明確に「恋愛」に見えた『ハリー・ポッターと呪いの子』8/3 M 感想

友人がゴールデン・スニッチチケットを当ててくれて『呪いの子』観劇してまいりました。前回は昨年の5月で石丸ハリー・藤田アルバス・門田スコーピウス回でした。既に懐かしい~
今回は平方ハリー・渡邉アルバス・西野スコピ回!!!席は1階中列の下手端でした。見切れはありませんでしたが、ハリーとスコピが上手を向いての芝居が多いので表情が見えづらい。アルバスは基本下手向きなのでよく見えました。
作品・公演概要
Harry Potter and the Cursed Child
オリジナルストーリー: J. K. Rowling(J.K.ローリング)
脚本・オリジナルストーリー: Jack Thorne(ジャック・ソーン)
演出・オリジナルストーリー: John Tiffany(ジョン・ティファニー)
初演: 2016年 ウエストエンド
2018年 ブロードウェイ
2022年 東京
舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』
劇場: TBS赤坂ACTシアター
翻訳: 小田島恒志、小田島則子
BWで採用された2幕3.5時間の「一部制」レプリカ公演です。
キャスト

ハリー・ポッター: 平方元基
ハーマイオニー・グレンジャー: 豊田エリー
ロン・ウィーズリー: 矢崎広
ドラコ・マルフォイ: 姜暢雄
ジニー・ポッター: 白羽ゆり
アルバス・ポッター: 渡邉蒼
スコーピウス・マルフォイ: 西野遼
嘆きのマートル/ポリー・チャップマン: 倉澤雅美(Cover)
ローズ・グレンジャー・ウィーズリー:仲本詩菜(Cover)
デルフィー: 乃村美絵
組分け帽子/ベイン: 尾尻征大
エイモス・ディゴリー/ダンブルドア/スネイプ: 間宮啓行
マクゴナガル校長/アンブリッジ: 榊原郁恵
+17人
感想(アルスコ周り中心)
約1年ぶりに見て「やっぱり面白い!」と思いました。ストーリーは勿論、見せ方の部分のエンターテインメント性が高く、シアトリカルな魅力もふんだんに詰まっていて圧倒されます。
その分、序盤の台詞のスピードが速すぎて作品の世界に一気に入っていきづらいのが勿体ないな~と感じています。初見時も驚きましたが、2回目の鑑賞でも速く感じるということは相当なスピードだと思います。上演時間の都合、冒頭で飽きさせないため、色々と後ろ側にある理由は想像できますが、役者さんたちが皆、時間に追いかけられるように台詞を発しているのが気になります。お芝居ではなくてタイムレースみたい・・・。
作品そのものへの所感は初見時からほぼ変わっていません。事あるごとに自分語りを始めてしまうハリー、英雄の息子として生きる苦しみを抱えるアルバスのキャラクターと関係性は面白い、それがもっと煮詰まってもっとストーリー展開と密接になっていたらなお良いな、という感じです。
ただ、(主に)蒼アルバスのお芝居によってアルバスとスコーピウス周りの印象は結構変わりました。
前回の初見時には、アルバス→デルフィー、スコピ→ローズの描写が言い訳のように差し込まれている気がする・・・クィアベイティングと批判されるのはわかるな、なんかちょっと保守的?と思いつつも、別にすべての親密な関係が恋愛関係に帰着するのは嫌だしな〜などと思っていました。
はるバスとかどピの空気感に心を掴まれたのは間違いなくて、最終的に「きっと2人ならどんな関係になっても上手くいくはず😌✨」と納得して帰った記憶があります。
はるバスの「ハーモニーの宮殿で暮らす?」からは、新しいバージョンはこの湿度感なんですね!!というのを感じたりもしましたが。
対して今回のあおバスは、結構明確に、スコーピウスへの『恋愛』感情があって、さらにそれをしっかり自覚しているように見えました。
特にハリーにスコーピウスのことを話す場面で、感情が溢れ出てくるのを止められない、とうように目に涙を浮かべつつ、でも語尾や口調にはトゲがあってハリーに噛み付くような勢いで話す姿が、自分の心と想いを必死に守ろうとしているように見えて、「あぁ、彼はスコーピウスのことを愛しているんだな」と感じました。
そんなあおバスの「ハーモニーの宮殿で暮らす?」は冗談ノリでテンション高めながらも自分の心を守るためにちょっと強めに出ている感じがありました。対する、にしピの「ん?なんで?」も本気で疑問に思っていそうな、最優先は当然アルバスですが、と言わんばかりの圧だったのでした。
アルバスとデルフィーが接近しているときのにしピの大変不服そうで、なんとかしなくちゃ!という焦りを感じる姿も合わせると、私がこの日に見た2人は相思相愛だったのではないでしょうか。
(まあ私には恋愛のなんたるかはよくわからないんですけどね。今のところAroだし)
ローズの「いいんじゃない?堂々としてれば」もハリーの「お前の考えていることはわからないが、心はわかる」も、全て2人の恋人としての将来を肯定するものに「今回は」聴こえました。
そして平方ハリーとあおバスの最後の場面は、ゲイorバイの息子のカミングアウトに、やや困惑しつつも、向き合い、受け止めて、祝福しようとする父とそんな父に少しだけ安堵する息子の場面だったなと「今回は」思いました。
また別のキャストで、別の公演を見たら違うものを受け取るのかもしれない。そういった意味でもシアトリカルな楽しさが大きい作品だと感じています。
平方ハリーは見ていて不思議な感覚でした。平方さんなのに平方さんじゃない。役を演じているので当たり前といえば当たり前ですが、ハリー・ポッターという強固なキャラクターを演じていて、かつ「歌わない」ということで、役が変わったとしても同じ人が演じることで滲み出るなにかが少なかったのだと思います。それが良いのか悪いのかは私にはわかりませんでした。それでもジニーと2人の場面なんかでは「平方さん的なもの」が感じられる瞬間もあって、私としてはそれが嬉しかったです。あとポリジュース薬のハリーinスコピの場面にはトーマス・ウィーバーの引き出しを見て、隣席の友人もろとも情緒が爆発しました。soml待ってます。
豊田ハーマイオニーは声も姿も美しくて本当に素敵でした。そして矢崎ロン!ちょっとした間の取り方や台詞の言い方が絶妙で、やっぱりお芝居が抜群に上手い方だな〜と改めて思いました。ダーウィン・ヤングを見なかったのがここ数年の大後悔。
あと全然関係ないですが、三校対抗試合の実況音声の声がものすごく聞き覚えのある声なのに誰の声か思い出せず、とんでもなく悶々としながら1幕を見ることになりました。幕間に調べたら吉田鋼太郎さんと分かり、特大アハ体験でした。
二部制の脚本を読んで
昨年『呪いの子』を見た直後にスタジオツアーに行って、二部制の脚本を買ったものの、そのまま積み本になっていたのですが、今回の観劇を期に読んでみました。
感想としては「思ったよりは大きく変わらないんだな」という驚きが大きかったです。会話を少しずつ短縮しているんだろうと思います。
大きな変更としてはハリーの回想シーンが全面的にカットされていること。幼少期のハリーの体験を舞台上で再現するのは面白い試みなんだろうな、とは思いますが、あったらあったで話が散漫になりそうだなとも思います。舞台で見るとどんな感じなのでしょうかね。いつか二部制も見てみたい!と思いつつ、ロンドンで2枠を1作品に使うのは難しいかも・・・とも。
どこのシーンがなくなって、どの台詞がなくなったのか、全てを把握できたわけではないものの、二部制の方が「ハリー・ポッターの物語」に寄っているのだと思います。一部制は「アルバスとスコーピウスの物語」に少し焦点を絞ったカタチ。私は関係性をグッと煮詰めた深く狭くな話が好きなので後者が好みです。
今回は友人がHarry Potter Cafeの予約も取ってくれて、スリザリンのベストを着て観劇して赤坂魔法ワールドエリアを楽しみ尽くした1日でした。

トーストは耳が驚きの硬さだけれどかわいい。
ケーキは甘いけれどかわいい。

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