色々思うところはあったのに玲奈メリーが飛んできたら全部吹っ飛んで涙目になるしかなかったよ🥺✨ オーブ天井席まで飛んでくるなんて思わなかった。周りもみんな魔法にかかったみたいな反応していていいよね、舞台だからこその魔法。
こんなに魔法の話しておいてあれなんだが、2幕終盤頭上からやばい機械音みたいなのがたくさん聞こえて、照明さんとかが何かごたついているのかなって勝手に思ってたんですよ!これの準備か!納得!照明さん疑ってごめんなさい🙏
それからStep In Timeがやっぱり舞台映えして楽しい!そしてこれが噂の「逆さタップ🙃」!どうなってるんだ!壁登りまではわかるけれど真っ逆さまはどうなってるの????
今回、メリーポピンズということでもともとのキャラクターのイメージが強いかもしれないけれど、私はなんとなく役としてよりも演じている役者さんとして見てしまっていたな。何が言いたいかって、玲奈ちゃんがかわいすぎてオペラグラスを手放せなかったんですよ。歌穂さんが素敵すぎて歌穂さんで頭いっぱいになるし、小野田は小野田していて最高だし、知念さんの歌声やっぱり大好きだし、山路さんは愛おしいんですよっていう。そんなわけで大いに楽しんできたのですが、せっかくメリーポピンズ関連映画の予習もしたのでぼちぼち考えたことを書き残します。
予習として見た作品
・メリー・ポピンズ (1964)
・メリー・ポピンズ リターンズ (2018)
・ウォルト・ディズニーの約束 (2013)
観劇後に見た作品
・ディズニー映画の名曲を作った兄弟: シャーマン・ブラザーズ (2009)
再現しないという道
先月千と千尋の神隠しを観劇した際に、映像作品を舞台化するにあたり再現を追求しすぎた結果、舞台作品としての表現が蔑ろにされているのを感じたと書きました。
それに対して、ミュージカル版メリポピでは映画を「再現しない」という道が選択されています。Wiki読んだらどうやら映画+原作要素+新たなアップデートがなされているらしい。
バートの絵の中での出来事で印象的なメリーゴーランドでの移動やスパカリは映画を象徴するようなシーンだけれど、前者はミュ版にはないし後者はかなりアレンジが加えられている。これについては個人的に好きなシーンなので寂しさがありつつも英断だなと思いました。舞台上で「移動シーン」を再現すると千と千尋で感じたような間延びが生まれる可能性が高いし、アニメーションと実写の融合がユニークだったスパカリも(初演時の頃はわからないが現代ならばいくらでも再現方法は思いつく) 舞台映えする大人数でのダンスシーンに変更することで舞台作品としての完成度が上がっているなと感じました。実際にスパカリはアルファベットの振り付けも面白いし、拍手も大きくて会場大盛り上がりだった!
Let's Go Fly a Kite とマイケルの2ペンス
ここからは私の好みの話かもしれないけれどLet's Go Fly a Kiteを先出ししちゃうのはもったいない気がした。
まずは、映画でのマイケルの2ペンスを追いかけたい
① 銀行への道すがらマイケルは2ペンスをバードウーマンに払いたいと言うけれど、ミスター・バンクスに止められる
② 銀行で2ペンスを預金口座に入れるのが賢いと説得されるもマイケルは拒否。奪い取られた2ペンスを「返せ!」と叫びながら奪い返すと、銀行がお金を返さないと思った客が押し寄せ大混乱に
③ 自分たちのせいで父に迷惑がかかったと思ったマイケルはミスター・バンクスに2ペンスを渡す
④ 子どもたちの大切さに気がついたミスター・バンクスは銀行でスパカリを叫び、2ペンスで紙と凧糸を買ってきて、子どもたちと凧を揚げる、Let's Go Fly a Kite🪁
これを書いていて気がついたけれど、リターンズのもやもやの正体はここにもあるんだと思う。リターンズではマイケルの2ペンスは銀行に入っていて預金額が投資によって膨れ上がって家を失いかけているバンクス家を救うわけだけれど、ミスター・バンクスはマイケルの2ペンスで紙と凧糸を買ったんじゃないのかよってなってしまったんだ。
この話は一旦この辺りにしておくね。
この2ペンスの流れが鮮やかだな〜と思っていたからそれがなくなったのは悲しいのと純粋になぜ6ペンスになったのかは気になる。原作がそうだと言われればそうですかってなるんだが。。有識者もし知ってたら教えてね。Feed the Birdsの歌詞は2ペンスのままだから金額のずれが気になってしまう。
Let's Go Fly a Kiteは解放されたミスター・バンクスが2ペンスで凧の材料を買ってくるからこその感動があると思うし、それを踏まえてみんなで歌うからこそさらにグッとくるんじゃないかなって思った。
ミュージカルの好きだったところ苦手だったところ
ミセス・バンクスの描写が好きだった。ソロ曲も素敵だし、「女だからできない」という呪縛から解放されて、銀行に乗り込み、出て行くように言われても一歩も動かないというのがかっこよかった。
ミス・アンドリューはヴィランっぽい立ち位置で描かれているのだけれど、彼女を撃退するメリーには少し違和感があった。なんとなくメリーは直接手を下さないイメージが私の中にあるのかも。同じような理由でTemper, Temperが少し苦手だった。きっとウォルト・ディズニーの約束を見た感じ、原作のメリーは映画よりももっと厳しいしにこやかに歌ったりしないらしいから原作に近いのかも。
まとめ
だらだら書いてきた感想をまとめるなら、私の頭の中にはメリー・ポピンズのイメージが映画版でかなり確立されていて、そしてそれが好きだから、原作寄りの要素に違和感を覚えているのかもしれないね。