平凡社から出ている西永良成さん訳のものを読み進めていこうと思います。
レミゼ原作を読むのは、初です!
気に入った言葉や内容を書き残します。
第一章
バチスチーヌ嬢についての記述、若干プラトンみ。
「筆者には女性が本当に敬愛されるには、どうしても母親にならねばならないと思えるからだ。」全体に好きだったけどこれはないね。
第四章
「虚栄心のために墓までも利用するとは、人間というのはまことに才能に恵まれているものだね!」
「ほら、ジェボランさんが一スー分の天国を買っているよ」
「まったく罪をおかさないこと、それは天使の夢である。地上にある一切は罪を免れられない。罪は引力なのである。」
弱者の過ちは、権力者や金持ちの過ちにほかならない。「罪人とは罪をなす者ではなく、闇をつくる人間」
死刑囚の闇に光をもたらす司教
「死は神にしか属さない。いったいどんな権利があって、人間はこの未知なるものに手を出すのであろうか?」ギロチンによる処刑について
第六章
「美しいものは有用なものと同じくらい有用なのです」「たぶん、それ以上にね」
学者も無学も尊敬する。
第七章 盗賊クラヴァットの話、おもしろい
泥棒や人殺しを恐れるのではなく、自分自身の偏見(=泥棒)、人殺し(=悪徳)を恐れるべき
第八章
伯爵の哲学:死が死ぬ。消滅の場所としての死。なにも持たないもののために神がある。
司教、信仰が民衆の哲学
第十章 この章はすべてを書き留めておきたいくらい熱がこもる
元国民公会議議員 フランス革命が片田舎ではどのようにとらえられていたか。司教もギロチンをとても恐れたし、心の中では彼を快く思わない
「その臨終にもいくらかの自由を持していた」
「人間は無知という暴君をもっているということだ。わしはそういう暴君の消滅に賛成したのだ。この暴君が虚偽から得られた権威である王権を生みだした。これにたいし、学問は真実から得られた権威である。人間は学問によってのみ支配されるべきなのだ」
フランス革命にはそれなりの理由があり、その怒りは後世によって許される。→ MAとの違い、フランス革命のとらえ方
議員による神の記述
「わしが祭壇布を引き裂いたのは事実だが、それはそれは祖国の傷に包帯をしてやるためだった」
第十二章
「相手の全盛期に頑固に非難しなかったものは、崩壊期には沈黙しているべきである。成功の告発者だけが相手の転落の正当な裁き手になるのだ」
「彼らは大空の星座と、アヒルの足が泥沼のやわらかい泥のうえにつける星形の足跡を混同しているのである」
第十三章
「光によって美を生みだす」光の形而上学関連か
とりあえず、第一篇を読み終えました。
いやー最初からとても面白いな。正直読み始めるまでは革命のところまで退屈だろうなとか思ってたけど、全くそんなことない。訳の読みやすさも相まって、エピソードも台詞回しもとても楽しい。内容は私に哲学や神学の知識がもっとあればより楽しいものになるだろうし、今大学で受けている美学や神学の講義に重なる部分も感じる。とても楽しい。とにかく楽しい。
第十章は特に何度も読み返すと思う。
じっくり読んでいたら思ったより時間がかかったから開幕までに間に合わなさそう。