両方ともとっても面白かったです😌💘
浪漫楽劇『ディミトリ~曙光に散る、紫の花~』
ディミトリはラジオドラマ「1848」を手がけた並木陽先生の作品が原作ということでずっと楽しみにしてきました!見られて良かったー!!
あらすじは公式サイト
https://kageki.hankyu.co.jp/revue/2022/syayounokuninorusudan/info.html
作品感想
ショーとの2本立てなこともあり、話はさくさく進むんですけど登場人物たちの関係性と感情がしっかり掘り下げられていて好きでした。原作の『斜陽の国のルスダン』(読んではいないんですけど)に対し、タイトルが『ディミトリ』になっていて、宝塚あるあるの男役メインになるやつか。。とちょっと思ったんですけど、ルスダンとディミトリ、2人の物語に仕上がっていたのでよかったなと思います。
イスラーム圏のルーム・セルジューク朝からキリスト教圏のジョージアに人質として送られてきて、宗教も名前も変わり、ルスダンとその兄のジョージア国王には気にかけてもらっていても、自分の居場所がないと孤独を抱えながら生きてきたディミトリ。それだけでも過酷な運命なのに、戦場で王を守れなかった責任や、王の死によって想い人との結婚が叶ってしまったことへの罪悪感、王配という立場になってもなお続く「外国人である」ことに対する差別、あらゆるものが彼の背中に重くのしかかっていて、とても辛かったです。ルーム・セルジューク、ジョージア、ホラズム、どの国を故郷とすることもできず、トビリシとリラの木とルスダンへの想いだけを安らげる場所として死んでいったディミトリの人生。。。。
そうそう、王配となり美しく着飾ったディミトリが議会に入るのを許されなかったシーンがめちゃくちゃ刺さってしまいました。ほんと状況としては最悪なんですけど、絵面があまりにも好みでしてね🤐
ディミトリの足跡を追跡するのが得意なルスダンなんてかわいいのってところから始まるけれど👣 ルスダンの人生もまた厳しいものでしたね。人質のディミトリがずっと好きだったけれど、自分はそのうち他所の国に嫁がされることをわかっていて、それが兄の死によって突如一国の王になる運命を背負わされる。今作ではさくさく話が進んですぐに戦争が始まって彼女はあっという間に王の威厳を纏うので、原作でルスダンが王として成長していく過程とか知りたいなと思いました。
あんな気弱な娘に王が務まるのかと家臣たちに嘲笑されたルスダンは勇敢に戦争の指揮を取って家臣や民に信頼される王になり、外国人の王配と疑いの目を向け続けられたディミトリはジョージアの首都と王を救うんですよね。
序盤の短い時間で兄王ギオルギと平民出身の恋人バテシバの関係がかなりしっかり描かれていたのが後半に効いてくるのも良かったです。身分の低い自分と一緒では王が非難される、ルスダンを嫁に出しディミトリとの仲を割くからには自分だけ幸せでいてはならないと別れを決めた2人のデュエットを後半、ジョージアとホラズム、そして死によって分たれるルスダンとディミトリに重ねてリプライズしていくのがとても素敵でした。
ディミトリの死を悟っているけれどそれを言葉として聞くことを拒み、彼がどこかで生きていれば離れていても構わないという姿勢を貫こうとするルスダンのことがとても好きでした。そしてラスト、ルスダンが足跡を辿っていった先に結婚式の日のディミトリの幻がいて、でも振り返ったときにはリラの花だけが残っているっていうのもあまりにも良くて😌
そういえば、リラの精ってバレエの眠れる森の美女も出てくるけど東欧ではメジャーな花なのかな〜なんて思ってたらライラックのことなんですね。なるほど。
あとは、宝塚って戦の描き方が上手いよな〜と思いました。やっぱり演者の多さってのも効いてくるし、敵味方入り乱れての殺陣やダンスを取り入れての表現、フォーメーションで見せる戦況と緊迫感を出しつつ美しい戦いの場面を作りますよね。
今月日生で見た『ザ・ビューティフル・ゲーム』の感想で床面積を活かしきれていないという話をしたんだけれど、今作はシンプルなセットで床がたくさん露出する場面も多かったけれどスカスカだなと感じることもなかったです。なんならディミトリ1人がセンターに立っているだけでも違和感がなくて、ある意味スター制度の強みが出ているのかもしれないと思いました。
楽曲も素敵でした。ディミトリのソロ曲、ラストちょっと跳躍があって高めの音で伸ばしてるのがあって、まこっちゃん歌がうまいから曲作るときに表現の幅広がるんだろうなと謎にほくほくしました。全体に安定感のある歌唱だったのとコーラスの厚みが素晴らしくてとても楽しかったです〜✨
キャスト中心感想
宝塚はほんと全然詳しくない初心者なんですけど、私は多分星組が好きだしことなこが好きです☺️☺️☺️ 2人ともかわいいもんな☺️ なんでしょうあのかわいさ。どことなくミキミニを感じるんですよね。と思って「ことなこ ミキミニ」ってツイート検索したらみなさんめっちゃ呟いてて「やっぱり????」となりました。なんであんなミキミニ感あるんですかね🥺💕
まこっちゃん (こっちゃんと呼ぶのはなんでか恐れ多くてまだ呼ばないんです)は、歌が上手い👏 安心と信頼です。余裕のある伸びやかな歌声が素敵。あと男役だけれど男性性が少なめというか少年・青年っぽいところが刺さりポイントですね。ちょっと困った感じな笑い方が好き。今回のディミトリはだいぶ不憫な役だったので最高×最高だな〜!!ってなりました。
ひっとんはこの世の者とは思えない可愛さでいつ見てもびっくりしてしまいます😩💘 笑顔がやばい。怒ってる顔も最高。あと毎回書いちゃうけど、首から肩にかけての動かし方が猛烈にかわいいんですよね。ひっとんのことをミニーちゃんっぽいって思うのはその辺りの動かし方が理由かもしれないです。ルスダンではそのかわいさ満載の序盤から王としての威厳と勇敢さを発揮する後半までずっと目が釘付けでした。
瀬央さんのジャラルッディーンはオタク全員好きなやつですね🥺 ビジュも強くてかっこいいけれどあの溢れ出る人望オーラ。あんなん関わった人間全員帝王に惚れますよね。ディミトリからの密告でも、帝王がトビリシにいないうちなら!ってあったけど確かに、あの人がいるだけで兵の士気がもりもりになるし、いないと守り手薄になっちゃうわっていう説得力。ディミトリがホラズムを裏切ったという疑惑が出てきた時でさえも「そなたが否定するならこれ以上追及はせん」とか言っちゃうし、ディミトリが毒飲んで自白したときもディミトリのジョージアへの忠誠心を称えて、必ず伝えようとか言ってくれるし、ちょっと良い人すぎない?チョロくない?好き!!!ってなってしまいました。あのカラッとしていてそれでいて懐が深いジャラルッディーンを作り上げた瀬央さんやばいです。
あとは極美慎ですね。なんか顔がいい人がいる、なんか脚が長い人がいると思ったらだいたい極美慎なんですよね。ビジュが強い☺️ それにしてもミヘイルのスーパー不憫人生よ。慰めて差し上げよって普通に「辛かったですね〜ディミトリ様さいてーですね!今夜は飲みましょう!」みたいなのかと思ってたら、ミヘイル最初っから寝る気満々で来たのでなんで!?!?ってなりましたね😂
メガファンタジー『JAGUAR BEAT-ジャガービート-』
これが!噂の!ジャガビー!わけわかんないけどとっても楽しかったです!マジ!マジック!君もクリスタルファンタジー!何事!?どんな思考回路してたらあんな代物が生み出せるんです?っていうのとあのしんみりしたディミトリの後にこの混乱トンチキショーをぶち込んくる宝塚が恐ろしい。
もうオープニング映像から動揺したし腹筋揺れました😂 なんかよくわからないけれどひっとんの羽がもがれて、ジャガーが目覚めて、羽を手にした女の子がよくわからないまま死んで、ジャガーがひっとんに羽に似た感じの花束を渡したと思ったら瀬央さんが乱入してきてひっとんが射殺されて。私、羽見失ったんだけどあの羽どうなりました???
序盤のまこっちゃんのお衣装とかも、あれどうやって考えつくんですか?どうしたらあんなトンチキな服作れるんですか😂😂😂 デザインした方がどんな状況で思いついたのか、形にした人は何を思いながら作業したのか、衣装を初めて見たまこっちゃんが何を思ったのかめちゃめちゃ気になるんですけど。特に2着目かな?のジャガー柄の光の当たり方によって色味が変わる紫っぽいスーツ😂 後半に行くにつれかっこいいお衣装に変わっていったので、より一層序盤のなんだったの感がありましたね。楽しいね。宝塚のショーってほんと見ると元気になりますよね。
衣装といえば、冒頭のひっとんのクリスタルバード姿と謎のトンチキギャンブルシーンの瀬央さんのマフィアルックがとっても好きでした。瀬央さんのハーフアップみたいな髪型がとってもかっこよかったです!
ありちゃんと極美慎のタイマンダンスみたいなのもありましたよね。あの場面もよくわかんなかったけど楽しかったな😂
なんにもわかんなかったけれど、とにかく楽しくて満たされました😂😂😂 幕が降りた後の素敵な笑顔のまこっちゃんジャガーの映像と「See You Again」の吹き出しにも爆笑しました。マジ面白かったです🎩