Mind Palaceがない代わりに

来年には大学生じゃなくなるのでタイトル改めました。

【🇰🇷韓国観劇記2-2】我慢できなくて最前に滑り込んだ『SIX』韓国語公演 6/11 M 感想

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昨年夏のWE観劇旅行に際してCDを聴いてから大大大好きな『SIX』。WEでの興奮が忘れられなくて、お隣の国で上演しているのに我慢なんてできなくて、突然の渡韓決行に至りました。

これはWEで観劇した時の感想

いざ、劇場へ

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劇場は「coex 新韓カード artium」。江南エリアにあるcoexモールの中に入っていて「インターパーク」の名が冠せられています。
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建物の外側も内側も『SIX』仕様にラッピングされていて可愛かったです〜😌💕 劇場のエントランス自体もキラキラしていて作品との相性も抜群です。同じ建物にK-POPグループのポップアップストアとかアカデミー?も入居していて(SM TOWNの関連施設かなと思った)、それらを眺めながらエスカレーターを上は上へ上がっていくと劇場に辿り着きます。

 

当日のキャスト

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キャサリン・オブ・アラゴン: 손승연(ソン・スンヨン)

アン・ブーリン: 배수정(ぺ・スジョン)

ジェーン・シーモア박가람(パク・ガラム)

アン・オブ・クレーブス: 최현선(チェ・ヒョンソン)

キャサリン・ハワード: 솔지(ソルジ)

キャサリン・パー: 유주혜(ユ・ジュヘ)

 

帰ってきてからそれぞれの方を調べて、経歴の多様さに驚きました。オーディションをやることのメリットはこれですよね。色んな分野から上手い人が集まってくることの強さ。

スンヨンさんは歌手活動をメインに置きつつ『ウィキッド』のエルファバ役、『ボディガード』のレイチェル役などを務め、今年は『メンフィス』にフェリシア役で出演予定。

スジョンさんは、これまでアンサンブルでのミュージカル出演が多かった中でブーリン役を勝ち取っています。

ガラムさんもアンサンブルとしてキャリアを積みながら、昨年は『ハデスタウン』でフェイトの1人を演じて、今回のシーモア役。

ヒョンソンさんは、『ロック・オペラ・モーツァルト』のセシリア・ウェーバー(コンスタンツェの母)や『ブラックメリーポピンズ』のメリーなどを経ての今回。

ソルジさんは、2NBやEXIDといったグループで歌手活動を行っていた方。今回がミュージカルデビューとのこと。

ジュヘさんは『SMOKE』や『チャミ』など韓国発祥のミュージカルに数多く出演されています。

みなさんめちゃくちゃ上手かったから、こっから更に大きな役を掴んでいくんだろうな〜。

韓国は『アラジン』もオーディションやるんだよ。日本ももっと新しい才能が活躍できる場が増えてほしいな。集客のあるキャストと上手く組み合わせながらさ。

 

感想

やっぱり『SIX』は最高ですね😭😭😭 グリーンスリーブスが流れて「Ex-Wives」が始まるとそれだけで目元がびしゃびしゃになるし、知らず知らずのうちに胸の前で祈るように手を握ってしまう。身体が拝まずにはいられないんだな〜。今回は、最前列だったこともあり、幕の隙間からQueenたちが出てきてポジションにつくのもしっかり見えて、それだけでもう身体中の血液が沸騰しました。大好き。

キャサリン・パー姐さんが真ん前にいて、めちゃくちゃ目を合わせてくるので瀕死になりました。「The MegaSIX」では私のスマホに向かってファンサくれました。宝だ。

私は相変わらず歓声を上げるのが下手で、プテラノドンの鳴き声みたいな音しか出さないのですが、最前に座る使命感みたいなものもあり、頑張って叫びました。よって私の手元にあるMegaSIX動画には私のとんでもない奇声が入っております笑笑 

 

ここからはキャスト&キャラクターごとに感想を書いていきますね。

まず、スンヨンアラゴン。歌がうめえ。やっぱりアラゴンはこうじゃなくちゃね。初手で殴る。スンヨンアラゴンはキレ方が「長女、我慢の限界」って感じがしてめちゃくちゃ良かった。すごくしっかり者なんだろうな、真面目にやってきたんだろうなってのがうかがえるアラゴンで、ブーリンに当て擦られるのも気の毒😂

スジョンブーリンは、あまりにもブーリンで素晴らしかった。表情筋の使い方が天才。愛らしさと憎たらしさのバランスよ。笑う時に二重顎になりながらちょっと下品な感じなのがさ〜好き。ソロ曲も良かったけど、他のQueenのナンバーでダンスしてるときの表情も常に「ブーリン感」強くてついつい目で追ってしまったよ。

あと退場前に金色の紙吹雪を拾って目の下に貼り付けて涙みたいにして「🥺」って顔しながらクレーブスに見せてたのが可愛かった。クレーブスに見せて満足したのかそのまま真顔で袖にスマホ取りに行ったのには笑っちゃった。自由人なアン。

ブーリンが髪の毛の先を緑に染めてるのは韓国SIXオリジナルな気がしたのと、最前で見たらみんなそれぞれの色に合わせたネイルをしていて大変可愛かったです!!!

ガラムシーモアも歌がめちゃうまでした。「Heart of Stone」を聴きながら「あ〜これは天賦の才だな」と感じました。ホイッスルみたいに高音になるところはやっていなかったんですけど、後半の盛り上がりにかけての音圧が素晴らしかったです。演技面の「圧倒的空気読まない女なシーモア」具合もとっても良かった。他のQueenたちにすごいイライラされてた笑

ヒョンソンクレーブスも良かったな〜。ヒョンソンさん、めちゃくちゃクレーブス役者だわ。場の掌握力とかっこよさと愛らしさ。素敵だったな。ちょうど2席隣くらいの人がクレーブスに絡まれる席で「羨ましい!」と思いつつ、「でも韓国語わからない私に当たったら大変だったかもしれない」とちょっと安心もしました。

ソルジハワードは好みど真ん中ですね。ビジュも歌声もKハワードとしての説得力がすごい。「All You Wanna Do」前の煽り芸も良かった。「全然、悪気はないんだけどね、ぴえん」みたいな顔して、煽るのがほんとにハワードって感じ。大好き。「Ex-Wives」のハワードパートは音の入りが高音なんだけど、ばちばちに当ててたし、パンチがあって素晴らしかった。

そして久しぶりに演出付きの「All You Wanna Do」を見て心をえぐられましたね。ヘンリー8世パートのやる気のないサビ、「So we got married...woo」の箇所の気まずさ、最後のトーマスパートで他のQueenたちの手を必死に振り払うハワードの悲痛な表情に打ちのめされました。

ジュヘパーは「先生っぽさ」があって好きでした。自分の考えをすごく丁寧に他のQueenたちに共有しようとしている印象を受けます。他国のパーたちに比べて「しっかり者」感が強い分、「Remix〜The MegaSIX」でみんなで楽しそうに歌う姿がぐっとくるし、「All I need is SIX〜」なんて歌われた日にはべそべそになってしまうんですよね。

 

WEの『SIX』との違いとして感じたのは「厳密さ」かな。韓国SIXの方がハモリの音程がきっちりしてたように思う。WEの勢いでがーーーっと盛り上げていく感じもまた良かったけれど、韓国SIXはとにかく音がバチバチにハマっていくことによる爽快感がありました。

 

韓国語訳詞の記録

私は韓国語が全くできないものの、聴きながら気づいたことと韓国語が少し話せる同行者から教えてもらったこと、それから会場で配っていた「Sing Along」公演用の歌詞カードから読み取ったことを少しだけ書き残します。

日本語公演(あると信じてるよ)ではどう訳すのかな?と思っていたところを一足先に考えるきっかけをもらいました〜

「Suddenly Seymour」問題

まず、気になっていた「Ex-Wives」のシーモアパート

Jane Seymour, the only one he truly loved

(Rude)

When my son was newly born , I died

But I'm not what I seem, or am I?

Stick around and you'll suddenly see more

「seem, or」と「see more」が名前のシーモアにかかっていて、さらに「suddenly see more」は『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』の楽曲「Suddenly Seymour」にかかっているという掛詞祭りになっている箇所。

観劇中「suddenly」というワードは聴こえなかったので、なんて言っていたのか気になっていた韓国語の訳詞はこちら

죽음
제인 시모어 난 그의 유일한 사랑(뭐래)

아들을 낳자마자 죽어

하지만 이게 뭐 다일까?

이제 곧 모두 다 알겠지뭐

Google翻訳にかけると

ジェーン・シーモア 私は彼の唯一の愛 (なんだ)

息子を産んだやいなや死んだ

でもこれはなんだ?

今すぐ全てがわかります

訳詞はかなり直訳になっていそうな気配がします。

 

ドイツ語と訛りのクレーブスパート

これまた翻訳上演においてどうするのか気になっていた部分。クレーブスはドイツ語やドイツ語訛りの英語を使いますが、それらを訳し分けることは可能なのかと。

Ex-Wives」の中の

Ich bin Anna of Cleves (Ja)

の部分は

Ich bin 클레페의 안나 (Ja?)

とドイツ語はそのまま残していました。

訛りについては、おそらく特にイントネーションを変えたりはしていなかったように思いますが、アンのパートや「Haus of Holbein」はメロディ自体に訛りが反映されているのか、韓国語で聴いたとしても原語で聴く時の雰囲気がかなり残っていると感じました。

 

ブーリンの「LOL

LOL

Say 'Oh, Well

Or go to hell

Don't Lose Ur Head」のサビに登場する「LOL」。laugh out loudの頭文字で大爆笑を意味する英語のネットスラングです。

日本語公演をやるなら「どう訳すのかな〜」と気になっていた箇所ですが、韓国語公演ではシンプルに「ハッハッハ」と訳していました。

 

「うちらは」SIX

これは同行者から聞いて「へえ〜!!」となったところ。

SIX」の中の「We're SIX」の部分が、韓国語では「우린 SIX」と訳されていて、この「우린」は、ただの「私たち」ではなくて、本当に「身内」みたいな意味合いが強いらしいんですよね。そこに同行者は感動したらしいです。ううう、私も韓国語できるようになりたい。誰か、ほんやくコンニャク発明して。(言語学習苦手女)

あと、劇中で誰かが他のQueenを「オンニ」と呼ぶ場面があったり、韓国語公演ならではの楽しさがきっとたくさんあったのではないかと思います!

 

最後に

大好きな演目を素晴らしいキャストで、そして最前で見られた多幸感で存在が消し飛ぶかと思いました。チケットがあんまり売れてなさそうで、ちゃんと公演が盛り上がるか不安だったものの、前方席は猛者ばっかりって感じでしっかり熱い公演でした。

隣に座っていたお姉さんは最前なのにデッカい望遠レンズの一眼レフを構えていてかっこよかったわ。

トートバッグはWEで買ったのがあるし、今回は物販はいいかな〜と開演前スルーしたものの、終演後ハイで2枚目のトートバッグを買いました。WEで買ったのが結構ペラペラで、オペラグラスとペットボトルを入れたら千切れてしまいそうなものだから怖くて使えていない状況だったんですよね。それで予備として買ったのですが、今回のは持ち手が分厚くて頑丈な作りになっていて普段使いできそうです。嬉しい!早速サブバッグとして帰国の際にも使いました☺️

 

【書き忘れ追記 6/21】

『SIX』を見る時のために買った、首にスタッズの付いたデザインのワンピースを着て観劇できて嬉しかったです。そして私はアラゴンの着けてるみたいなトゲトゲのカチューシャが欲しい。もちろん観劇の時には着けられないけれど。

 

【韓国観劇記2】

前日は大学路で『海賊』を見てました!