度合いが弱まるのよね。表情が大人な瞬間が多いから。それでも彼女が保護されるべき子どもであったことには変わりないし、The Movie in My Mindで絡み合うおとなたちを見て知らない世界に迷い込んだような様子など、前回に増して子どもだと感じる部分もあったけれど。
サンウンクリスのWhy God Why?やThe Confrontationからは動揺を強く感じたな。困っているクリス。サンアンドムーンやLast Night〜では舞い上がるわけではなく「キムを助けなければ」というところに重点が置かれていているのに対し、ジョンからキムに子どもがいると知らされたときも困ってしまっているのでしっかりしてくれと思ってしまいましたね。
あっきーさんのCorner of thb Skyが最高すぎるんだがー!!!うっまーーーーー!!!そしてあきかずスイッチフランケンも最高。和樹さんの後悔、ものすごい勢いで後悔してくるから「そ、そんなに後悔しなくても大丈夫だよ!」って励ましたくなるそんな後悔。フランケン楽曲って歌う人によって個性がものすごい出るのがほんとに面白い。あっきーさんの君夢はめちゃくちゃ光なんよな。全く影がない。圧倒的光。そしてはちゃめちゃにうまい。
7/30 Leadenhall Market → Tower Bridge(外観) → Big Ben(外観)→ TKTS → The Theatre Cafe → Dear Evan Hansen M(中止)→ The Phantom of the Opera M → Moulin Rouge! S
7/31Harry Potter Shop at Platform 9¾ → Natural History Museum → TKTS → House of MinaLima → Les Misérables S
詳細なレポートは友人が書いてくれているので是非!
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私的ヒットチューン
Das ist doch wie im Kino (Didn't I See This Movie?) - Next to Normal
One Repriseについて、同じコスチュームに身を包み同じ動作をしていたとしても観客は彼らのバックグラウンドを知っているから1人1人のダンサーたちを認識できて、彼ら1人1人に対して拍手を送りたくなるというような解釈を私はしました。でもこれを書くにあたってWikipediaのSynopsis読んでいたら
"One" (reprise/finale) begins with an individual bow for each of the 19 characters, their hodgepodge rehearsal clothes replaced by identical spangled gold costumes. As each dancer joins the group, it is suddenly difficult to distinguish one from the other: ironically, each character who was an individual to the audience seems now to be an anonymous member of a never-ending ensemble.