Mind Palaceがない代わりに

来年には大学生じゃなくなるのでタイトル改めました。

Wキャストの印象と『ジャック・ザ・リッパー』9/25 M 感想

観劇予定が詰まっていないから感想を書くのを怠けてしまう。内臓の鮮度が落ちる。

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これが1回目の感想。ほんとはタイトルを「なるほどアンダーソンじゃねえの」にしようかと思ったけどテニスについて全く知らないし各所から怒られそうだからやめました笑

前回見たときは、結構間延びとか場面ごとの繋ぎの悪さを感じたのだけど、今回はあまり気にならなくて1回目よりも楽しめた!私自身見るのが2回目で展開を把握できているからか、韓国版のCDを聴いていたので楽曲に慣れてきてそうなったのか、はたまた公演回数が積み重なって作品自体のテンポ感が良くなったのかどれが原因かはわからないんだけど。

あと前回は1階席後方センターで見たらかなり両端(特に下手のアンダーソンのテーブル周り)が見えづらくて大変だったから、今回Yシートで2階席から全体が良く見えたのも楽しめた要因かもしれない!背が低いから結局どの劇場も2階席の方が安心して見れる。

ただ見ている最中は普通に楽しいのだけど作品として好きかと聞かれると好きではないかもってのはある。衣装も美術も好きなんだけどお話自体が私には上手く刺さらん。

Wキャストの感想

全体として、前回の木村加藤堂珍チームは私の贔屓てんこ盛りキャストだから楽しいけど作品としてはごちゃっとしていてアンダーソンを主役にしたらすっきり描けそうだけどな~と思ったけど、今回の木村松下加藤チーム群像劇っぽく見れて作品としてはすっと入ってくる気がした。

アンダーソンs

アンダーソンがカオス後に、ダニエルの悲劇が語られて同情を集めたら殺された娼婦たちが浮かばれない的なことを言うのがとても好きなんですけど、あれポリーが殺されなかったら絶対そんなこと考えもしないと思うんですよね。そう思わせるところも含めて好きですねー。

松下アンダーソン、松下くんは今回初めて見たのだけど歌唱力の安定感がすごくて高音部も余裕があって安心して聴けるし心地いい。韓国版フランケンの動画をYouTubeで見ていた時、演技<歌って印象を受けたんだけど松下くんもそんな感じで作品自体韓国で盛り上がっただけあってとてもこの作品に合っていてよかったです!松下アンダーソンは事件後、それなりにちゃんと生きていける感じがする。理由はわからん。

和樹アンダーソンは壊れすぎていて修復不可能。多分事件後もだめだめ。ラドゥー大佐の時も思ったんですけど、和樹マンは見た目がかっちりしていて健康そうなのに内側が・・って演技うますぎますね。何を思っているのかや過去について想像を掻き立てられるけど掴めない感じ。歌い方にもそれが乗ってて私はジャックよりアンダーソンの方が好きでした。Aチーム見た時のバランスの悪さも和樹アンダーソンの存在がデカすぎてみんな良かったけどそれでもさらに良すぎて、ダニエルの物語としては受け取りづらかったのがある。

達成ダニエル

カルメンで達成よかったから2回達成で取っちゃいました。眉毛も好きですけど、歌ががっつり歌えるところが好きです。音程も外さないし高音もロングトーンもきっちり決めてくれるし。カテコのオクターブ上げー!!!!ヴォルフ待ってます。

1回目は達成が放つプリンスファブリーズ的な爽やかオーラであんまり感じなかったんですけど(ネタバレは踏んでたのに)、2回目はなんとなくダニエルって役自体に結構気持ち悪さを感じてました。なんだこいつって。エゴがすごい。グロリア<臓器をものすごく感じる。多分彼は最初からどこかおかしいしグロリアやジャックに出会ってなくても自分の中の殺人鬼にいつか出会ってたと思う。

関係ないけど達成ダニエル、床を叩く勢いが凄すぎて毎回上着の裾が捲れ上がって肩にかかっちゃうのかわいい。

万里生モンロー

Wキャストと題してたけどモンローについては書きたいなと。歌声だけでなく台詞の声まで普段とは全然違った潰すような出し方をしていて初見時衝撃でした。下品ワードも高らかに歌い上げるし笑 金にがめつく悪どい表情をして、頭をガシガシしていてもどこか清潔感があってなんとなく憎めないモンロー。和樹アンダーソンとの時は犬感すごいのと案外いいバディ感ある。松下アンダーソンはあんだけダル絡みされてアンダーソンが気の毒になってくる笑

今年フェルセンで初めて見てから私→ラドゥー→モンローと来てるのですが役の幅広すぎてビビります。アルヴィンもまた系統全然違いそうだし楽しみ。

ジャックs

2幕の赤いケープがとても可愛くてとても好き。

堂珍ジャックは歌い方はロックで他のキャストとの違いがあるけどその異質さがジャックの役と楽曲にピッタリでした。音圧もあるし歌うまくてテンションあがる。ひょこひょこした動き方に浮遊感と気まぐれさが感じられて、2幕は可愛いらしいイマジナリーフレンドに見えてくる。

加藤ジャックダニエルを導くメンターのように感じた。あと、とても人間としてそこに存在してるって思わされるジャック。アンダーソン派って書いたんですけどジャック役もイキイキしていて見ていて楽しいです。

入れ替わりナンバーは達成ジャックも見たいしお二人のダニエルも見たいして目が足りなくてどうにかオペラグラスを傾けて同じ画角に入るように調整するの大変だった。

 

2回目観劇の感想というか覚書

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曲名は韓国版CD準拠で

冒頭、下手でポリーが頭に花を挿す→奥に歩いて行ってジャックと向かい合う→雷鳴って流れだったんですね。初見時には気付かなかった。しょっぱなから辛すぎた。ポリーーーーー!

遮られた真実 このあたり前回とても見えづらかったからよく見えることにまず歓喜。松下さんは煙草の火と報告書焼く火は別なんですね~。

最初の事件現場、万里生声でか!いつものことだけど毎度驚いてしまうやつ。最初の事件に限らずだけど、娼婦の亡骸に別の娼婦が泣きついていたり、死を悲しんでいたりする描写がとても好きです。グロリアソロ曲でも花を渡して寄り添っていたり、娼婦同士の関係性が垣間見える。

捨てられたこの街に しんどいポリー。いい曲。今回下手がオケピの上までセットが張り出していて、上手に立つポリーのシルエットが下手に伸びて全部舞台上に収まるのがとても綺麗でした。2階席の楽しみ~。

ショーパブシーン。前回長いとか書いちゃったけど今回は全くそんなこと感じなかった。ショーガールの衣装はかわいいし、動きも見ていて楽しくて、偽ジャック役の方の歌もうまいしでかなり楽しめた。あとこのシーン、最初テーブルに1人で座ってるアンダーソンの様子が前回も今回もよく見えなくて詳しく見たいので何卒配信でもBlu-rayでもよろしくお願いしますね。

達成ダニエルの登場シーンは相変わらず足が速すぎて見えない。オペラで追えない。気づいたら居る。

ロンドンの夜に菅谷さんが大好きすぎるもっとソロとかたくさん聴きたい。作品1声が大きい気がする。本当に大好き。

グロリアの「素敵。あなたの顔」って台詞おもろすぎて好き。わかる。めちゃくちゃわかる。特に眉毛。

和樹ジャック、めちゃくちゃ人間ですね!この辺の話はあとで書くから飛ばすけど、堂珍ジャックの浮遊感がすごかったからとても人間としてそこに存在している感が強い。「じゃあな〜ダニエル」のところ良すぎ!

もしかしたらの達成ダニエル、前回はグロリアの「揶揄わないで」を聴いて「は?」みたいな間抜けな顔してて、ああ本当にグロリアがなんでそんなこというのか理解できないんだろうな、思いもよらなかったんだろうなって感じだったんですけど、今回は「え?」みたいな捨てられた子犬フェイスしてて強いなと思った。相変わらず「あああ心臓があ」的なやつは唐突で一旦腹筋耐久になる。

7年前の回想からダニエルが取調室に戻ってくる演出がとっても好き。

惚気話にキレてダニエルの椅子を蹴り飛ばす松下アンダーソン結構ガッツリ蹴り飛ばしてて良かった。前回ほど長いとは感じなかったけどやっぱりここの椅子蹴りでちょっとスッキリしてしまう私がいる笑。

ダニエルの研究室、ハエと戦うモンローとダニエルに撮影を許可させるようアンダーソンに促すモンロー可愛い

この夜が俺は好きだの最後の和樹ジャックオクターブ上げすごいですねなんだあれ!上げる最中の中間音で一瞬不安になったんですけどそのままゴリ押して上まで上げ切ることに成功していて、勝負に行く感じめちゃくちゃカッコよくてわわわわわってなってました。和樹氏音域どうなってるの。

ダニエルソロ止めることができなくて、後半の音のアップダウンがあんまりないところ、前回見た時よりめちゃくちゃ上手くなってて感動した。最後の音のところの表情に若干古川さんを幻視した。

ポリーとアンダーソンのシーン、アンダーソンが後ろ向きに座るのずるいよね。どんな顔してるんだろうか。ポリーの「オーケー」はやっぱり最高にカッコよくて本気で悲しい。

カオスは2階から見れてマジでよかった。前回は自分で手当てをするモンローとか起き上がって拳銃を撃つアンダーソンとか上手く見れなかったので!ナイフ持ってるところをモンローに撮られまくるところの達成ダニエルの目がすごい。実際には見えないけど血走ってるように見える。