前回に引き続きこちら読み進めてます。
第二篇 転落
第二章
「自然は彼女を羊としてつくったのに、宗教は天使とした」
第六章
「都会は人間を堕落させるから人間を残忍にする」
「わたしたちの文明には恐るべき時がある。それは刑罰がひとりの人間の破滅を宣言する時だ」
バルジャンのしたことは七人の子供たちのため 1-1社会の罪
第七章
「彼はじぶんでじぶんの裁判官になってみた」
「彼はまずじぶん自身を裁くことからはじめた」
「過失を犯した罪人の悪事以上に、法律に刑罰の濫用があるのではなかろうか?」
「弱者にたいする加害の一種、個人にたいする社会の犯罪、毎日くりかえされる犯罪、十九年もつづいた犯罪なのではなかろうか?」
「彼は社会を裁き、社会を有罪だとした」
「彼は社会を憎悪に値すると断じた」
「彼は神意をも有罪とした」
「法律によるこの病人」
「心が渇けば目も渇く。徒刑場を出るときまで、彼は十九年間、ただ一滴の涙も流さなかった」
ユゴーって死刑囚の話書いてたよね。なんか倫理学の授業で出てきたような。読んでみたい。
これかな
第二篇はバルジャンを描きながらユゴー先生の社会観をがっつり描き出していてとても面白い~。弱者の罪はその人が罪を犯さざるをえないような状況をつくっている社会の、それを牛耳る権力者たちの罪なのではないかという考えですね。
司教パートでも思ったのだけど、ここまでキリスト教色がかなり強いのに日本人に人気があるのって珍しい気がする。ただ説教臭かったり妄信的なわけじゃないし、むしろユゴー先生はビヤンヴニュ閣下とは程遠い聖職者たちを良く思っていなかったり、それこそ社会構造の悪に目を向けたりしてくれるからってのもあるとは思うけど。
思っていたよりもかなり思想!!って感じなので読んでて楽しいです~