なかなかチケットが手に入らず(1回何かの先行寝坊したので自業自得でもあるけども笑)、行けないのか😢と諦めかけていましたが、フォロワーさんがシアター1010公演のU25チケットが発売されるとの情報をリツイートしてくださり、友人がそれをLINEに送ってくれて、チケットを手にすることができました〜!フォロワーさんと友人、ありがとうございます🙇♀️💕💕
というわけで行って参りましたシアター1010。北千住駅直結でエレベーターを使って劇場のある11階まで上がることができます。U25チケットの引き換えは10階にある受付ってところだったので、エスカレーターで1階分下りました〜
作品感想
まだまだ本数を見れているわけではないけれど、私はどうやら少人数の登場人物の関係性を掘り下げるようなミュージカルが好きなんだなということがわかってきたところでして、解禁があった時からずっと楽しみにしてきた公演でした。まずは無事に見られてよかった😌そして期待通り素敵な作品、パフォーマンスでした。
お金持ちの寄付者の男性と彼の援助を受けた才能ある女性の恋愛関係って一歩間違うと受け入れ難いものになってしまうと思うのだけれど、作品そのものも配役もパフォーマンスもちゃんと気配りがされていて、心穏やかに見られました。と言いつつキスシーンにはそれなりに動揺してしまったよね😂 2人の関係は恋愛関係に終着しなくてもよかったのではと思わなくはない。というか、お互いへの愛は家族としての愛だと思って観劇していたから恋愛関係にたどり着いて少しびっくりした〜。私は友情至上主義者なのでとびっきりの親友として着地してくれてもいいのよなんて思ったりもする。
ただ、2人の関係性はとても素敵だと思ったし、ジミーへの嫉妬からジルーシャに対して支配的になっていったジャーヴィスをジルーシャがしっかりと突っぱねたところなんかがとてもよかった。秘書にもっと早く打つように伝えないとって台詞も好き。
でも何にも増して、ジルーシャの手紙の内容が面白くて面白くて。文筆家を目指す彼女の才能がしっかり感じられる言葉に溢れていていました。特にThings I Didn't Knowの歌詞が好きだった。ヘンリー8世が何回も結婚したことも人間の先祖は猿だということもエデンの園が存在しないことも知らなかったというように、ジルーシャが知らなかった事柄が並べられていく。そのセレクトも面白いけれど、彼女が知らなかった事柄の当たり前度合いにはかなりばらつきがある。そこにも彼女の知らないことが途方もなく多いことが感じられて面白かったです。
「神を受け継がなくてよかった」という話もよかったな〜。ジルーシャには親がいないから、優しくて寛大な神様を自分で持つことができるんだと。発想も面白かったし、そこで使われた形容詞が序盤にダディを表す言葉として使われていたようにも思ったんだけれど記憶は曖昧です。農場の夫妻は彼らが信仰する神よりもよっぽど善良だという意見を本人達にぶつけて気まずくなるのも面白かった。
それから、ジルーシャの政治をめぐる発言もよかった。まだ女性参政権がない時代に彼女は、自分たちに参政権を与えないなんて国はとんでもない無駄遣いをしていると言い切る。原作が出版されたのが1912年とのこと。筆者の怒りを感じられてよかったです。他にもジルーシャはフェビアン主義者になると言い切っていたり政治的な立場をどんどん表明していく姿もかっこよかったです。ジルーシャという役は私の中でかなり好きなミュージカルキャラクターになりました。
ジャーヴィスの台詞で1番好きなのは「支援した側とされた側には感謝というどちら側からも越えられない高い壁ができてしまう」という内容の箇所。支援した側からも越えられない、ということは意識したことがなかった。ジャーヴィスは彼がダディだと知られることで壁ができることを恐れて名乗り出ることができない。対してその壁を越えるために支援金を返済し、孤児院の理事になりダディに会いに行こうと考えるジルーシャ。賢いからこそ「壁」の存在を認識してそれにがんじがらめになるジャーヴィスと同じく認識したうえで対処法まで考えついて行動に移すジルーシャ。この関係性とても好き。
萌音ジルーシャ
歪みのないまっすぐな声が心地いい。彼女の声で発せられる聡明でウィットに富んだジルーシャの手紙が面白くて魅力的であっという間に心を掴まれました。歌唱は序盤はもう少し声量欲しいなと思ったりもしたのだけれど曲が進むごとにどんどん歌声も伸びてきて素晴らしかったです✨ 歌声も澄み渡るように綺麗で素敵。
序盤の声での演じ分けがうますぎて、録音した他の方の声を流しているのかと本気で思って口元確認してしまった😂 もちろん萌音氏がその場で発してました。凄すぎる。いたずらっ子のような笑顔とあふれ出る好奇心が子供らしい一方で、自分と社会の未来を真剣に考えて行動に移していく姿には自立した人間としてのかっこよさがあって、それらが合わさってとても魅力的なジルーシャになっていました。大好きだったわ~!!!
芳雄ジャーヴィス
とても素敵だったな〜。安定に歌がうまいのはもちろん、ガイズでの華とはまた違った繊細な魅力に溢れたパフォーマンスでした。ここ数ヶ月で芳雄さんの凄さを実感させられまくりですね。
ジルーシャの手紙を読んで好奇心を掻き立てられまくってニヤニヤしているところやジャーヴィ坊ちゃまとしてジルーシャの前に現れるときのお茶目な動きだったりにとてもわくわくさせられた。手紙に自分のことが書かれたときのリアクションもいちいち面白くて最高でした。
そして私は芳雄ジャーヴィスの「弱さ」がとても好きでした。好奇心でぐいぐい進む萌音ジルーシャに常に主導権を握られっぱなしでタジタジな芳雄ジャーヴィスという構図がしっかりしているから安心して観劇できる。チャリティで目に涙を浮かべる姿がとても印象的だった。
カテコ
ずっと笑わされっぱなしでした😂 中でも好きだった箇所を。
も「芳雄さんはパンフレットの写真を10年ぶりに撮り直して」
よ「別に若い頃の写真じゃなきゃダメとか言ってたわけじゃないですよ!でも今回新しく」
も「全然違いますもんね」
よ「突然の悪口??笑笑 あれだよね、渋みが増したみたいな〜」
「自分で言っちゃったよ笑笑」
開演9分後という謎タイミングで初日おめでとう連絡を芳雄さんにする坂本真綾さん笑
芳雄さんによれば、萌音氏の出演は急遽決まったそうで
よ「千と千尋終わってゆっくりしたかったろうに、どうして出てくれたんですか?」
も「私、この作品初演も見てるんですよ。この前の公演も見てるし、DVDも持ってるし」
よ「ファンだね」
も「ファンだからです」
入場者プレゼントをいただきました🎁
入場時にはクリアファイル
退場時にはミルキーの箱
【追伸: 配信を見て】
とっても素敵な台詞だったので書き留めておきたい!と思っていた箇所を配信で確認できました。
言っておきますけどダディ、我々女性が全ての権利を手に入れたとき、あなた方男性はそれらの権利を失わないように注意しなくてはダメよ。
もしも女性が参政権を持ったら、私は尊敬に値する有権者になれると思いません?先週21歳になりました。この国は酷い無駄遣いをしているわ。こんなにも正直で、(教養があって、)良心的で、(知的な)私のような市民を打ち捨てるのだから。
(あ、それで思い出した。昨日の教会でジョージアから来た説教師がこう言ったんです。私たち女の子は女性らしさを犠牲にしてまで知性を発達させることがないよう注意せよって。) 毎度のことよ、いったいなぜ彼らは男子校へ出向いて行って知性の使いすぎで男性らしさを台無しにしないようにって忠告しないのかしら。
ねぇ、私も社会主義者になると思います。構わないでしょ、ダディ。おそらく社会主義者であるべきなのよ。確実に無産階級の人間ですから。じゃあダディ、♪おやすみなさい。楽しみだわ〜どんな社会主義者になろう〜。