初日ぶりのかきほ〜✨
届いたチケットが2階席だったので「配席渋い...」となっていたのですが、国フォCの2階バルコニーは距離的には1階とほぼ変わらなくてめちゃくちゃ見やすいですね!!!良席だったわ!!
【今期ジキハイの感想記事】
作品感想はこの3つに散っておりますので、気になる方は拾ってくださいな。
柿澤ヘンリー&ハイド
今日も物凄い勢いで神を挑発にいく柿ヘンリー🤗 I Need to Knowでも聴いたことない音上げをしてて、若さであったり野心であったりが歌唱にも表れてるのが良いな〜。
時が来たは公演期間後半はかなり「不安<喜び」になってきているんだけれど、First Transformationでは実験記録をつける手が震えていたりもするんだよね。
あとは対決を聴きながら毎回「声の切り替えどうなってんの!?!?」って混乱するけどもそうだよね、1人ハクナマタタを生放送できる人間だもんね🦁 いつか生で聴きたい。
被造物としてのハイドの孤独
今回の2幕を見て初めてハイドに同情した。前回見た時から「ハイドは子どもっぽい」と感じてはいたものの、今日の公演で「ハイド=被造物」っていう認識が強まった。勝手な都合で突然生を受けて、やりたいことはやってみたけれど誰からも愛されず、祝福を受けられずに死を求める。ジキハイ原作を読んだ時に感じた、創造主と被造物の対立を今回しっかりミュージカルの中に見出せた気がする。
柿ハイドの特徴として
① 生まれたてで無知
② ヘンリーに対して強い感情を持っている
っていう2つがあるなと思っている。
ハイドはヘンリーの内側に元々あった悪の側面ではあるものの、柿ハイドの場合はそれが切り離された時に全く新たな生き物として生まれ落ちた印象を受けるんだよね。
①については、前回サベージ伯爵殺害後のケタケタ笑う姿だったり、実験記録をつけるときのペンの持ち方であったりに感じた「子どもっぽさ」に加えて、今回見つけたところ。明らかにハイドに怯えるルーシーを「恋人」と呼び、ハイドを消そうとしているヘンリーを「友だち」と呼ぶのって少し違和感があるなと思っていて、その背景にはハイドには「恋人」のなんたるか「友だち」のなんたるかを知る機会がなかったってのがあるよなと。そこにハイドの抱える寂しさみたいなものを感じた。あと、ヘンリーにはエマという恋人が、アターソンという友だちがいるから、自分も彼のように恋人と友だちを持とうとしたようにも見えて、そこには「親の真似をする子ども」を感じるとともに、ヘンリーへの憧れであったり嫉妬であったり②的なものも感じたな。
あと、ちょっとズレるけど「アターソン『さん』」呼びなのも気になる。変なところで礼儀正しい。
それからサベージ伯爵殺害後、ハイドが自分にもたれかかる伯爵の死体に頭を預けてケタケタ笑っているのは前回と同じだったんだけど、今回、携帯しているステッキの触り方がセクシャルな感じだったのも気になったんだよね。
(ステッキマスターの柿澤さんのことだから多分計算だと思うんだよ...)
ハイドは殺人によって恨みを晴らした高揚感とセクシャルな高まりが切り分けられていないのかもしれないと思わされた。それって多分、幼さと無知ゆえに起こることであって。。。誕生の仕方からして、ハイドが他の生き物と同様に知識を獲得していくことは無理だったろうとは思うけれど、彼の幼さであったり無知さを感じるたびに虚しさとやりきれなさで悲しくなっちゃった。(=楽しい)
②については、ルーシー殺害場面と結婚式で感じるもの。柿ハイドの場合「あいつは、弱いやつだ」「あいつにあって俺にないものは何だ」って泣きそうになりながらルーシーに問いかけるのが印象的なのよね。その背景には「ヘンリーは愛されるのに、自分はどうして愛されないのか」っていう苦しみが見える。
結婚式でエマの首に手をかけたとき、エマに「私を見て」って言われても首を背けて彼女の方を見ないようにしているのはハイドだと思うのよ。エマからヘンリーへの愛のこもった眼差しを受け止めたくないと逃げているようだったから。「俺を自由にしてくれ」も、日によってはヘンリーに見えたり、ヘンリーがハイドを装ったように見えたり、ヘンリーとハイドの人格が混じり合ったように見えたりさまざまなんだけれど、今回に関してはハイドの叫びに感じた。誰にも愛されない、祝福されない苦しみを早く終わらせてほしいっていう叫び。
トゲトゲハリネズミなヘンリー
柿ヘンリーは自分を守るためにトゲを逆立てているハリネズミみたいなんだよな〜と理事会を見ながら思う。そしてエマといるときだけはわかりやすくトゲを仕舞っている。
婚約パーティーに遅れてきた柿ヘンリー、エマの横に並んで話かけるけれど、エマに無視されて微妙に焦ってるのかわいいよね。「ヘンリー・ジキル、この悪魔!」って歌いかけられてる間の心1mmも動いてないんであろう社交性0の無表情からの落差よ。
じゃあ、アターソンといるときは?と思って今回注視していたら、あんまりトゲを仕舞わないまま接してるのね。トゲトゲなままのヘンリーに近づけるアターソン強いんだよな。
「エマ、愛してる」比較
Once Upon a Dream終わりの「エマ、愛してる」について。石丸ヘンリーの場合は、自分の身が今後どうなるかわからないから、今、言える時に言葉にして気持ちを伝えなければっていう覚悟が見えるし、エマは変わらず自分を愛してくれているっていう確信があるんだけれど、柿ヘンリーの場合は、エマが自分を愛してくれているのか不安で確かめるために咄嗟に「愛してる」って言っているんだよね。
手紙を破るハイド
ちょっと信じられますか😭 ハイド、先生からの手紙を破りやがったんですよ。ルーシーの前で😭😭😭 希帆ルーシーもかなり衝撃を受けた様子で目の前で夢が破り捨てられる彼女を見て、私も心がずたぼろになってしまった。なんて非道なんだ😭😭😭😭😭
そして今回は手紙破りがあった分、ルーシーの「あの人は私に優しかった」がとんでもなく効いていたんだよね。。。かきほ強い😭
希帆ルーシー
まさかの初日ぶりの希帆ちゃんルーシー!進化がえげつない。
ヘンリーからの手紙を読む場面、柿ヘンリーの声が流れるけれど、それに合わせて手紙を口に出してたどたどしく読み上げてるのがとても良いんだよね。それなのに!それなのに!ハイドの野郎が手紙を破りやがったんですよ!!!😭 もはやルーシーを殺したことよりも手紙を破ったことの方が罪が重いと私は思ってますんで。
無知だったころの輝きから...
今日の希帆ルーシー、初日と比較すると「元気100倍!!」って感じだった。活気がものすごい。連れてきての「つ〜れぇえええて〜きて」がうますぎて打ち震えるし、ハイキックのキレが半端ないし、どん底暮らしでもとにかく活気と輝きに満ちていて眩しい。ただこの時点の希帆ルーシーの輝きは、彼女が自分の置かれた状況を見つめたり考えたりせずにいたからこそ生まれていたものなんだよね。
冒頭嘘の仮面で入場してきたエマを見ながら「あ〜素敵だな〜」って顔で眺めるけれど、「いやいや、考えても無駄だ」って頭を振る。希帆ルーシーには自分の置かれた状況に向き合って真剣に考える機会がなかったんだと思う。
それがヘンリーとの出会いによって変わった。In His Eyesを歌いながら、自分の置かれた状況がどん詰まりであることに初めて気がついてしまった。それゆえにNo One Knows Who I Amの悲壮感が大きい。
Someone Like Youも、そのまま走り出していきそうなくらいエネルギッシュでパワフルだったんだけれど、最後の「い〜た〜ら〜」で右目からスーっと涙が流れたのが印象的だった。幸せそうでもあり、悲しそうでもあり。輝きが強い分ふとした瞬間にそれが揺らいだとき、心を掴まれるのよね。
せっかくなので玲奈希帆比較
個人的にこんなに大大大好きな俳優さんによるWキャストってある?っていう組み合わせな玲奈希帆ルーシー💕 確か2回目のときに全体的な比較はしたので、細かいところを。
冒頭、上手奥で男に引き止められるルーシー。玲奈ルーシーの場合は完全に諦めの表情をしていて抱かれている間も目から光が完全に消えるんだけれど、希帆ルーシーの場合は抵抗してるのよね、辛い。両方辛い。
あと、Dangerous Gameでは、玲奈ルーシーの方が喰い物にされた感が強くて、希帆ルーシーの方が能動的に見えるのがとっても意外だったんだよね!!!!!ヘンリーとの出会いによって「自分」を見つめるようになった希帆ルーシーとヘンリーによる被造物的側面の強い柿ハイド、境遇の重なりみたいな部分が影響してたりもするのかなとも思ったり。
上川アターソン
良い友達を持ったね、ヘンリー
上川アターソンは「俺が面倒を見なくちゃ」ってよりは「ヘンリーっておもろいんだよな〜」と思いながら一緒にいてくれてる感じがする。良い友達を持ったねヘンリー😌
そうそうカズさんアターソンだと婚約パーティーでヘンリーの悪口大会始まった時にヘンリーを擁護しつつも理事会メンバーの発言をいなして穏便な談笑に持ってこうとするけれど、上川アターソンは結構真っ向から理事会メンバーに突っかかるのが面白いんだよね。どっちにせよ良い友達を持ったねヘンリー😌 (2回目)
カテコ
柿「今日で東京公演最後のメンバーがいます!(客席ザワザワ) ぼくです!!!!ぼくだけです!!!!
Wキャスト多い座組なのに不思議ですね。
希「かっきーさんにばんざーーーい🙌」←可愛すぎて泣ける
柿澤さん、拍手を盛大に煽った後で照れながら「ばいばいきーん」って言いながら帰ってった😈
最後に2023年の『ジキル&ハイド』の総括的なものを。キャスト陣のパフォーマンスが素晴らしかったのはもちろん、演目を次の世代に引き継いでいくという意味でも意義深いプロダクションだったな〜と改めて思います。
そして、この演目=この役者さんって思う気持ちもわかるし、長年同役を務めることの利が大きいことはわかるけれど「作品を届ける」そして「長く愛される」ということを考えると、色んな人が演じていくのが大切なんだと思う。でもやっぱり交代の寂しさはある。そんな葛藤を抱える人が多い中で、今回のプロダクションは、石丸さんの集大成そして柿澤さんの新たな挑戦として展開できたのが良かったな〜と思ってます。
今後の柿澤さんのジキハイも楽しみだし、Wトリプルと新たなキャストが追加されて、色んな人の「対決」が見られたら良いな〜😆 柿海W主演行きましょ!!!