Mind Palaceがない代わりに

来年には大学生じゃなくなるのでタイトル改めました。

クンリー×韓ミュの伝記ジュークボックス!?ミュージカル『ベートーヴェン』12/11 S 感想

韓国での初演の評判が評判だったのでB席を取りたかったのですが、読みを誤って抽選に落ちまくってしまい、「もしやこのまま見られないのか」と思っていたところにS席をGetするチャンスが舞い込んできまして、取れたら取れたで腹を括ろうとチャレンジしたところちゃっかり取れてしまい、観劇して参りました。1万6000円!国内で買ったチケットでは1番高額かも!!ひ~!!!

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ただ席は素晴らしくて、前過ぎず後ろ過ぎずなドセンでめちゃくちゃテンション上がりました。センターの俳優さんの熱量がぐああってぶっ刺さる席でとても楽しかったです。

感想は辛めです。キャストのパフォーマンスの熱量が大きくて楽しかったけれど、いかんせん作品としては・・・という感じ。

作品・公演概要

베토벤; Beethoven Secret

脚本・歌詞: Michael Kunze(ミヒャエル・クンツェ)
音楽: Sylvester Levay(シルヴェスター・リーヴァイ)
演出: Gil Mehmert(ギル・メーメルト)、왕용범(ワン・ヨンボム)
振付: 문성우(ムン・ソンウ)
製作: EMKミュージカルカンパニー
初演: 2023年 ソウル

https://emkmusical.com/portfolio/2023-beethoven/

 

ミュージカル『ベートーヴェン』 日本初演

劇場: 日生劇場
演出: Gil Mehmert
振付: 문성우
翻訳: 増渕裕子
訳詞: 竜真知子

演出家・振付師・セット/映像デザインディレクターが韓国プロダクションと同じで、namu wikiには「セミ・レプリカ」プロダクションと書かれていました。衣装は日本オリジナル。

 

キャスト

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ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン: 井上芳雄
アントニー・ブレンターノ: 花總まり
カスパール・ヴァン・ベートーヴェン: 海宝直人
ベッティーナ・ブレンターノ: 木下晴香
バプティスト・フィッツオーク: 渡辺大
ヨハンナ・ベートーヴェン: 実咲凜音
フェルディナント・キンスキー公: 吉野圭吾
フランツ・ブレンターノ: 佐藤隆紀

ショルシュ: 三木治人
マクセ: 若杉葉奈

+アンサンブル 24名

 

作品感想

系譜・音楽 - 伝記ジュークボックスコンセプトミュージカル

今作のユニークなところはベートーヴェンの手がけた楽曲を使って彼の生涯を描いているところ。本編を見るまではただ「伝記ミュージカル」と捉えていたのですが、むしろ『ジャージー・ボーイズ』『A Night with Janis Joplin』『MJ』あたりの「伝記×ジュークボックス」ミュージカルの系譜にあって、さらにそれを「正統派のコスチュームもの」の枠組みでやろうとしているのが面白い作品だと感じました。流行りに乗りつつ自分たちの得意なフィールドに持っていくクンツェ&リーヴァイはすごいですね。

その試み自体は面白い。でも作品として面白いかというとそれはまた別問題だなというのが私の感想です。私がクラシックに明るくなくてベートーヴェンの楽曲も「運命」と「第九」くらいしか認識していないのが原因かもしれませんが、中途半端に耳慣れた楽曲が入り込むことで作品が「浅く」感じられました。劇中でじゃじゃじゃじゃーんって流れると謎に共感性羞恥的なものが発生してしまうというか・・なぜなんでしょうね。楽曲としてはものすごくかっこいいのに。他の「ジュークボックス」ではそこまで感じないムズムズ感の正体を考えると「元々が音楽だけのものに歌詞を付けたことによる『替え歌感』」があるかもしれないと考えたりしました。


耳慣れた楽曲が聴こえてくるのはジュークボックスミュージカルの特徴で、その分オリジナル楽曲の作品よりも強くメタな楽しみ方が発生するわけですが、今作は話のトーンがシリアスで、メタ的に笑ったりわくわくしたりというよりかは観客の没入を期待するタイプのブックミュージカルを志しているような感じもあり、その辺りが上手く噛み合っていないのかもしれません。クンリーは多分ブックミュージカルの人たちなので。

 

性質としてメタな視点を含むジュークボックスミュージカルと没入感のあるブックミュージカルが得意なクンツェ&リーヴァイの間の溝を、脚本<情熱で突っ走りがちな韓ミュクリエイターたちの力で埋めようとしたら、やたら熱量のあるビッグナンバーの連続の中にブックミュージカルの抵抗のように説明に次ぐ説明の台詞パートが差し込まれた中途半端なキメラが生まれた、というところでしょうか。

韓ミュは登場人物の関係性を煮詰めてドロドロの地獄を作るのも得意なので、そういう良いところが上手くかけ合わされば面白くなり得たと思うんですけどね~。それかもうナンバーに振り切って「sung-through」にしてしまうか。各シーンのぶつ切り感も強い(台詞から楽曲への移行の間も悪い)ので、私は1幕の中盤で頭を「コンセプトミュージカル」モードに切り替えてそこからだいぶ楽しめるようになりました。クンツェ&リーヴァイだからとブックミュージカルを期待しない方がいいですね。

 

ちなみにnamu.wikiによると、今作はクンツェ&リーヴァイのアイデアに複数の国が手を挙げた中で「韓国が1番合いそうだ」という話になってEMK製作になったんだとか。もちろん韓国ミュの要素が入ってこその魅力もあったのですが、ロックオペラ大国フランスなんかで作っても面白かったんじゃないかな〜とも思ったり。

 

ナンバーの構成を思い返してみても、M!の「ここはウィーン」のような舞台紹介ソングがあって2番煎じ感が強かったり、物語を進める力のないソロナンバーが多かったり(プリンシパルが多くてそれぞれに歌わせるけれど、各々が当たり前の心情や状況しか歌わず話が進まない)とあまり洗練されていないと感じました。

 

美術・演出 - 韓国ミュージカルの雰囲気

美術と舞台の使い方は韓ミュっぽかったです。客席に入ってLEDの背景に映る雷と「Beethoven」の文字、舞台中央に置かれたグランドピアノが目に飛び込んできた瞬間「韓ミュだ!!!」って思いました。ただ冷静に思い返すと、LEDを使っていた韓国発のミュージカルを見た覚えはないし、LEDといえば韓国エリザ、ウィーンM!、レベッカってな感じでむしろクンツェ&リーヴァイ作品あるあるなのかもしれない笑 セットは舞台の三方を取り囲む壁を動かしながら展開していく形で派手ではないのだけれど、映像の使い方も相まって豪華な印象でした。ミニマルかつゴージャスなのは私の中の「韓国のグランドミュージカル」のイメージど真ん中でした。

 

1番好きだったのが1幕ラストの演出。それまで三方の壁をセンターに寄せたり外に広げたりして上手いこと場面を切り替えていたものの壁自体は常に存在していたのですが、1幕ラストで壁が取り払われて、日生劇場の横幅いっぱいのLEDパネルに嵐の情景が映し出され、譜面が風に舞う中でベートーヴェン絶唱して終わるのがとても楽しかったです。2幕のラストも凝っていましたが、センターから舞台奥に向かって光の道のようなものができてそこをゆっくりと歩いていくベートーヴェンの後ろ姿で終わるのはちょっと宝塚の退団公演っぽさがあって愉快でした。1幕冒頭のベートーヴェンの葬儀に戻ってきて(1幕冒頭を繰り返すのも韓ミュあるある)、喪服の人々で舞台上が黒々としているところに雷雨とスモークの演出をして、「歓喜」を流して盛り上げていくのは楽しかったです。各幕のラストに感情をぶわっと高める仕掛けがあるのはいいですね。それはそうとひとしきり盛り上がった後のベートーヴェン指揮による登場人物たちによる「合唱タイム」があるのは謎でした。

 

あと忘れちゃいけないのが2幕のコンサートシーン。ベートーヴェンがオーケストラピットに入ると、実際のオーケストラの方々が立ち上がるのですが皆さんがカツラを付けてらっしゃって大変可愛かったです。

 

それから「Ghost of Music」なる概念ダンサーが出てくるのも作品のトーンには合っていないように思いました。彼らはベートーヴェンが1人で作曲していると現れて「芸術家は幸せになれない」だとか彼を傷つけるような内容の歌を歌います。そこにはベートーヴェン自身の苦悩が表れているのですが、派手な衣装・照明・ダンスで表現される彼らのパートは深刻であろうとする作品を軽くしてしまうように感じました。エリザのトートダンサーやM!のアマデのようには機能できていません。ビジュアルは『DEVIL』のアンサンブルを思い出しました。

 

物語 - ベートーヴェンの物語?恋の物語?

ミュージカルの形式としてのブレが気になったのに加えて、物語のブレも気になりました。さっきは「伝記」と書いたけれど、伝記にしてはベートーヴェンの人格と人生の掘り下げが甘い。

劇中でカスパールは「幼少期に父親から受けた虐待のせいで兄さんは偏屈なんだ」と言うけれど、虐待による傷がどのように彼を蝕み、それがどう影響して「偏屈」になったのかは描かれません。そもそも今作のベートーヴェンを見ているととても「偏屈」とは思えませんでした。1幕冒頭でベートーヴェンが貴族たちと衝突する場面がありますが、それは貴族たちが彼を嘲笑し、彼の演奏をまともに聴こうともしなかったからであって、彼の態度は正当であるようにも思えます。もしかしたら「偏屈と言われているけれどそうではなかった」という方向にもっていきたいのかとも思ったけれど、その割には「彼は偏屈だ」という前提の下に話が進んでいく感じもあります。

それから、ベートーヴェンの物語といえば徐々に聴覚を失っていく過程とその苦しみが重要なポイントになると思うのですが、その部分の描きこみもちょっと物足りませんでした。1番解せなかったのが、1幕で貴族たちが彼の音楽をまともに聴かないで話したり笑ったりしているのに対してベートーヴェンが怒って貴族たちから拒絶される場面と、2幕のコンサートで彼自身の聴覚の問題で演奏が破綻してコンサートを投げ出した際に貴族たちから非難される場面の楽曲と振付が同じで、場面のトーンにも大きな差がなかったこと。コンサート会場を飛び出したベートーヴェンはトニに出くわして「耳はきっと良くなるわ」なんて声をかけられるけれど、そんなんで慰められるものかな。音楽にすべてを捧げてきた人間がそのキャリアを絶たれようとしているときに。ベートーヴェンの音楽への執着が見られない分、彼の音楽性や芸術性も浮かび上がってこなくて、そうなってくると彼を構成する大きな部分が欠けることになります。そんなこんなで私には「ベートーヴェンという人」がわからず仕舞いでした。

 

では「ベートーヴェン自身」にスポットを当てず、今作が何を描いているかというと「ベートーヴェンとトニの恋」なんですよね。韓国初演時のタイトルには「Beethoven Secert」という副題が付いていて、作中には他に秘密という秘密は出てこなかったので彼らの恋がそれに当たるんだろうと思います。

ただ、ベートーヴェンとトニの恋愛についても「浅い」と思ってしまいましたし、どこの部分が「秘密」だったのだろうと気になりました。トニは既婚者で、2人の関係は不倫関係なので、まあ秘密にすべきものではあると思うのですが、彼らが関係を隠すために努力するような場面は少ないし、むしろトニの結婚相手がモラハラ夫なので「背徳感」みたいなものも少ない。互いを「運命の相手」だと思って惹かれあっているのはわかるものの2人の関係は副題に「秘密」と付けるほどの「秘密」であろうか、と疑問に思いました。

今作はタイトルロールの掘り下げが甘いことからも察することができるように、全てのキャラクターの性格と心情の掘り下げが甘いです。例にもれず、トニの掘り下げも甘い。「金色のカゴの中」として表現される彼女の悩みはありきたりで、物語の進行に合わせて彼女が変化するということもなく、ベートーヴェンとの恋に対する姿勢も急に積極的になったり臆病になったりして、トニがどういう人なのかもいまいちわかりませんでした。

2人の恋愛関係の進展に関するプロットには特に目新しさもなく「王道」という感じで、性格や心情の具体的な描きこみが足りない2人によるありきたりな恋愛のストーリーに感情移入できるはずもなく、私にとって退屈なストーリーでした。

 

互いを想い合っていたはずの兄弟の確執、仲が良かったはずのトニを裏切ることになったベッティーナ、モラハラ夫に苦しめられる妻などなど、上手く描き出せば観客の心を感情の嵐に巻き込めるような要素もあっただけに「もうちょっとなんとかならんか」と思ってしまいました。物語の中に地獄を生み出すのって案外繊細な作業なんだなとも。モラハラ夫のシーンなんかはモラハラの解像度が低くてむずむずしちゃいました。そもそもキャラクター数が多すぎてそれぞれを全然フィーチャーできていない、手に負えていない、そんな物語でした。

 

キャスト&キャラクター感想

芳雄ベートーヴェン

猛烈に難しくて信じられないくらいハイカロリーな楽曲をこれでもかという曲数歌い上げている姿を見て「さ、さすが芳雄さんだ」と思いました。喉の強さが異次元ですね。ベッドに仰向けに寝っ転がりながら大音量で歌う場面なんかもあって、驚きの連続でした。

私は芳雄さんの歌声に誠実さと秩序を感じるので、怒りを露にして「野蛮」だと罵られるベートーヴェンとの間に結構ギャップがあったのですが、幼少期に受けた虐待を思い出してピアノの上でうずくまり始めた辺りから「これ!!!」ってなりました。白シャツでピアノにべろーんって寄りかかってるのも好きでした。私は「弱さ」が前面に出た役の芳雄さんが好き。

 

花總トニ

大きな作品で見るのがMAぶりとかだったので、まずは出てきた瞬間の神々しさに慄きました。顔面が発光している。そして歌い上げを聴くのもMAぶりだったので、花さんってやっぱり歌がうまいんだなと謎に改めて感じたりもしました。

前述の通り、トニは脚本として描き込みが浅いので見ている側としてはイライラしそうになる部分も多かったのですが、それを配役をした人が見越していたかのように、花さんの魅力でカバーしていっていたのでナイス配役だなと思いました。

 

海宝カスパール

登場時間が短いという話は事前に聞いていたのですが、それにしてもこんなにも短いとは思ってなかった!!!!2幕に至っては最終盤になるまで出てこない。楽屋でめっちゃ暇になるやつだ・・・と思いながら見ていました。

あと多分この役は海宝さんや小野田さんみたいな超人的な歌のうまさの人がやらない方がいい役なのかも!?と1幕で「ヨハンナのことが大好きなんだ~!」ソングをとんでもない声量で歌い上げる姿を見て思いました。あんまりカスパールの歌が上手いと「あれ?兄弟で音楽家なのかな?」と頭が混乱してしまいます。振り回される側じゃなくて振り回す側を演じるべきと思わせてしまうレベルの歌唱力。

芳雄ベートーヴェンに向かって「兄さん!兄さん!」とついていく海宝カスパールは新鮮で可愛かったし、兄弟喧嘩デュエットで2人が声をぶつけているのもめちゃくちゃテンションは上がったんですけど、いかんせん兄弟の確執周りのプロットが弱弱なのでもどかしくて仕方がなかったです。韓ミュクリエイター、こういうところでいつもの激重で雁字搦めの人間関係を見せてくれよ!

 

晴香ベッティー

これまた謎キャラクターだったベッティーナ。トニのことを慕っていたのに、トニとベートーヴェンが恋仲にあることをモラハラ兄にばらして(しかもそれにより兄の不倫をやめさせようと説得している風)、その上トニの元に子どもを連れていくと言ったのにそれは嘘でトニを騙すことになる。そしてその心情はフィーチャーされないまま終わる。トニを騙した件については、モラハラ兄から妨害を受けた可能性もあるけれど、それにしてもそこには彼女なりの葛藤なり考えなりがあっただろうにそれを歌う機会も与えられない謎役ベッティーナ。これまた晴香ちゃんじゃなかったらさらに「なんなん?」となってしまったと思います。

2曲ほどあったソロ歌唱曲も心情を語るものではなくて勿体なかったですが、貴族らしさを備えつつもお転婆な晴香ちゃんを見れたのは嬉しかったです。トニとベッティーナのシーン、2人が揃うと美しさがすごかったです。

 

佐藤フランツ

念願の悪役しゅがさんだったのですがこれまた掘り下げが浅い役~!!!折角最悪のモラハラ夫の役なのに、脚本のモラハラ夫解像度が低すぎてもだもだしました。

しゅがさんは優しい役を演じている印象が強いし声質も柔らかいのに、今作のフランツは本当に嫌な人で、圧倒的な歌唱力も悪役オーラに拍車をかけていて良かったです!

 

吉野さんは嫌味な貴族が上手すぎたし、芳雄さんベートーヴェンと歌で渡り合ったりしゅがさんフランツと『The Greatest Showman』のThe Other Sideっぽい交渉デュエットをする大ちゃんも良かったです。あと、どなたかわからなかったのですが葬式でメインボーカルをしていた男性がとても上手かったです!どなただ!!

 

そんなこんなでキャストさんのパフォーマンスは熱くて良かったのですが、作品自体が粗すぎたというのが私の感想です。こちらがすごく刺さったというわけでもありませんが、同じくベートーヴェンを描いたミュージカルとしては韓ミュの『ルードヴィヒ』の方が面白かったなと思ってしまいました。こちらはドロドロに煮詰まった「父子関係」が描かれています。

 

ベートーヴェンの韓ミュ『ルードヴィヒ』】

 

※『ベートーヴェン』にアンサンブルで出演中の俳優さんが、振付の方から「あと10kg痩せてください」と言われて必死にダイエットをしていると11月にSNSに投稿をしていました。俳優さんは痩せるよう求められたことを「大変恥ずかしい話」としています。このような発言がどのタイミングであったのか私にはわかりませんが、俳優さんと振付の方が接触しているということは稽古が始まってからのことであるように思えます。本番を1~2ヶ月後に控えた状態で言われたのだとしたら、これはひどい暴力だと思います。10kg痩せた状態の俳優を欲するならばオーディションの段階でそういった体形の人を取ればいいですし、もしもどうしてもその俳優さんでということにしても「10kg」は多すぎます。専門家の指導の下であっても相当ハードな減量になるはずです。話の全体像を知らない私に言えることは少ないですが、俳優さんたちが理不尽な状況に置かれていないことを祈ります。

 

【クンツェ&リーヴァイ関連】

 

 

【芳雄さん関連】

私が特に好きな芳雄さんはDLLのジャーヴィスとリトプリのキツネさん