Mind Palaceがない代わりに

来年には大学生じゃなくなるのでタイトル改めました。

7さいのリアリティ『ブラッド・ブラザーズ』3/22 S 感想

ミュオタになってから1年が早い。ついこの前、解禁に沸きたったブラブラとN2Nがもう始まるんだもんね。

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今回は作品そのものにそこまで力があるとは感じなかったけれど演者さんたちが素晴らしいのでしっかり満足感がある!楽しかった!

柿澤さんが事前の取材で話しまくっていた通り、芝居の比重がかなり重いミュージカルなので、ミュージカルを見たというよりはストレートプレイを見たような、お芝居を見たぞ!っていう感覚になる。


堀内さんのミセス・ジョンストンが素敵なんですよ。歌もよかったけれど、お芝居がとても好みだった。子どもたちを深く愛しているけれど聖母のようではなくて、お金はないし役所にも目をつけられているけれどみじめではない。へらへらしているわけでもない。強い言葉を使っていても愛らしくて大好きになりました。

取り立て屋とのやり取りが印象的。カタログで買うと支払いが6ヶ月後で、それは何年も先に思えてつい買ってしまうけれど結局払えずに取り立てられる。それでも子どもたちが自転車を欲しがれば、カタログを見てみよう!と言ってしまう。このシーンはカタログに夢を見る子どもたちに胸が苦しくなると同時に、ミセス・ジョンストンの人間らしさがあふれていて好きです。

ナレーターも作中で何度も「悪魔による取り立て」について歌うので、「取り立て」というのは今作の大きな題材の1つだなと今これを書きながら思いました。


柿澤さんのミッキーはやばい。各年齢ドンピシャに見える。びよんびよん飛び跳ねながら出てくるし、ずっと身体のどこかしらが無駄に動いている感じとか、求められてもないのに謎の強がり方をするところとか、いる!7さいってそういうことする!わかる!7さい!ってなる。ちょっとした仕草や細かい物言いに7さいみが溢れている。囲み取材のビジュを見て爆発に巻き込まれたんかと思ったし、やりすぎではっていう下品めな描写もあるのだけれど、絶妙に愛され力が高いミッキーに仕上がっていて、それが堀内ジョンストンさんの演じ方愛し方にぴったりあっていてよき親子でした☺️ 

15歳はいきがってはいるけれどリンダに対してやたら奥手だったり軽犯罪に手を染めるサミーを前にしたときの態度の弱さだったりからミッキーの流されやすさが見える。それがのちにサミーの誘いや薬につけ込まれる隙になっていく。柿澤さんの演じて生み出される役には何かに対する甘えが見えると常々思うのでそこがまたストーリーにも役柄にも合っていて好きだな。クリスマス休暇に帰ってきたエディを捲し立てるところや薬をめぐるリンダとのやり取りもよかった。やっぱり舞台で演技してる柿澤さんが好き。というのも、彼の身体の動かし方で魅せる演技が唯一無二だと思うんですよね。あれは舞台じゃないと見られない。なので、行きますよ東ラブ🙃


作中で繰り返される「マリリンモンロー」については歌詞が聴き取れる席に座ってからまじめに考えようと思うし、彼女についての知識は『マリリン 7日間の恋』からのものしかないけれど、ジョンストンさんはずっと自分とマリリンを重ねていたのに、ミッキーが捕まって薬漬けになったときに彼をマリリンに重ねるのが辛いな。彼女もまた薬漬けになって堕ちていった人よね。


ウエンツさんのエディもいるいるいる!ってなる。のってくるけれど実際に石を投げることはないのよ。そして大切に大切に育てられて世間的にはなんでも持っているように思えるけれど、やんちゃで自由に生きている子が輝いてみえて惹かれるのもわかる。壮麻パパの口ぐせがうつってるのかわいいんよな。

ミッキーと自分が双子だってわかったときの表情や「お前になれたってことじゃないか」って言われた時の表情を見逃してしまったので次回必ず見ます。なんにせよ、ラストシーンではミッキーだけが自分の思いをぶちまけてエディはそれに対する自分の考えや思いを伝える機会が与えられずに死んでしまうのが辛いな。ウエンツさんのエディは真っ直ぐでほんとうに純粋にいい人だから余計に辛い。


伊礼さんのナレーターはつよっつよなのでもちろん大好きです。歌声もビジュもつよつよなので単なる語り部ではなくこの世ならざる何かであるようでよかった。牛乳売りや医者、先生などとして彼らの近くを通り過ぎていく様は悪魔が彼らの生活のすぐ近くに潜み、接触してきている、見張られている、逃れられないとうような印象を与えられる!


ナレーターの歌詞にもあるように、今作ではたくさんの迷信が取り上げられていて、中でも「離されて育った双子はお互いが双子であると知ってはならない、知ると死んでしまう」というものがある。ミッキーとエディの顛末を知るとその迷信が生まれた理由は「俺がお前になることもできた」ということが確実に起こるからなんだろうなと考えることができて、迷信は迷信として残るだけのなんらかの理由があるだなと思ったり。


作品についてはこのあとぼちぼち考えようとおもいます。


アフト(柿澤さん、木南晴香さん、内田さん)

今回舞台が傾斜の激しい八百屋舞台で柿氏が「見ている方は天国だと思うけれど演る方は地獄」と言っていたので天国を噛み締めようと思います。柿氏がキャッツとかも傾斜ある!って話してた。

お互いの役者としての印象をというお題で、木南晴香ちゃんが、かっきーを初めてちゃんと見たのがフランケンでそこからただのファンって話をしていて「フランケン」ってワードが出てくるだけで沸いてしまった。2人に褒められて照れて内股になって、アフト終わるまでそのままずっと内股で座っていた柿澤さんかわいかった。

アフトは物販のTシャツに着替えて出てきたんだけれど木南晴香ちゃんがTシャツの下に履いていたスカートがめちゃくちゃ可愛かったの、忘れられない。

鋼太郎さんの演出を受けてという質問では、内田さんがサミーの子供演技のところで「回れ!とにかく回れ!」って言われたから回りまくったら目が回っちゃって「目が回っちゃいましたー!」って言ったら鋼太郎さんが「そうか!目が回っちゃったか!」って嬉しそうに言ってたのが印象的って話をしていて、うわーありありと目に浮かぶ!!ってなった。

結構アフトしっかり長かったから終わったら22時過ぎてた。


1年ぶりのフォーラムC今日はYシートで3階6列に座ったのだけれど、ばっちり見えた。音響は瀕死だったが。

 

【追記】

柿澤さんてCジャンプ好きだよね。