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弔いとしての『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』8/15 S 感想

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前回のMR!観劇から半月ほどしか経っていないのに、帝劇の前に立ったとき1年ぶりくらいに感じました。その半月は事実上ミュオタじゃなかったからかも?

当日のキャスト

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ティーン:平原綾香

クリスチャン:井上芳雄

ジドラー:橋本さとし

ロートレック上川一哉

デューク:伊礼彼方

サンティアゴ中河内雅貴

ニニ:藤森蓮華

ラ・ショコラ:鈴木瑛美子

アラビア:磯部杏莉

ベイビードール:大音智海

 

前回の望海サティーン×甲斐クリスチャン回の感想。WEで観劇した際の記憶などもたどりつつ、MR!という作品について考えたものです。

↓↓↓

前回作品については結構考えたので、今回はちょっとキャスト感想寄りで書くつもりです。

 

「平原×井上」回の印象(ペアごとの違いも少し)

私が観た「望海×甲斐」と「平原×井上」はだいぶ印象が違ったのでその辺りの違いを書き残そうと思います。

今回の「平原×井上」回は、舞台上のパフォーマンスがサティーンへの弔いのようだなと思いました。芳雄さんクリスチャンの冒頭の表情がとても年相応に見えたんですよね。他の場面では、若返ってはしゃぎ回るのに。そんなこんなでサティーンの死後、時が経ってからクリスチャンが彼女との日々を作品にしたのがこの作品であるっていうのが全面に出ていました。クリスチャンのモノローグで始まり終わる作品である以上、当たり前っちゃ当たり前なのですが、「望海×甲斐」回は、より一瞬一瞬の輝きと爆ぜる感情をそのまま解き放ったような印象だったのでだいぶ受け取ったものが違いました。甲斐クリスチャンが望海サティーンと生きた日々はあの異常なまでにド派手でゴージャスな世界観そのまんまだったんだと思います。

「平原×井上」回を、クリスチャンによるサティーンとの思い出のショーアップと捉え直すと結構面白いです。デュークに「金は正義〜」って歌わせてるのはクリスチャンになるし、Come What Mayのアウトロでリプライズをロートレックに歌わせるのもクリスチャンなわけでしょ。作品の中にいろんな悪意や愛を見出せるなと。そう考えると、MR!の「メタな側面」が芳雄クリスチャン回だと強化されていると言えるかもしれません。芳雄さんは訳詞を日本語として1音1音しっかり発音するので、大ヒットソングをいわゆる「ミュージカル歌唱」しちゃう面白さも生まれていたように思います。メタな笑いだ!そもそもミュージカル界の老舗プリンス(このワードまじで好き)芳雄さんが!帝劇で!T-REX!みたいな面白さもありますよね。

あとTruth Beauty Freedom Loveの最後にLady M'sが混ざっているところも「ムーラン・ルージュファミリーによるサティーンの弔い」っていう印象が強まって好きです。4人がコートを一瞬で脱いでクラブのコスチュームになって次の場面に繋がるっていう展開はシアター的にも好き。

 

キャスト感想

平原サティー

あーやサティーンのThe Sparkling Diamondsがすごかったです🤩 声色の使い分けが素晴らしくてとんでもなくかっこよかったです。太い声でがなるようにしている部分があるのも好きだったな〜!音源ください〜!!

あとFireworkも良かったです。この曲は劇中でミュージカル楽曲としてほぼほぼ機能していない(と私は思う)のですが、あーやは気迫と歌唱力でゴリ押して盛り上がる見せ場にしていて「すげえ」ってなりました。この作品にはパワーでねじ伏せなくちゃならない部分も多いですから、ナイスキャスティングだな〜とほくほくしました。

芳雄さんが日本語の語感で歌うのに対して、あーやは英語のグループ感をそのままに歌っていて、そこの差が「One and Onlyなサティーン」のイメージにいい感じに乗っかっていたのも良かったです。実は歌い方が違いすぎるから「デュエットの相性どうだろう?」と若干不安に思っていたのですが、2人とも安定して上手いので全然大丈夫でした。

 

芳雄クリスチャン

大人らしくちゃんと人と自分の間に線を引いている部分と突然の駄々っ子ムーブが入り乱れるのがとても面白かったです。サティーン絡みで感情を出すと突然まじで幼児みたいになりますね。友人とも終演後に話してたんですけど「許せない!!」のところが特に😂

序盤のかわいいクリスチャンが得意そうだな〜と勝手に思ってたんですけど、El Tango De RoxanneCrazy Rollingの印象が強くて驚きました。「Feeling I can't fight」の音の持ち上げ方が信じられないくらい滑らかで素晴らしかったです!喉絶好調!あとはCrazy Rollingの「どうやって連れ去ろうか」が殺し屋みたいな目ですごかったです。めちゃくちゃ怖いのにいざサティーンと対峙すると幼児化するので、あの目はどこいった?ってなりますね。これが愛の狂気ですかね☺️ ここの場面、甲斐クリスチャンだとサティーンを連れ去ってそのまま監禁とかしそうでしたよね笑笑

芳雄さんはやはり歌が安定しているので聴いていて楽しかったです。芳雄さんがハモリに入ると全体が安定します。特に私の大好きなTruth Beauty Freedom Loveのハーモニーがいい感じにハマっていて嬉しかったです。

 

伊礼デューク

カテコの伊礼さん、前見た時より脚が綺麗に上がるようになってますね!?(そこ?)

人間毎日ハイキックをしてたらなんだかんだちょっとずつ上がるようになるんですわ☺️

伊礼さんの公爵はやっぱりクズなのに気品と余裕があってかっこいいですね〜。まじで公爵の出番が少なすぎてもだもだします。ハマっているからこそもっといっぱい出てきてほしい、もっと高い音披露してほしいって欲が出てきてしまいます。

 

蓮華ニニ

やーーーーーーー好き!!!!!!前回見た時から私の心を掴んでやまない蓮華ニニ。そっけなくて率直なところが最高!って思いつつオペラグラスで追いかけまくっていたらShut Up and Raise Your Glassでニコニコ踊っていてかわいさにやられました。客ではなくクラブのメンバーと仲良さそうに踊っている自然体なニニも素敵すぎました。

 

ニニ&サンティアゴ

中河内さん(以下、がうち)サンティアゴとの絡みも好きでしたね〜☺️ がうちサンティアゴはオラオラしてるけど人が良さそうというか、情に厚い感じが滲み出しているので、蓮華ニニから「かわいい〜」って思われてそうだなと思いました。「vive la revolution!」かっこよかったです。

2人ともスタイルが鬼なので稽古場で2人並んで立ってる時の圧がすごい。Backstage Romanceのダンスもかっこよかったです。

 

上川ロートレックがうちサンティアゴの並びもかわいかったですね。上川ロートレック、芸術家特有のめんどくさい感じが増し増しになっていて素敵でした。

 

Lady M's

瑛美子ショコラと磯部アラビアがネコ科の猛獣で蓮華ニニは前述の通りもろもろが鬼強なので、大音ベビードールのかわいさが際立っていて最高でした。みんなみんな大好き。

 

さとしさんジドラー

役にハマりすぎじゃない?????最高。なんかもう全てが上手いしかっこいい。ちょっとした間の取り方とか台詞の声色の変え方とか。全部計算なのか天賦の才なのか気になります。Chandelierの前に「問題は明日考えればいいや〜」って言ってたけどその勢いでクラブの経営崩壊させたでしょwwwって思っちゃったよ。

 

前の記事に書いた通り、私はMR!を「好き」とは言い切れないわけなんですけど、それでもとんでもなく楽しめました。ツアーもキャストの組み合わせ等が上手くハマれば観に行きたいです(ところでツアー日程とキャストはいつ出るんだ?楽日かな?)

 

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